今年も「秋の病理学校」が開催されます!

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昨年、当病理学講座が世話人となり開催され好評をいただいた「秋の病理学校」ですが、今年も開催が決定しました!
「秋の病理学校」は、日本病理学会九州沖縄支部が主催となり、各大学が持ち回りで世話人となって行われるイベントです。医学生・研修医を対象としており、病理医・診断病理学・実験病理学に親しんでもらうことを目的としています。
宮崎県で参加を希望される方は、宮崎大学医学部がサテライト会場となります。ご興味のある方は、下記から参加登録をしていただくか、宮崎大学医学部病理学講座までお気軽に声をかけてください。
詳細は以下をご覧ください。
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第14回 秋の病理学校 2026についてお知らせします。

開催日時 2026年 10 月 31 日(土)13:00 〜 17:00
開催形式 ハイブリッド形式
 ※大学を基幹とした会場をオンライン(Cisco Webex Meeting)で接続
参加費  無料
対象者  医学部学生・臨床研修医 ほか
事務局 長崎大学 黒濱大和・松岡優毅
申し込み https://forms.gle/zbH3aLRC2wyZ2YYZ9
締切り 2026 年 9月 30日(水)

ATTR型心アミロイドーシスと微小循環障害に関する原著論文が掲載されました

当講座の魏助教らが共同研究者として参画した、ATTR型心アミロイドーシスと冠微小循環障害について臨床病理学的に検討した研究論文が公開されました。
本研究は、当医学部内科学講座循環器・腎臓内科学分野の水光洋輔先生を筆頭として研究がなされたもので、当講座では主に心筋生検の病理組織学的検討について担当しました。

<研究内容>
トランスサイレチン型心アミロイドーシス(ATTR-CM)では、高感度心筋トロポニンT(hs-cTnT)の持続的上昇や冠微小循環障害がしばしば認められますが、その病態学的関連は十分に明らかではありません。本研究では、左室肥大を有し、冠動脈生理学的評価、右心カテーテル検査、心筋生検を施行した71例を後方視的に解析しました。このうち51例でATTR-CMが組織学的に確認されました。
ATTR-CM症例では、hs-cTnT高値は、肺動脈楔入圧の上昇、冠血流予備能(CFR)の低下、および心筋毛細血管密度の低下と、それぞれ独立して関連していました。一方、微小循環抵抗指数(IMR)や生検組織におけるトランスサイレチン沈着量との明確な関連は認められませんでした。
以上から、ATTR-CMにおける持続的な心筋傷害には、心筋毛細血管の減少と灌流予備能低下からなる微小循環障害に加え、心内圧上昇を伴う血行動態異常が複合的に関与している可能性が示唆されました。

本研究の成果は、人体病理と冠循環生理学的評価を組み合わせることで、ATTR-CMにおける持続的な心筋傷害と冠微小循環障害との関係について、新たな知見を明らかにしたものです。将来的にはATTR-CMにおける心筋傷害の病態解明や、病態評価・治療標的の探索につながることが期待されます。

本研究成果は、欧州心臓病学会の公式open access 誌である ESC Heart Failure に公開されました。

リンクは以下からです。open access であり、どなたでもご覧いただけます。
(太字が当講座所属)
Suiko Y, Matsuura Y, Gi T, Ogata M, Tanaka H, Komaki S, Moribayashi K, Ideguchi T, Yamashita A, Tsuruda T, Kaikita K. Linking Coronary Microvascular Dysfunction to Cardiac Troponin Elevation in Transthyretin Amyloid Cardiomyopathy. ESC Heart Failure. 2026; xvag238, https://doi.org/10.1093/eschf/xvag238

スライドコンファレンスを主催しました!

