宮崎大学医学部付属病院 卒後臨床研修センター

卒後センター研修医・教員ブログ

2019年06月17日更新

【報告】6月13日、第3回勉強会『自分で輸液メニューを組むためのエッセンス』を開催!

卒後臨床研修センターでは、定期的な勉強会を開催しています。
2019年度第3回は教育カリキュラムを6月13日に開催しました。
まずは私小田から、月1の研修医向け連絡会にてリスクマネージャー会議などを報告。
その後のカリキュラムは、卒後センター長の小松先生が『自分で輸液メニューを組むためのエッセンス〜水・電解質輸液を中心に〜』と題して講義。今回も30名と大変多くの研修医が参加してくれました。

生理食塩水、細胞外液、1号液、3号液のそれぞれの違い(ナトリウムやブドウ糖の含有量などの違い)から始まり、それぞれの輸液製剤の基本的な事項を教えていただきました。
この基本を踏まえて、どのような輸液を、どのような患者さんに選択するかを、問題形式も組み合わせての講義いただきました。

実際の問題です。
「90歳女性の大腿骨折術後。術中出血量は300mlでvital安定。尿量も確保。夕方に帰室後、翌日までの輸液は?」
講義を聞いた人はわかりますよね!

「高齢女性で、水分量やNa量は気をつけないといけません。漫然と細胞外液を入れてしまうとNa過剰になり術後心不全になりますよ!」とのこと。
そのほかにも、色々と教えていただきましたが、繰り返し言われていたことは、自分が行っている輸液の中身(カロリー、水分量、Na量)などを常にいつも考え、漫然と投与しないということだったかと思います。
輸液は我々にとって治療の基本中の基本ですが、間違った輸液メニューを立ててしまうと、新たな医原性疾患を作ってしまう可能性があります。
みなさん、気をつけましょう!!

以下、受講した研修医の声です。
1年次研修医Aさん:ルートを確保することはあっても、輸液組成まで自分で考えて行う機会は少なかったので、とても有意義な講義でした。明日からやってみます!!
1年次研修医Bさん:ちょうど現在輸液をまかされて困ることがあり、大変ためになった。
2年次研修医Aさん:PPN、TPNもぜひ聞きたい
2年次研修医Bさん:改めて知識の整理ができてよかったです!

小松先生、ありがとうございました!!

(卒後臨床研修センター 助教 小田 康晴)

センターひろば

卒後臨床研修センター通信vol.44

2023年11月発行!大学病院ならではの研修医体験記、研修医の学会受賞など、卒後臨床の今をお伝えします!

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