おしらせ
2025.01.06 おしらせ
臨床研究に関するお知らせ
宮崎大学医学部附属病院麻酔科では、下記の臨床研究を実施しています。皆様には本研究の趣旨をご理解いただき、ご協力を賜りますようお願い申し上げます。
研究課題名:麻酔科医の意識が術中低血圧・術後合併症に及ぼす影響
1.研究の概要
手術中の低血圧は術後に患者様の死亡率増加や臓器障害に関連するという報告がされています。その一方で、どの程度の血圧低下が臓器障害を引き起こすかということについて明確な答えは得られておりません。そのため、麻酔科医の間でも、どの程度の血圧低下を許容出来るか統一見解がなく、防ぎ得た手術中低血圧が生じているかもしれません。
そこで、血圧維持目標を高く設定している麻酔科医と低めに設定している麻酔科医で、手術中の低血圧が発生している時間に違いがあるかを調べる事にしました。
【研究責任者】
宮崎大学医学部病態解析医学講座麻酔生体管理学分野 恒吉 勇男
2.目的
麻酔科医の麻酔中の血圧維持目標の違いが、手術中の低血圧発生時間に与える影響を明らかにすることを目的としています。なお、この研究は、周術期管理分野に関連する新しい知識を得ることを目的として実施されます。
3.研究実施予定期間
この研究は、以下の期間において実施されます。
研究機関の長による実施許可日から2026年3月31日まで
4.対象者
2019年1月から2019年12月に本院整形外科に入院され、脊椎手術を受けられた方が対象となります。
5.方法
対象となる方のカルテ情報から、年齢、性別、手術日、ASA-PS、身長、体重、手術部位、麻酔方法、担当した麻酔科医およびその経験年数、麻酔時間・手術時間・血圧モニタリング時間、出血量・尿量、入室時の収縮期血圧、拡張期血圧、使用した血管作動薬の種類、平均血圧65mmHg未満の時間加重平均、平均血圧が55mmHg未満になった時間、平均血圧が60mmHg未満になった時間、平均血圧が65mmHg未満になった時間、合併症の有無、術前・術後の血液検査所見、術後経過を利用させて頂きます。これらの情報をもとに術中低血圧の発生に関係する要因を解析し、麻酔科医の血圧維持目標の違いによる手術中の低血圧発生率への影響を検討します。
6.費用負担
この研究を行うにあたり、対象となる方が新たに費用を負担することは一切ありません。
7.利益および不利益
この研究にご参加いただいた場合の利益・不利益はありません。参加を拒否された場合でも同様です。
8.個人情報の保護
研究にあたっては、対象となる方の個人情報を容易に特定できないように、数字や記号などに置き換えて使用いたします。
9.研究に関する情報開示について
ご希望があれば、研究計画および研究方法についての資料を閲覧することができます。ご希望がある場合は、下記連絡先へ遠慮無く申し出てください。ただし、個人情報保護や研究の独創性確保に支障のない範囲内で情報開示を行います。
10.研究資金および利益相反について
この研究に関する経費は、研究責任者が所属する診療科の研究費で賄われます。本研究は、企業および団体等と経済的な関与がないため、申告すべき利益相反はありません。
注1)臨床研究における利益相反とは、研究者が当該臨床研究に関わる企業および団体等から経済的な利益(謝金、研究費、株式、医薬品・医療機器、検査・解析サービス等)の提供を受け、その利益の存在により臨床研究の結果に影響を及ぼす可能性がある状況のことをいいます。
11.研究成果の公表
この研究で得られた研究成果を学会や医学雑誌等において発表します。この場合でも個人を特定できる情報は一切利用しません。
12.参加拒否したい場合の連絡先
この研究に参加したくない(自分のデータを使ってほしくない)方は下記連絡先へ遠慮無く申し出てください。しかしながら、データ解析後、もしくは学会等で発表後は途中辞退することができない場合もあります。
13.疑問、質問あるいは苦情があった場合の連絡先
この研究に関して疑問、質問あるいは苦情があった場合は下記連絡先へ連絡をお願いいたします。
宮崎大学医学部附属病院麻酔科
氏名:石山 健次郎
電話:0985-85-9357
FAX:0985-85-7179