学生・研修医の皆様へ

先輩医師からの
メッセージ

医局員からのメッセージ

循環器内科 水光洋輔 先生

「循環器内科って心電図とか心エコーとかよく分からないし、専門としてやっていくには難しそう・・・」
そんなことを思ったことはありませんか。私は学生・研修医の時は思っていました。もともと学生の頃は循環器内科志望ではありませんでしたが、研修医の時に循環器内科を回り、救急車で運ばれてきて目の前で苦しんでいた患者さんがカテーテル治療を受けて元気に退院していく姿を見て、そして颯爽と治療している循環器内科医の姿に憧れ、この道に入りました。学生・研修医の時には循環器内科に苦手意識を持っている方も多いとは思いますが、全く問題ありません。目の前の患者さんと真摯に向き合って日々の診療を行なっていれば自然と身につきます。
現在卒後10年になります。他大学出身で初期研修も市中病院で行なったため、宮崎大学循環器内科に入局する際には右も左も分からない状態でしたが、同じ循環器内科を志す医師として快く受け入れていただきました。入局後は大学病院で1年間修練した後に、都城市郡医師会病院、藤元中央病院を経て、現在は大学病院に戻ってきて虚血グループで励んでいます。循環器内科は命に直結する科なのでそれだけ責任を感じることもありますが、非常にやりがいがあり、自分のカテーテル治療や薬剤選択により心臓が蘇っていく際には達成感があり、患者さんやご家族から感謝された時には非常に充実感を感じます。
循環器内科に興味を持ってくれる皆さんにこの達成感を感じてもらいたいです。是非循環器内科で一緒に働きましょう!

循環器内科 冨田俊介 先生

卒後7年目の冨田と申します。平成27年に宮崎大学を卒業し、市中病院で2年間の初期研修を修了した後、縁あって宮崎大学医学部附属病院循環器内科で医員として勤務させていただいております。循環器内科は高血圧症や糖尿病、脂質異常症などのリスク因子を適切に管理する内科的側面を有しつつ、急変時や救急外来では侵襲的加療まで行うことのできる診療科です。当院では「ハートコール」と呼ばれる循環器救急患者を受け入れるシステムを運用しており、心筋梗塞や心不全、重症不整脈を診療する機会が多いことも特徴です。common diseaseから希少疾患まで幅広く診療するため日々勉強ではありますが、充実した日々を過ごすことができます。医局の雰囲気が良く、また研究熱心な先生方が多いため、相談しやすく働きやすいのも特徴と思います。宮崎の循環器内科を一緒に盛り上げていきましょう!

