宮崎大学医学部付属病院 卒後臨床研修センター

研修プログラム概要

歯科卒後臨床研修プログラム

本院の歯科卒後臨床研修の特徴などをまとめた紹介映像になります。
オンライン病院説明会も開催しておりますので、お気軽にお問合せ、お申込みください♪

(1)臨床研修プログラム名称

・宮崎大学医学部附属病院歯科医師臨床研修プログラムA

・宮崎大学医学部附属病院歯科医師臨床研修プログラムB(協力型長期プログラム)

(2)研修プログラムの特色

1年間の複合型臨床研修を行うプログラムである。研修後、希望者は2年目に、引き続きアドバンスコースとして宮崎大学医学部附属病院において単独型臨床研修を行うことができる。アドバンスコースは、将来歯科口腔外科医を目指す研修歯科医のためのコースである。

・宮崎大学医学部附属病院歯科医師臨床研修プログラムA

宮崎大学医学部附属病院にて9か月間、この間に協力型(Ⅱ)臨床研修施設における研修を30日間行い、協力型(Ⅰ)臨床研修施設にて3か月間の研修を行うものである。

宮崎大学医学部附属病院および協力型(Ⅱ)臨床研修施設では、外来・入院患者の歯科診療、全身麻酔下手術の補佐及び医科診療科の入院患者の周術期口腔機能管理などを実践しながら、歯科医師としての基本的価値観と資質・能力を涵養し、基本的な診療能力の習得と医療連携の習熟を図る。

協力型(Ⅰ)臨床研修施設では、地域歯科医療、高頻度歯科疾患のプライマリ・ケア及び社会保険診療の取り扱いを含め、幅広く学習・習得を図る。

・宮崎大学医学部附属病院歯科医師臨床研修プログラムB(協力型長期プログラム)

宮崎大学医学部附属病院にて6か月間、協力型(Ⅰ)臨床研修施設にて6か月間の研修を行う、複合型臨床研修プログラムである。

宮崎大学医学部附属病院では、外来・入院患者の歯科診療、全身麻酔下手術の補佐及び医科診療科の入院患者の周術期口腔機能管理などを実践しながら、歯科医師としての基本的価値観と資質・能力を涵養し、基本的な診療能力の習得と医療連携の習熟を図る。

協力型(Ⅰ)臨床研修施設では、地域歯科医療、高頻度歯科疾患のプライマリ・ケア及び社会保険診療の取り扱いを含め、幅広く学習・習得を図る。

(3)研修の目標

近年、急速な科学技術の発展と産業構造の変化、超高齢社会の進展、自然災害の増大や新規感染症の流行など社会情勢が目まぐるしく変化する中、歯科医療に対する社会ニーズは多様化・複雑化している。宮崎大学医学部附属病院歯科医師臨床研修プログラムでは、歯科医としてのプロフェッショナリズムと十分な資質・能力を涵養し、生涯学習に努め、常に社会ニーズに応じた歯科医療を実践できる人材の育成を目標とする。

1.到達目標(1年次)

