2025.10.18 (土)に、日本病理学会九州沖縄支部が主催する「第13回秋の病理学校」を開催しました。
本年度は、宮崎大学医学部病理学講座(構造機能病態学分野・腫瘍形態病態学分野 合同)が主幹となり行いました。今回、新たな試みとして、各大学を基幹とするマルチサテライト形式を採用し、各大学のサテライト会場とオンラインで繋ぎ、企画を進行しました。
宮崎大学からは、医学生・研修医の先生に、会場参加 13人・オンライン参加1人と、多くの出席をいただきました。
内容としては、病理医と仕事紹介から、実際の病理診断、剖検による病態解明、研究や留学、キャリア形成にいたるまで、多岐にわたる企画を用意しました。
参加いただいた皆様の、病理学そのものに対する理解や、今後のキャリア・進路選択への参考になってくれたなら、主幹校としてうれしく思います。
来年以降も、九州沖縄管内の医学部が主幹となって開催予定ですので、ぜひ参加いただけると幸いです。
末筆とはなりますが、関係されたスタッフの皆様、スポンサーとなっていただいた企業・病院施設の皆様に、深くお礼申し上げます。
第13回秋の病理学校が開催されます!!!
日本病理学会九州沖縄支部が、毎年開催している秋の病理学校が、今年も開催されます。
実際の病理診断や、特別講義などを通して、病理の魅力を知ってもらうことを趣旨としています。
例年好評をいただいているこの企画ですが、本年は宮崎大学が主幹となります。
本年は、九州の各大学会場を基幹としたオンライン・マルチサテライト方式で開催いたします。
病理学・病理診断に少しでも興味のある医学生(全学年対象)・初期研修医はぜひご参加ください。
宮崎大学医学部は、医学部講義棟で開催します
参加登録はこちら(登録締め切り 2025.9.19まで)
https://docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLSdqOWKE2DHrF1iFn1t65ehkjzEu-1z6-i9WsOkBHGc8A3FgbA/viewform
開催概要:
第13回 日本病理学会九州沖縄支部 秋の病理学校
プログラム(案)
13:00 開会挨拶
日本病理学会九州沖縄支部 支部長 久岡 正典 先生
第13回秋の病理学校 世話人 山下 篤
病理医の日常
市中病院の日常 (講演者調整中)
大学の日常 (講演者調整中)
パネルディスカッション「病理医に聞いてみよう」
休憩
特別講演
自治医科大学病理学 主任教授 福嶋 敬宜 先生
休憩
特別企画「病理医の海外留学体験記」
大分大学診断病理学講座 西田 陽登 先生
鹿児島大学医歯薬総合研究科病理学分野 野口 紘嗣 先生
休憩
症例クイズ・解剖症例検討会
17:00 閉会挨拶
第13回秋の病理学校 世話人 佐藤 勇一郎
Case report: KIC3 variants in tricho-hepato-enteric syndrome with hemochromatosis
当講座の阿萬助教らが共著となり、SKIC3遺伝子の新規変異によるTricho-hepato-enteric syndrome(THES)に新生児へモクロマトーシスを合併した症例を報告しました。
本疾患は、難治性下痢や毛髪異常、肝障害などを特徴とする極めて稀な常染色体劣性疾患です。今回、母由来のフレームシフト変異(c.815_816del)と父由来のミスセンス変異(c.2284G>A)というSKIC3の複合ヘテロ接合性変異を同定しました。
本講座では、剖検での肝ヘモクロマトーシスの詳細な評価を行っています。
本症例は、THESと新生児へモクロマトーシスの関連を分子レベルで示した初の報告であり、SKIC3機能異常と鉄代謝異常の関係を明らかにする上で重要な知見と考えられます。
Ochiai K, Aoki Y, Yamada N, Aman M, Yamashita A, Yamaguchi M, Nakato D, Takenouchi T, Kosaki K, Kodama Y, Moritake H. Novel SKIC3 variants in tricho-hepato-enteric syndrome with hemochromatosis. Hum Genome Var. 2025;12:14.
doi: 10.1038/s41439-025-00318-y.
大栗研究員がYoung investigator awardを受賞
The 5th Japan-China Joint Rabbit Bioscience Forum (2025.7.11-13, Hokkaido University)で、大栗研究員がYoung investigator award を受賞しました。
大栗先生、おめでとうございます。
発表演題:
Oguri N. (Oral presentation): “Factor XI localization in human venous thrombus and function of activated factor XI on venous thrombus formation and hemostasis in rabbit.”
受賞した研究内容については、過去の投稿をご覧ください。
日本ウサギバイオサイエンス研究会・日中合同ウサギバイオサイエンスフォーラムで研究発表を行いました
第7回日本ウサギバイオサイエンス研究会・第5回日中合同ウサギバイオサイエンスフォーラム(2025.7.11-13, 北海道大学薬学部)が開催されました。当講座の大栗研究員、山下教授が研究発表を行いました。
- 第7回日本ウサギバイオサイエンス研究会
山下 篤(口演)「血液凝固VIII因子の増加はプラークびらんによる血栓形成を促進する:ウサギ内膜肥厚びらんモデルによる検討」 - The 5th Japan-China Joint Rabbit Bioscience Forum
Oguri N. (Oral presentation): “Factor XI localization in human venous thrombus and function of activated factor XI on venous thrombus formation and hemostasis in rabbit.”
大学院博士課程修了
2025年6月に大栗研究員が、当分野で本課程を修了しました。
- 大栗 伸行 大学院医学獣医学総合研究科 博士課程 2025年6月修了
「Factor XI localization in human deep venous thrombus and function of activated factor XI on venous thrombus formation and hemostasis」
詳細な研究内容については、過去の投稿もご参照ください
スライドコンファレンス・集談会で発表を行いました
日本病理学会 九州沖縄支部スライドコンファレンス/第98回集談会 (2025.7.12. Web開催, 琉球大学主幹)で、症例発表を行いました。
第98回九州病理集談会
魏 峻洸「大動脈粥状動脈硬化症に伴う全身性コレステロール塞栓症の一剖検例」
第57回日本動脈硬化学会で研究発表を行いました
第47回日本止血学会学術集会で研究発表を行いました
第47回日本止血学会学術集会 (名古屋, 2025.6.27-29) で、研究発表を行いました。
会場では、活発な協議が行われました。
一般演題(ポスター発表)
魏 峻洸ら. 「白血病に合併する脳出血の病理」
一般口演 「動物モデル」
山下 篤(座長).
人事異動のご報告
2025年6月付で、人事異動がありました。
新しい勤務地での益々のご活躍を祈念いたします。
大栗 伸行
宮崎大学医学部附属病院 病理診断科→宮崎県立宮崎病院 病理診断科に就任
(当講座には、プロジェクト研究員として引き続き在籍)
前川 和也
宮崎県立宮崎病院 病理診断科→宮崎大学医学部附属病院 病理診断科に就任