循環器内科 長友慶子 先生

皆さんは循環器内科にどんなイメージをお持ちでしょうか。
「緊急検査や重症患者さんが多く大変な科で、被爆もするし男性主体の職場」「心電図はよく分からないし、薬もたくさんあって難しい…」これらは学生時代に私がもっていたイメージです。
そんな私でしたが研修医時代に急性心筋梗塞・心不全で苦しむ患者さんが緊急カテーテル治療や投薬治療で劇的によくなる姿を目の当たりにし感銘をうけ循環器内科を志しました。心電図1枚で的確に病態を分析し、厳しい局面でも冷静に淡々と治療し全身管理をする先生方に憧れたのです。それでも進路を決めるときは、体力的・知力的についていけるか、被曝が妊娠に影響しないか(そもそも結婚できるか?)など悩んだことを覚えています。やってみて難しかったら転科を考えればいい、という思いでこの世界に飛び込み、3年間は緊急検査や治療に携わる忙しくも充実した日々を過ごしました。医師6年目に当医局に入局してからは、大学病院で病棟・外来・心エコー業務、臨床研究に従事してきました。
プライベートでは医師7年目に結婚後、2度の出産を経験し現在は2歳、0歳の2人の子供を育てながら2度目の育児休暇を取得中です。
さて、私が学生時代に抱いていた循環器内科のイメージ、皆さんのそれはあてはまっていたでしょうか?近年医学部の女性の割合は増加する一方、当科医局に在籍する女性医師は医局員61人中10人(16%)とまだまだ少ないのが現状です(20236月現在)。その理由のひとつに、上述のようなイメージが先行してしまい敬遠されがちなのかなと思っています。
確かに大変なことはありますが、心電図や心エコーなどの低侵襲な検査で病態を様々に評価・解釈し治療につなげ全身管理を行うことの面白さ、日々進化し続けるデバイス治療など当科ならではの魅力はたくさんあります。専門性に関しては、心臓CT/MRIなどの画像診断、心エコー検査・弁膜症治療、不整脈治療、心臓リハビリテーションや重症心不全・移植医療、最近では腫瘍循環器医療など女性医師が全国的・世界的に活躍している分野は多数あります。治療においても女性ならではのきめ細やかな心配りが喜ばれる場面も多いかと思います。
また、結婚・妊娠・出産・育児とライフステージが変化していく中で、当医局はその都度臨機応変に対応し協力してくれる心強い味方となってくれると思います。例えば私の場合、結婚後妊娠を意識してからはカテーテル業務から外していただき、妊娠中は救急当直やオンコールも外してもらうなど配慮していただきました。1人目の育児休暇から復帰した際は下表(※1)のように週に3日時短で大学病院に勤務したのですが、最近は宮大病院キャリア支援枠(※2)を利用し週に1-2回、数時間の勤務から復帰する先生もおり、育児からの復職もしやすくなっています。限られた時間の中でも先生方にご指導いただき臨床研究を継続して行うことができ、産休・育休中もたびたび勉強会や学会発表のお誘い・ご指導をいただき非常にありがたい職場だと感じています。
当科の先生方は男気溢れつつも温和で優しい先生方ばかりで、相談事にも親身にのってくださいましたし、大学病院の中でも一番女性医師を大切にし、配慮してくださる科なのではないか?と思うこともあります。興味があればぜひ一度見学にいらしてくださいね。最後に、このように働くことができているのは他の先生方、スタッフの方々のご理解とご協力があってこそであることは言うまでもありません。この場をお借りしていつもお世話になっている先生方・スタッフの皆さまに厚く御礼申し上げたいと思います。

※1
【1週間のスケジュール】

午前 外来 外来 外来 外勤
午後 臨床研究
カンファレンス
外来
心エコー
外来 外勤

※2
宮大病院キャリア支援枠:さまざまな理由により柔軟な働き方を希望する医師を対象とした非常勤医員としての枠で、宮崎大学清武アテナ男女共同参画推進室が設けている。
参照:宮大病院キャリア支援枠 | 医師キャリア支援 | 清花アテナ男女共同参画推進室 (miyazaki-u.ac.jp)

 

腎臓内科 皆川明大 先生

学生・研修医の皆さんこんにちは。
いま、多くの方が将来の診療科をどれにすべきか悩まれている事かと思います。様々な情報に溢れ世の中が目まぐるしく変わる中、進路に迷うのは当然のことだと思います。自分も10数年前、初期研修終了後どこで学ぶべきか悩んだ時期がありました。病理学と集中治療学という一見大きく異なる2つに興味があり、それらを学べる場所として腎臓内科の門を叩くことになりました。その後、様々なポジションでの仕事を経験しましたが、その判断は間違ってなかったと思います。
腎臓内科は「腎臓」という窓を通して「全身」を診るといわれるように、腎臓病は様々な内科・外科疾患とリンクするため、求められる知識・技術は多岐にわたります。専門医でありながら総合診療医のマインドを持つ必要があり、臨床医でありながら病理医・研究者の素養が必要であり、内科医でありながら外科医の技術が必要となります(なぜ?と思われた方はぜひ腎臓内科のスタッフに聞いてみてください)。そして、これからの時代、良き医師としてだけではなく良き社会人として生きることも求められています。
こう書くと大変な診療科だと思うかもしれませんが、ひとりで網羅する必要はありません。ひとつふたつ、これだと思う領域を頑張ってくれればいいのです。隣には手術が得意な先生もいれば透析が得意な先生もいます。時には同僚が良き師匠になることもあるでしょうし、自分が同僚を導くこともあるでしょう。相互に補完しあい、チームとして「全身」を診ることができれば素晴らしい診療科になるはずです。
まだ成長段階の診療科ですが、皆さんがチームメイトとなり腎臓内科の一翼を担ってくれる事を心より期待しています。このメッセージが皆さんの判断の一助になれば幸いです。