2026.9.12 (土)に、宮崎大学医学部附属病院にて第413回スライドコンファレンスが開催されました。
本カンファレンスは、日本病理学会九州沖縄支部が2か月に1回開催している歴史ある症例検討会で、九州沖縄支部の病理医が会し、希少・診断困難症例について協議を行うものです。

第413回は宮崎大学病理学講座が主催いたしました。
今回は臨床との合同カンファレンスであり、テーマ:「男性泌尿生殖器」として開催しました。
臨床コメンテーターとして、 当院病院長 賀本 敏行 先生
病理コメンテーターとして、原三信病院 病理診断科 部長 林 博之 先生
をお招きしました。
今回は、令和8年熊本震災の状況を鑑み、ハイブリッド形式として開催され、現地 42名+Web 108名と、多くの方にご出席いただきました。コメンテーターの先生方をはじめ、活発な議論となり、盛況にカンファレンスを終えることができました。

会に当たって、コメンテーターの先生方、日本病理学会九州沖縄支部/九州大学大学院医学研究院 形態機能病理学の先生方・スタッフの皆様、多くの関係された皆様に、深くお礼申し上げます。

当講座からは、中村恵理子助教が発表を行いました。

  • 中村 恵理子. 腎腫瘍(Eosinophilic solid and cystic renal cell carcinoma).
    第413回(宮崎大学, 宮崎市)


大栗研究員の総説が日本血栓学会に掲載されました

2026年度日本血栓止血学会 学術奨励賞を当講座大栗研究員が受賞し、その受賞研究内容をまとめた総説が、日本血栓止血学会誌に掲載されました。

大栗伸行. 凝固第XI因子のヒト深部静脈血栓における局在と静脈血栓形成および止血における作用. 日本血栓止血学会誌. 2026;37:439-448.
https://doi.org/10.2491/jjsth.37.439

(J-STAGE によるopen access 誌であり、どなたでも閲覧可能です)

Case report: Sepsis-Related Coronary Endarteritis With Multiple Coronary Artery Thrombi and Acute Myocardial Infarction

当講座の魏助教らが、敗血症によって冠動脈びまん性に内膜炎・血栓形成が惹起され、ステント内の閉塞性血栓によって急性心筋梗塞を発症した剖検例を報告しました。これまでに、敗血症に伴う高炎症反応状態が直接的に冠動脈内皮・血栓形成に寄与したとする報告は無く、病態示唆に富む貴重な報告と考えられます。
本報告は、Pathology International に掲載されました。Pathology internationalは、日本病理学会発刊の国際英文誌です。

Gi T, Tanaka H, Moriguchi-Goto S, Nishihira K, Asada Y, Kaikita K, Yamashita A. Sepsis-related coronary endarteritis with multiple coronary artery thrombi and acute myocardial infarction. Pathol Int. 2026;76:e70159. doi:10.1111/pin.70159.

https://doi.org/10.1111/pin.70159




大動脈粥状動脈硬化に関する原著論文が公開されました

本講座の中村恵理子助教らが、大動脈の粥状動脈硬化に関する原著論文を発表しました。

動脈硬化は、血管の壁に脂質や炎症細胞が蓄積することで進行し、血管の狭窄や血栓症、動脈瘤形成の原因となることが知られています。一方、動脈硬化病変を構成する細胞の代謝が、病変の進行にどのように関与しているかについては、十分に明らかにされていません。

本研究では、糖やアミノ酸の代謝を介してピルビン酸の産生に関わる酵素であるpyruvate kinase M2(PKM2)とserine dehydratase(SDS)に着目しました。血管手術で採取されたヒト大動脈の血管壁検体を用いて、これらの酵素の発現の有無、程度および局在を病理組織学的に検討しました。

その結果、進行した大動脈粥状動脈硬化病変および大動脈瘤病変では、初期病変と比較してPKM2とSDSの発現が増加しており、その多くが病変内のマクロファージに認められることが明らかとなりました。