A.歯科医師としての基本的価値観(プロフェッショナリズム)の修得

(1)社会的使命と公衆衛生

社会的使命を自覚し、説明責任を果たしつつ、社会の変遷に配慮した公正な医療の提供及び公衆衛生の向上に努める。

(2)利他的な態度

患者の苦痛や不安の軽減と福利の向上を最優先するとともにQOLに配慮し、患者の価値観や自己決定権を尊重する。

(3)人間性の尊重

患者や家族の多様な価値観、感情、知識に配慮し、尊敬の念と思いやりの心を持って接する。

(4)自らを高める姿勢

自らの言動及び医療の内容を省察し、常に資質・能力の向上に努める。

B.資質・能力

(1)医学・医療における倫理性

診療、研究、教育に関する倫理的な問題を認識し、適切に行動する。

① 人間の尊厳を守り、生命の不可侵性を尊重する。

② 患者のプライバシーに配慮し、守秘義務を果たす。

③ 倫理的ジレンマを認識し、相互尊重に基づき対応する。

④ 利益相反を認識し、管理方針に準拠して対応する。

⑤ 診療、研究、教育の透明性を確保し、不正行為の防止に努める。

(2)歯科医療の質と安全の管理

患者にとって良質かつ安全な医療を提供し、医療従事者の安全性にも配慮する。

① 医療の質と患者安全の重要性を理解し、それらの評価・改善に努める。

② 日常業務の一環として、報告・連絡・相談を実践する。

③ 医療事故等の予防と事後の対応を行う。

④ 歯科診療の特性を踏まえた院内感染対策について理解し、実践する。

⑤ 医療従事者の健康管理(予防接種や針刺し事故への対応を含む。)を理解し、自らの

健康管理に努める。

(3)医学知識と問題対応能力

最新の医学及び医療に関する知識を獲得し、自らが直面する診療上の問題について、科学的根拠に経験を加味して解決を図る。

① 頻度の高い疾患について、適切な臨床推論のプロセスを経て、鑑別診断と初期対応を

行う。

② 患者情報を収集し、最新の医学的知見に基づいて、患者の意向や生活の質に配慮した

臨床決断を行う。

③ 保険・医療・福祉の各場面に配慮した診療計画を立案し、実行する。

④ 高度な専門医療を要する場合には適切に連携する。

(4)診療技能と患者ケア

臨床技能を磨き、患者の苦痛や不安、考え・移行に配慮した診療を行う。

① 患者の健康状態に関する情報を、心理・社会的側面を含めて、効果的かつ安全に収集する。

② 診察・検査の結果を踏まえ、一口腔単位の診療計画を作成する。

③ 患者の状態やライフステージに合わせた、最適な治療を安全に実施する。

④ 診療内容とその根拠に関する医療記録や文書を、適切かつ遅滞なく作成する。

(5)コミュニケーョン能力

患者の心理・社会的背景を踏まえて、患者や家族と良好な関係性を築く。

① 適切な言葉遣い、礼儀正しい態度、身だしなみで患者や家族に接する。

② 患者や家族にとって必要な情報を整理し、分かりやすい言葉で説明して、患者の主体

的な意思決定を支援する。

③ 患者や家族のニーズを身体・心理・社会的側面から把握する。

(6)チーム医療の実践

医療従事者をはじめ、患者や家族に関わる全ての人々の役割を理解し、連携を図る。

① 歯科医療の提供にあたり、歯科衛生士、歯科技工士の役割を理解し、連携を図る。

② 多職種が連携し、チーム医療を提供するにあたり、医療を提供する組織やチームの

目的、チームの各構成員の役割を理解する。

③医療チームにおいて各構成員と情報を共有し、連携を図る。

(7)社会における歯科医療の実践

医療の持つ社会的側面の重要性を踏まえ、各種医療制度・システムを理解し、地域社会に貢献する。

① 健康保険を含む保健医療に関する法規・制度の目的と仕組みを理解する。

② 地域の健康問題やニーズ把握など、公衆衛生活動を理解する。

③ 予防医療・保険・健康増進に努める。

④ 地域包括ケアシステムを理解し、その推進に貢献する。

⑤ 災害や感染症パンデミックなどの非日常的な医療需要について理解する。

(8)科学的探究

医学及び医療における科学的アプローチを理解し、学術活動を通じて、医学及び医療の発展に寄与する。

① 医療上の疑問点に対応する能力を身に付ける。

② 科学的研究方法を理解し、活用する。

③ 臨床研究や治験の意義を理解する。

(9)生涯にわたって共に学ぶ姿勢

医療の質の向上のために省察し、他の歯科医師・医療者と共に研鑽しながら、後進の育成にも携わり、生涯にわたって自律的に学び続ける。

① 急速に変化・発展する医学知識・技術の吸収に努める。

② 同僚、後輩、歯科医師以外の医療職と互いに教え、学びあう。

③ 国内外の政策や医学及び医療の最新動向(薬剤耐性菌等を含む。)を把握する。

C.基本的診療業務

1.基本的診療能力等

(1)基本的診察・検査・診断・診療計画
① 患者の心理的・社会的背景を考慮した上で、適切に医療面接を実施する

患者の立場を考慮・共感しながら医療面接を行い、記録する。

② 全身状態を考慮した上で、顎顔面及び口腔内の基本的な診察を実施し、診察所見を解釈する

全身状態を考慮しながら診察を行い、形態的・機能的所見を把握・解釈し、記録する。

③ 診察所見に応じた適切な検査を選択、実施し、検査結果を解釈する

各種検査をオーダー・実施し、検査の結果と解釈を記録する。

④ 病歴聴取、診察所見及び検査結果に基づいて歯科疾患の診断を行う

病歴・診査・検査結果に基づき歯科疾患を診断し、記録する。

⑤ 診断結果に基づき、患者の状況・状態を総合的に考慮した上で、考え得る様々な一口腔単位の診療計画を検討し、立案する
  • 診断結果に基づき一口腔単位の診療計画を立案し、記録する。
  • 症例検討会・勉強会資料を作成・発表し、口頭試問を受ける。
⑥ 必要な情報を整理した上で、わかりやすい言葉で十分な説明を行い、患者及び家族の意思決定を確認する