腎臓内科 落合彰子 先生

宮崎大学医学部を卒業し、同附属病院で初期研修を終えました。学生時代から病理が好きで、内科医として腎病理に携わりたいと考え入局しました。
腎臓内科はとにかく幅広い、その一言に尽きると思います。内科の考え方を磨きながら慢性腎臓病に接し、腎生検をもとに腎炎・ネフローゼ症候群の診断・治療を行い、腎代替療法が必要となれば患者さんやご家族の希望も伺いながら透析を計画し、バスキュラーアクセス手術を執刀。維持透析患者さんと共に歩みながら、時には腎移植へ送り出す。電解質異常や急性腎障害、合併症といった急性期の病態に奮闘しつつ、透析を通して何年もじっくり付き合っていく患者さんも多いです。もちろんそれぞれ専門性が高く圧倒されることばかりですが、腎炎の勉強に行き詰まった時には透析を頑張ってみたり、手術手技に悩んだ時は病理をじっくり眺めたり、そうこうしているうちに当初悩んでいたことがいつの間にか解決して―ひとつの科の中で“気分転換”しながらも各分野に向き合うことで医師として成長できる点が、当科の良いところだと考えています。
私は今、育児しながら病棟で働き、特に病理診断と腹膜透析を頑張っています。また、腎臓専門医・透析専門医を取得し、大学院で研究へも取り組んでいるところです。どれも中途半端になっているのではと悩んだこともありますが、日々細々とでも取り組んでいればなんとかなるかなとマイペースに過ごしています。医局の先生方の温かく丁寧なサポートと家族の協力あってこそで、感謝してもしきれません。女性医師の働き方は出産・育児などを経て多少変化します。よくロールモデルと言われますが、例えば子ども(夜泣きがひどい?食べてくれる?よく熱を出す?etc)、パートナー、周囲に頼れる家族がいるか、自身の体力気力など、挙げればきりがないですが本当に「人それぞれ」で、ロールモデルに落とし込むのは難しいと思っています。それでもやりがいをもって、できる範囲で仕事をすることができますし、専門医取得や学会発表などの学術活動も十分可能です。私も、私自身が周囲に助けられたように、後輩の皆さんをサポートしていきたいと思っています。少しでも腎臓内科に興味がある方、キャリアパスに不安がある方は是非気軽にご相談ください。お待ちしております。

腎臓内科 石﨑友梨 先生

私は宮崎大学を卒業後、宮崎大学医学部附属病院で初期研修を行い、腎炎治療から腎代替療法まで多岐に渡る症例を通して腎臓の奥深さに魅力を感じ、また、個々の症例に対して論理的かつ真摯に向き合う腎臓内科医の姿に惹かれ、腎臓内科を専攻しました。入局後は、大学病院や関連病院での研修を経て、内科専門医や腎臓専門医の資格を取得しました。臨床では、腎疾患の診断・治療、病理、腎生検やバスキュラーアクセス作製といった手技などを幅広く学んできました。
現在は大学院に進み、腎臓の研究を遂行しているところです。国内外へ留学されるなど、知識・経験豊富な先輩医師からは、様々な場面で学術的教えを受けています。同期や後輩医師らは非常に熱心で、いつも刺激を受けています。私も腎臓内科医として日々研鑽の途にいますが、互いに切磋琢磨し合い、一緒に腎臓内科を高めていける新入局員の皆さんをお待ちしています。
腎臓内科に興味がある方もまだ迷っている方も、一度、研修・見学に来て下さい!