さらに、ヒト単球由来マクロファージを用いた培養細胞実験では、炎症性サイトカインであるtumor necrosis factor-α(TNF-α)およびinterferon-γ(IFN-γ)の刺激によって、PKM2とSDSの発現が増加しました。PKM2の発現を抑制すると、炎症を促進するmonocyte chemoattractant protein-1(MCP-1)やinterleukin-6(IL-6)の発現が増加し、抗炎症作用を有するtransforming growth factor-β(TGF-β)の発現が低下しました。一方、SDSの発現を抑制すると、細胞内の活性酸素種が減少しました。

これらの結果から、動脈硬化病変の炎症環境によってマクロファージのPKM2およびSDSの発現が誘導されることが示されました。また、PKM2は血管壁の炎症を抑制する方向に働き、SDSは酸化ストレスの調節に関与する可能性が示唆されました。

本研究の成果は、人体病理を基盤として、動脈硬化における炎症と細胞代謝の関係を理解するうえで新たな知見を明らかとしたものです。将来的には動脈硬化や大動脈瘤の病態解明、新たな治療標的の探索につながることが期待されます。

本研究成果は、日本動脈硬化学会の公式誌である Journal of Atherosclerosis and Thrombosis 誌に公開されました。

リンクは以下からです。open access であり、どなたでもご覧いただけます。
Nakamura E, Nishimura M, Maekawa K, Gi T, Oguri N, Aman M, Moriguchi-Goto S, Nakai M, Furukawa K, Yamashita A. Pyruvate kinase M2 and Serine Dehydratase are Upregulated in the Macrophages of Human Aortic Atherosclerotic Lesions via Inflammatory Stimuli. J Atheroscler Thromb. 2026 (Epub ahead of print).
doi: 10.5551/jat.66119. 

本研究成果の要約図. Ref) https://doi.org/10.5551/jat.66119




 

国際血栓止血学会 (ISTH 2026)で研究発表を行いました

ISTH 2026, Paris, poster 前にて

当講座の前川助教らが、パリで開催された国際血栓止血学会 (ISTH)で研究発表を行いました。
熱波による猛暑での開催でしたが、現地では活発な議論・意見交換が行われました。

Maekawa K, et al. Cathepsin G is associated with cerebral vascular injury in myeloid leukemia: A pathological insight into intracranial hemorrhage (Poster presentation). Congress of International Society on Thrombosis and Haemostasis (Paris, 11-15. July. 2026). 

本研究成果は、以下の原著論文でも公開されています。
https://doi.org/10.1016/j.rpth.2026.103433




領域横断エコリンピック2026金賞受賞!

日本超音波医学会 第99回学術集会 (2026.5.29-31, 東京)にて、Early Career部会「第3回 領域横断エコリンピック2026」が開催され、本講座博士課程大学院生/宮崎大学医学部附属病院循環器内科 医員である内田 暁子先生が、金賞を受賞されました。

内田 暁子:
「摂食負荷で食道裂孔ヘルニアの心臓圧排を誘発し,食後の呼吸困難の機序を解明した一例」

賞の詳細・受賞時の写真等はこちら↓
https://www.jsum.or.jp/ulpath/event/echo2026houkoku/

第58回日本動脈硬化学会で研究発表を行いました

2026年7月4-5日、東京で第58回日本動脈硬化学会総会・学術集会が開催されました。
当講座より以下の研究発表が行われました。

・一般演題(ポスター):
中村 恵理子「大腿動脈石灰化結節の病理学的特徴:血栓内に石灰化が生じる可能性」

また、山下篤教授が以下のセッションの座長を務められました。
委員会企画11(血栓部会)「血栓症発症、出血機序の最新知見」

第140回日本循環器学会九州地方会で研究発表を行いました

本講座博士課程大学院生/宮崎大学医学部附属病院循環器内科 医員である内田 暁子先生が、第140回日本循環器学会九州地方会にて研究発表を行いました。

・女性研究者奨励賞セッション
内田暁子ら. 深部静脈血栓形成後の細胞溶解性変化:出現時期、細胞死、血栓組成との関連.  第140回日本循環器学会九州地方会 (宮崎市, 6/27, 2026).