宮崎大学医学部付属病院 卒後臨床研修センター

卒後センター研修医・教員ブログ

2018年01月29日更新

本院研修医、基本的臨床能力評価試験を受験!

 1月27日、本院1年次研修医21名が、卒後臨床研修センター・セミナー室で「2017年度基本的臨床能力評価試験」を受験しました。

 本試験の概要と、宮崎大学の参加経緯について、簡単に書かせていただきます。
 「現在の臨床研修制度によって、研修医は本当に基本的臨床能力が身についているのか」という命題に客観的な評価を行うことを目的として、NPO法人 日本医療教育プログラム推進機構(通称JAMEP、委員長 徳田安春先生)が、2011年度より「基本的臨床能力評価試験」を実施しております。第1回目(2011年度)は、わずか全国21医療機関から206名の参加でしたが、第6回目(2016年度))には、全国380医療機関から約4,600名の研修医が受験するまで規模が拡大しております。宮崎大学は、この第1回目より本院研修医に参加を促し、当初は8名の有志が受験してくれましたが、その後、少人数での受験が続いたため、昨年度から原則1年次研修医には全員本試験を受験することとしました(もちろん、受験費用は大学病院持ちです!)。

 私としては、2006年に本院卒後センター専任となって以降、宮崎大学の研修プログラムが本院研修医にどのようなアウトカムをもたらしているのか、全国レベルで(ある程度客観的に)確認する術を持たず、その点がずっと気になっていたため、この試験への参加はまさに「渡りに船」でした。また、本院研修医が本試験を受け、その結果を見させていただくことで、本院研修プログラムの今後の策定・修正に寄与するのみならず、研修医個人にとっても、現時点でどのようなことが全国の研修到達レベルとして求められ、自分自身がそれらにどの程度対応できるかを省察する良い機会だと思っています。

 試出題範囲は、厚生労働省の定める「臨床研修の到達目標」に準拠し、問題数は60問、試験時間は2時間。私も問題を拝見しましたが、日常診療の実際に即した、現場の空気感や緊張感が伝わっている実践的良問が多いと感じました。研修医のみなさんにとっては、医師国家試験以来、約1年ぶりの試験だったと思います。おそらく次にこのようなマークシート形式の試験を受けるのは、専門医認定試験でしょうか?
 ハードな研修の中で、休日の貴重な時間を使っての受験、本当にお疲れ様でした。試験結果は、後日、しっかりフィードバックしますからね。
                                                  (小松)
              2017基本的臨床能力評価試験

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