宮崎大学医学部付属病院 卒後臨床研修センター

卒後センター研修医・教員ブログ

2017年06月13日更新

【報告】6月8日、第2回教育カリキュラム『輸液メニューを組むためのエッセンス』開催

6月8日、第2回教育カリキュラムを開催しました。
本日の講義のタイトルは『自分で輸液メニューを組むためのエッセンス〜水・電解質輸液を中心に〜』

担当は卒後センター長の小松先生。
小松先生は腎臓内科ですので得意分野です。

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生理食塩水、細胞外液、1号液、3号液のそれぞれの違い(ナトリウムやブドウ糖の含有量などの違い)から始まり、それぞれの輸液製剤の基本的な事項を教えていただきました。
この基本を踏まえて、どのような輸液を、どのような患者さんに選択するかを、問題形式も組み合わせての講義いただきました。

実際の問題です。

「90歳女性の大腿骨折術後。術中出血量は300mlでvital安定。尿量も確保。夕方に帰室後、翌日までの輸液は?」

講義を聞いた人はわかりますよね!

「高齢女性で、水分量やNa量は気をつけないといけません。漫然と細胞外液を入れてしまうとNa過剰になり術後心不全になりますよ!」とのこと。

そのほかにも、色々と教えていただきましたが、繰り返し言われていたことは、自分が行っている輸液の中身(カロリー、水分量、Na量)などを常にいつも考え、漫然と投与しないということだったかと思います。

輸液は我々にとって治療の基本中の基本ですが、間違った輸液メニューを立ててしまうと、新たな医原性疾患を作ってしまう可能性があります。

みなさん、気をつけましょう!!

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(中島)

センターひろば

卒後臨床研修センター通信vol.44

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