宮崎大学医学部付属病院 卒後臨床研修センター

卒後センター研修医・教員ブログ

2020年01月07日更新

医師として働く重み

「先生、もう少しやわらかく。患者さんに緊張が伝わっちゃうよ。」

医師として働き始め、約9ヶ月が経ちました。
働き初めたばかりの頃は指導医の指示通りに動くばかりでしたが、
徐々に指導医に相談する回数が減り、自分の判断で動く場面が多くなってきました。
自分で判断を下すたびに「本当にこれで良いのだろうか」と不安に駆られます。
医師としての責任の重さを痛感する毎日です。
徐々に余裕がなくなり、患者さんの前で眉間にしわを寄せていたところ、
看護師さんから一喝いただきました。
まさに「目を開かれた」という感覚でした。
正しい判断をしなければならないプレッシャーから、
患者さんへの配慮などすっかり視野の外で、ほこりをかぶった状態でした。

質問内容とまったく関係のない話をする患者さんにイライラしたり…
問診をclosed question連発でさくさく進めようとしたり…
興奮した泥酔患者にこちらも興奮気味になったり…
私の中で「患者さん」が「患者」になってからずいぶん日が経ちます。
医師としての責任の重さを感じているうちに、初心を失くしていたようです。
まだまだ未熟な研修医として、知識や技術を身に着けられるよう研鑽するのはもちろんですが、そんな中でも患者さんへの配慮を忘れないよう、肝に銘じていたいと思います。

(1年次研修医 丸山 康誠)

センターひろば

卒後臨床研修センター通信vol.44

2023年11月発行!大学病院ならではの研修医体験記、研修医の学会受賞など、卒後臨床の今をお伝えします!

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