診療計画に基づき説明・同意書を作成し、インフォームドコンセントを受けた後にその内容を記録する。

(2)基本的臨床技能等
① 歯科疾患を予防するための口腔衛生指導、基本的な手技を実践する

口腔衛生指導および予防処置を行う。

② 一般的な歯科疾患に対応するために必要となる基本的な治療及び管理を実践する
a.歯の硬組織疾患 b.歯髄疾患 c.歯周病  d.口腔外科疾患 e.歯質と歯の欠損 f.口腔機能の発達不全、口腔機能の低下
  1. 保存修復処置・管理を実践する。
  2. 歯髄保護処置や根管処置・管理を実践する。
  3. 歯周基本治療・管理を実践する。
  4. 粘膜疾患、消炎、抜歯などの処置・管理を実践する。
  5. 補綴処置・管理を実践する。
  6. 口腔機能の検査・訓練・管理を実践する。
③ 基本的な応急処置を実践する
  1. 救急・応急処置に関する講習・研修会を受講する。
  2. 応急処置の実践または介助を行う。

※bは最低1症例の経験を要する。

④ 歯科診療を安全に行うために必要なバイタルサインを観察し、全身状態を評価する
  1. バイタルサインに関する講習・研修会を受講する。
  2. バイタルサインの観察・評価を実践する。

※bは最低1症例の経験を要する。

⑤ 診療に関する記録や文書(診療録、処方せん、歯科技工指示書等)を作成する

診療録, 処方せん, 歯科技工指示書, 紹介状, 診療情報提供書などを作成する。

⑥ 医療事故の予防に関する基本的な対策について理解し、実践する
  1. 医療安全・感染対策に関する講習・研修会を受講する。
  2. 医療安全・医療事故に関する報告を確認する。
  3. 医療事故予防に関する基本的な対策を実践する。

※cは最低1症例の経験を要する。

(3)患者管理
① 歯科治療上問題となる全身的な疾患、服用薬剤等について説明する
  1. 全身疾患・薬剤に関する講習・研修会を受講する。
  2. 歯科治療上問題となる全身的な疾患、服用薬剤等について患者に説明する。

※bは最低1症例の経験を要する。

② 患者の医療情報等について、必要に応じて主治の医師等と診療情報を共有する
  1. 照会・診療情報提供に関する講習・研修会を受講する。
  2. 主治医師等への院内照会や診療情報提供を行う。

※bは最低1症例の経験を要する。

③ 全身状態に配慮が必要な患者に対し、歯科治療中にバイタルサインのモニタリングを行う
  1. バイタルサインに関する講習・研修会を受講する。
  2. バイタルサインのモニタリング下での歯科治療を介助または実践する。
  3. 歯科治療中にバイタルサインのモニタリングを行う。

※cは最低1症例の経験を要する。

④ 歯科診療時の主な併発症や偶発症への基本的な対応法を実践する
  1. 歯科診療の合併症・偶発症に関する報告書を確認する。
  2. BLS実習を受講する。
  3. 合併症・偶発症への対応を実践する。

※b又はcにおいて最低1症例の経験を要する。

⑤ 入院患者に対し、患者の状態に応じた基本的な術前・術後管理及び療養上の管理を実践する

入院患者の術前・術後管理および療養管理を実践する。

(4)患者の状態に応じた歯科医療の提供
① 妊娠期、乳幼児期、学齢期、成人期、高齢期の患者に対し、各ライフステージに応じた歯科疾患の基本的な予防管理、口腔機能管理について理解し、実践する

