2021年は、6月5日(土)から1泊2日で、高千穂町に土呂久地区住民健康観察検診に参加してきました。宮崎大学脳神経内科、潤和会記念病院、宮崎県環境森林部、高千穂保健所と共同で毎年実施しております。

土呂久検診の歴史

土呂久地区の住民検診は1973年に開始され、宮崎大学脳神経内科は40年以上にわたりこの検診に携わってきました。当初から継続的に関わってきた人はもちろん誰もありません。ただ脈々と継続されている積み重ねは膨大で、多くの記録が保存されています。

住民の方と宮崎県職員の方の協力もあり、慢性ヒ素中毒後遺症について複数の研究成果を世界に発信することも行っており、歴史ある活動の一つです。詳細は当科のHPを参照ください。

宮崎市を出発して

AM7:20に宮崎大学、AM8:00に潤和会記念病院を出発して、高千穂町の保健所に向けて出発します。

途中では、毎年定番の道の駅北方「よっちみろ屋」で休憩します。

中型バスで移動します

今回の参加者の多くは、コロナ禍で宮崎市以外に出かけることがなく、久しぶりの遠出に少し開放的な気分になります。

2時間半の道のりを経て、検診場所の高千穂保健所に到着です。

検診の内容は

到着すると、あらかじめ宮崎県の職員と高千穂保健所の方が準備してくれております(ありがとうございました!)。

早速検診が始まります。まず住民の方は「ふるえAI」でふるえの有無を確認します。

渦巻きを、3回書いてきただきます

神経診察をさせていただき、必要に応じて神経伝導検査・筋電図を実施します。

筋電図計は、日本光電さんが搬入

診察は、詳細な感覚障害の有無を含めた神経診察全般を実施します。また、神経診察以外にも住民の方の医学的な相談にもなるべく応じるようにしています。

 

高千穂峡に蛍

初日、日中の検診は無事終了し、晩御飯の後は「高千穂峡」に蛍の観察会です。

小さな緑の光がゲンジボタルです

少し肌寒い日でしたので、蛍の光もまだらでしたが、数枚写真に撮ることができました。上の写真は、そのうちの一枚ですが、拡大いただくと中央部分に小さな光がわかります。

写真は・・・、ですが、私自身は、本物の蛍は初めて見ましたので、感動しました!高千穂万歳!の気分です。

検診は、5日の午後と、6日の午前の2部に分けて、実施されました。今回は住民の方は64名で、慌ただしい雰囲気ではありません。

今回は、研修医の先生2名にも参加いただきましたので、ときどき解説をしながら、ときどき一緒に分析しながら、ときどき住民の方と雑談を交わしながら、楽しく神経診察を実施させていただきました。

皆さまお疲れ様でした。またご協力いただきました住民の方、県職員の方、保健所の皆様、ありがとうございました!

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