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桂木教授の部屋

第3回MEGVC in 清武

4月12日 金曜 晴。第3回MEGVC(宮崎県婦人科内視鏡ビデオクリニック)が清武文化会館で開催されました。

会場の清武文化会館の2階研修室はとても広く今回の参加者15名がゆっくり食事しながら内視鏡手術ビデオに対して意見交換をする事ができました。総合司会は土井宏太郎先生。土井先生が参加者への事前連絡や、参加された病院での勤務状況に支障をきたさないかなど細かに気を配って会が継続できております。

冒頭の私の挨拶では宮崎大学が日本産科婦人科内視鏡学会の認定研修施設に指定された事を報告しました。

第1回目のMEGVCでは『尿管の露出、子宮動脈の単離』をテーマに個々人の手術動画をもちより、その攻略法を皆で議論しました。第2回目のMEGVCでは『腟管の切断、縫合』をテーマにしました。第3回目の今回は特にテーマを決めずに各人が自分の腹腔鏡ビデオを持ち寄り、お互いに意見交換しました。

藤崎碧先生はTLH(腹腔鏡下子宮全摘出術)での手術動画をプレゼンしました。その画像を見ながら、「この部分が上手くいかなかった、尿管の同定はどうしていますか?」など自由な雰囲気の中で質疑応答し合っています。
松敬介先生が、TLH(腹腔鏡下子宮全摘出術)の手術動画をプレゼンしています。都城丸田剛徳先生、善仁会米田由香里先生、宮崎大学平田徹先生が感想、アドバイスを述べてくれました。松先生は次年度の日本産科婦人科内視鏡学会の技術認定医取得を目指しています。

この日は後藤裕磨先生、松敬介先生、藤崎碧先生が手術動画をプレゼンしました。

また、都城からは丸田病院の丸田剛徳先生、隅産婦人科の武田豊明先生が出席しました。お二人とも腹腔鏡の技術認定医です。産婦人科の腹腔鏡技術認定医も近年審査が厳しくなってまいりました。合格率50%位と言われています。武田先生は近日隅産婦人科では腹腔鏡手術をされる事がなくなってきたのでMEGVCに参加できて嬉しいといわれておりました。将来、国立都城医療センターでセミオープンシステムとして、武田先生にも隅産婦人科からの紹介症例の手術に入って頂き、国立都城医療センターのスタッフと色々、現場で意見交換できるととっても良いですね。

良い医療を行うには良い人間関係がとても重要と思います。2024年2月2日の都城市北諸県郡医師会での宮崎大学、都城産婦人科医会合同勉強会、そして今回4月12日のMEGVCととても良い医療連携を推進する事が出来ました!

このMEGVCから技術認定医を出して、個人のキャリアを高めて行きたいと思っています。また、良性卵巣腫瘍、異所性妊娠は腹腔鏡手術が標準的な時代となっています。これまで20年以上宮崎県全域の鏡視下手術を宮崎善仁会病院の和田俊朗先生、米田由香里先生が一手に引き受けて下さいました。今後宮崎県の各地域で腹腔鏡手術が標準手術術式として定着できるような人材育成のためにこの研究会は企画されています。

画面奥から宮崎大学工学部武居教授、中央:工学部修士課程大学院生溝口さん、手前:宮崎市郡医師会病院産婦人科医師、博士課程大学院生大富正子先生。溝口さんも医学部に女性の研究者の友人ができて嬉しいと言われてました。

もう一つのMEGVCの特徴として医工連携の研究推進があります。宮崎大学医学部産婦人科桂木真司ー宮崎大学工学部教授武居周(あまね)は医学部ー工学部間で、電気メス・マイクロ波メス使用時の人体熱伝導解析や手術室内電磁ノイズ解析手法に関する共同研究を推進しています。その研究内容に関しては次回の10月4日(金)の第4回MEGVC報告にてご紹介いたします。

会の最後に記念写真をとりました。上段左から宮崎大学後藤裕磨先生、藤崎碧先生、土井宏太郎先生、宮崎善仁会病院福島和子先生、丸田病院丸田剛徳先生、隅産婦人科〇武田豊明先生、国立都城医療センター松敬介先生、宮崎善仁会病院前田央介先生、宮崎大学イノベーション講座杉山博信先生、前列左宮崎大学〇平田徹先生、宮崎市郡医師会病院大富正子先生、宮崎大学桂木真司、宮崎大学工学部 武居周先生、溝口さん、宮崎善仁会病院〇米田由香里先生、〇和田俊朗先生。〇:日本産科婦人科内視鏡学会技術認定医

次回のMEGVCは2024年10月4日金曜日、清武文化会館で行います。テーマは「尿管の露出、子宮動脈の単離」です。参加費無料、飲み物、おやつは各自持ち込みです。若手の前田央介先生、大学院生大富正子先生の大学院研究内容中間発表会、などなど、次回も盛沢山かと思います。和田俊朗先生は宮崎駅から電車に乗られて、加納駅で降りられてご苦労様でした。「僕の頭の中では南宮崎駅の次は清武駅だった💦」と言われて、爆笑でした。おかげで会の最初から和んだ雰囲気でのスタートとなりました!