ライフステージに応じた予防・口腔機能の管理を実践する。

② 各ライフステージ及び全身状態に応じた歯科医療を実践する

ライフステージや全身状態を考慮した歯科医療を実践する。

③障害を有する患者への対応を実践する

障がいを有する患者の管理・治療を実践する。

2.歯科医療に関連する連携と制度の理解等

(1)歯科専門職の連携
① 歯科衛生士の役割を理解し、予防処置や口腔衛生管理等の際に連携を図る

歯科衛生士と連携して予防処置や口腔衛生管理等を実践する。

② 歯科技工士の役割を理解し、適切に歯科技工指示書を作成するとともに、必要に応じて連携を図る

歯科技工物の作成・修理等について歯科技工指示書を作成し、必要に応じて歯科技技工士とディスカッションを行う。

③ 多職種によるチーム医療について、その目的、各職種の役割を理解した上で、歯科専門職の役割を理解し、説明する
  1. 多職種によるチーム医療に関する講習・研修会を受講する。
  2. 多職種チームの症例検討会に参加する。
  3. 多職種チームによる治療・管理に参加する。
(2)多職種連携、地域医療
① 地域包括ケアシステムについて理解し、説明する
  1. 地域包括ケアシステムに関する講習・研修会を受講する。
  2. 患者支援センターの見学を行う。
② 地域包括ケアシステムにおける歯科医療の役割を説明する
  1. 地域包括ケアシステムにおける歯科医療の役割に関する講習・研修会を受講する。
  2. 歯科診療において地域包括ケアシステムとの連携を実践する。
③ がん患者等の周術期等口腔機能管理において、その目的及び各専門職の役割を理解した上で、多職種によるチーム医療に参加し、基本的な口腔機能管理を経験する
  1. がん患者等の周術期等口腔機能管理における多職種チーム医療に関する講習・研修会を受講する。
  2. がん患者等の多職種チームによる周術期等口腔機能管理のカンファレンスに参加する。
  3. がん患者等の多職種チームによる周術期等口腔機能管理を実践する。

※a~cいずれかの経験で1症例と数える。bまたはcにおいて最低1症例の経験を要する。

④ 歯科専門職が関与する多職種チーム(例えば栄養サポートチーム、摂食嚥下リハビリテーションチーム、口腔ケアチーム等)について、その目的及び各専門職の役割を理解した上で、チーム医療に参加し、関係者と連携する
  1. 栄養サポートチーム等の多職種チーム医療に関する講習・研修会を受講する。
  2. 患者の管理について多職種チームのカンファレンスに参加する。
  3. 多職種チームと連携して患者の管理を実践する。

※a~cいずれかの経験で1症例と数える。bまたはcにおいて最低1症例の経験を要する。

⑤ 入院患者の入退院時における多職種支援について理解し、参加する

患者支援センターと連携し、入退院時における多職種支援を実践する。

(3)地域保健
① 地域の保健・福祉の関係機関、関係職種を理解し、説明する

地域の保健・福祉の関係機関、関係職種に関する講習・研修会を受講する。

② 保健所等における地域歯科保健活動を理解し、説明する
  1. 保健所等の地域歯科保健活動に関する講習・研修会を受講する。
  2. 保健所等の地域歯科保健活動について、指導歯科医とディスカッションを行う。

※a,bどちらかの経験で1症例と数える。

(4)歯科医療提供に関連する制度の理解
① 医療法や歯科医師法をはじめとする医療に関する法規及び関連する制度の目的と仕組みを理解し、説明する
  1. 医療法規及び関連制度に関する講習・研修会を受講する。
  2. 医療法規及び関連制度に関する報告書を読み、レポートを作成する。

※a,bどちらかの経験で1症例と数える。

② 医療保険制度を理解し、適切な保険診療を実践する
  1. 医療保険制度に関する講習・研修会を受講する。
  2. 歯科診療保険請求等に関する資料を読み、診療情報管理士・医事課担当者等とディスカッションを行う。
  3. 医療保険制度を理解し、適切な保険診療を実践する。

※a~cいずれかの経験で1症例と数える。cにおいて最低1症例の経験を要する。

③ 介護保険制度の目的と仕組みを理解し、説明する
  1. 介護保険制度に関する講習・研修会を受講する。
  2. 介護保険制度に関する資料を読み、医事課担当者等とディスカッションを行う。

※a,bどちらかの経験で1症例と数える。

臨床研修を行う分野及び臨床研修施設又は研修協力施設ごとの研修期間(1年次)

【宮崎大学医学部附属病院歯科医師臨床研修プログラムA】
当院 9ヶ月(うち、協力型(Ⅱ)臨床研修施設における研修を30日間行う)
協力型(Ⅰ)臨床研修施設 3ヶ月

歯科卒後臨床研修ローテート例(1年次)

4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月 1月 2月 3月
研修歯科医1 本院 協力型(Ⅰ)A歯科 本院 協力型(Ⅱ)県立C病院 本院
研修歯科医2 本院 協力型(Ⅱ)県立D病院 本院 協力型(Ⅰ)B歯科 本院

※研修を行う協力型(Ⅰ)臨床研修施設、協力型(Ⅱ)臨床研修施設については、プログラム責任者と面談を行い決定します。

【宮崎大学医学部附属病院歯科医師臨床研修プログラムB(協力型長期プログラム)】
当院 6ヶ月
協力型(Ⅰ)臨床研修施設  6ヶ月

歯科卒後臨床研修ローテート例(1年次)

4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月 1月 2月 3月
研修歯科医3 本院 協力型(Ⅰ)A歯科 本院
研修歯科医4 本院 協力型(Ⅰ)B歯科 本院

※研修を行う協力型(Ⅰ)臨床研修施設については、プログラム責任者と面談を行い決定します。

2.「隣接医学研修コース」(2年次)

2.1 研修期間

3コースに分かれて各4ヶ月間ローテーションする。

歯科卒後臨床研修ローテート例(2年次)アドバンスコース

4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月 1月 2月 3月
1班 歯科口腔外科外来診療 歯科口腔外科病棟 麻酔科
2班 歯科口腔外科病棟 麻酔科 歯科口腔外科外来診療
3班 麻酔科 歯科口腔外科外来診療 歯科口腔外科病棟

2.2 研修目標

一般目標

有病者の歯科治療を適切に行うために、全身的な疾患・主要疾患を経験することで臨床医学の基礎を理解するとともに、麻酔科研修、手術部、救急部研修を行う。ここでは、麻酔およびペインクリニック、集中治療、救急蘇生、患者管理などの基本的な臨床的知識・診療技術を理解することを目的とする。

行動目標

本院卒後臨床プログラムの基本研修・麻酔科・手術部・救急部のプログラムに準拠し、各々の行動目標について歯科医師法に定められた範囲内で研修を行う。

(4)研修歯科医の指導体制

1.研修管理委員会

「宮崎大学医学部附属病院歯科医師研修管理委員会」

宮崎大学医学部附属病院長、口腔顎顔面外科・矯正歯科長、プログラム責任者、各研修協力施設の研修実施責任者、外部委員、事務部の責任者よりなる。

2.プログラム責任者等

  • 管理型臨床研修施設長      :宮崎大学医学部附属病院長        帖佐悦男
  • 総責任者            :卒後臨床研修センター長         小松弘幸
  • プログラム責任者        :歯科口腔外科・矯正歯科診療科長             山下善弘

3.指導歯科医

次のいずれかに該当する常勤の歯科医師

  1. 臨床経験7年以上、指導歯科医講習会を受講している
  2. 臨床経験5年以上、日本歯科医学会・専門分科会の認定医または専門医の資格を有し、指導歯科医講習会を受講している

※宮崎大学医学部附属病院においては、臨床経験7年以上の者を指導歯科医とする。

.指導歯科医

指導歯科医の指導監督の下、上級歯科医による屋根瓦方式とする。

(5)研修の評価と修了認定

1.研修の評価

(1)自己到達度評価

研修歯科医は、各ローテ-ト終了時に自己到達度評価を行う。

(2)多職種による適性の評価

病棟看護師長、歯科衛生士、歯科技工士らは、各研修歯科医の研修状況について、各ローテ-ト終了時に適性の評価を行う。

(3)指導歯科医による技能と適性の評価

指導歯科医は、研修医手帳に記録された各症例および研修内容について、到達度評価を行う。各ローテ-ト終了時に各項目の経験症例数と到達度評価に基づき、技能および適性の評価を行い、習熟が不十分と判断した項目については、追加の研修を行う。

(4)経験症例数

(1)~(4)は研修医手帳により管理する。

修了の認定

1年間の研修修了時に、宮崎大学医学部附属病院歯科医師研修管理委員会において、各研修歯科医の自己到達度評価、多職種による適性評価および指導歯科医による技能と適性の評価に基づき、研修修了判定について審議を行う。審議結果を受けて病院長は修了の認定を行い、プログラム修了認定証を発行する。

修了判定の基準

研修歯科医の自己評価、指導歯科医による評価、および項目により多職種による評価を行う。評価記録の項目がa(特に優れている),b(十分である),c(要努力)の3段階評価でb(十分である)以上であること。基本的診療業務の目標達成の基準として、合計124例以上経験していること、研修内容ごとに目標症例数を達成していることが望ましい。ただし、不足の場合には研修管理委員会にて総合的に判定する。

センターひろば

卒後臨床研修センター通信vol.44

2023年11月発行!大学病院ならではの研修医体験記、研修医の学会受賞など、卒後臨床の今をお伝えします!

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