教室紹介

概要

当教室では、循環生理学を基盤とした臨床と基礎の融合、他の基礎教室や宮崎大学の他学部との連携を深め、大学医学部ならではの領域を超えた活動を通し、新しい形での生理学教室として発展し、世界に向けて発信することを目指します。


開学以来、生理学一般に関する医学生教育に力を入れるとともに、微小循環、凝固線溶系の基礎研究において多くの業績を残してきた教室です。納豆やミミズに含まれる線溶酵素に血栓症の予防効果があることを見出すなど、宮崎発のユニークな研究でも知られます。近年は分子細胞生理学的な技術を用いたテーマに取り組み成果もあげてきました。血管新生や、細胞の老化・がん化、細胞レベルでの炎症や創傷治癒過程のメカニズム解明を主なターゲットとし、マイクロRNA、ドラッグデリバリーシステムなどの分子生物学・細胞生物学的視点での基礎研究を活発に進めています。


循環器専門医である渡邉望教授は、冠微小循環や弁膜疾患メカニズムなどに関する研究を中心に学術的な業績を残すとともに、長年臨床現場に立ちながら、循環生理学の知識と経験に基づく臨床研究で多くの成果を発表してきました。



2021年4月からは、基礎研究に加え、循環動態生理学分野として、循環器関連の診療科のほか、産婦人科教室や獣医学科とのコラボレーションによる共同研究を行うなど、診療科の垣根を超えた、また基礎と臨床を融合した形での領域横断型の幅広い研究テーマでの活動に取り組んでいます。

臨床面においては、宮崎大学医学部附属病院ハートセンターの副センター長として診療にも関わります。大学病院の循環器診療の発展に貢献するとともに、渡邉教授の専門分野である心臓超音波診断を通して、他の基幹病院、実地医家を含めた臨床病院との連携を強め、宮崎県の地域医療と大学医学部の発展に貢献できるよう、活動を広げていく予定です。


最後に、当教室のユニークな特徴として、国際色豊かな教室員による国際的な活動が挙げられます。科学技術振興機構国際青少年サイエンス交流事業さくらサイエンスプログラムに2016以降続けて採択され、宮崎大学の国際交流に大きく貢献しています。現在は、「インド地下水汚染地域における妊娠、出産および小児の発育・発達に関する研究」(国際共同研究加速基金(国際共同研究強化(B))に採択され、インド・NITTE大学との国際共同研究を主導し、大規模な疫学調査などの国際貢献活動にも力を入れています。


沿革

昭和50年 宮崎医科大学開学に伴い、生理学第II講座として開設 初代 美原 恒教授就任
平成7年 3月美原 恒教授退官、名誉教授就任 同年4月丸山眞杉教授就任
平成18年 教室名変更:機能制御学講座応用生理学分野
令和2年 3月丸山眞杉教授退官、名誉教授就任
令和3年 4月渡邉 望教授就任 教室名変更:機能制御学講座循環動態生理学分野
 

大学院生募集!

循環動態生理学講座では、様々なテーマでの研究をしています。宮崎大学のスローガンである、「世界を視野に、地域から始めよう」をモットーに、国際的なフィールドで、宮崎発のアカデミックな研究成果を発信していくことを目標にしています。

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    主な研究テーマその1

    循環器疾患に関連する臨床研究・基礎研究

    冠動脈疾患・弁膜疾患・心筋疾患などの臨床に密接したテーマにつき、臨床研究と基礎研究を融合したトランスレーショナルリサーチを進めています。解剖・病理組織学的、分子生物学的、生化学的アプローチなど、医学部ならではの領域横断的な研究により、新しい視点での病態解明に取り組むことができます。

    循環器内科・心臓血管外科教室と共同で、さまざまな心血管疾患の病態についての研究を進める他、産婦人科教室など他の診療科や宮崎大学フロンティア科学総合研究センターとも連携し、多角的視点で循環動態に迫る研究を手掛けています。

    また、総合大学である宮崎大学ならではの環境を活かした獣医学科との共同研究も積極的に進めており、獣医内科における心臓疾患のトピックスにつき、三次元心エコー図やストレインエコーを用いた解析を手掛けています。


    獣医学科 大菅辰幸先生

    領域に関わらず、多様な臨床的テーマに基づく臨床・基礎研究の構築が可能ですので、興味のある研究課題につき気軽にご相談ください。

     

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    主な研究テーマその2

    分子細胞生物学的視点からの基礎研究

    旧講座から引き継ぐ、凝固線溶系の活性に関する研究に加え、マイクロRNA、ドラッグデリバリーシステムなどの分子生物学・細胞生物学的な研究も行っています。現在のトピックスである、細胞の老化やがん化、様々な疾患における炎症や創傷治癒課程などについてナノテクノロジーの視点で取り組んでおり、様々な分野の疾患に関連した幅広い研究テーマで興味を広げることができます。

    今後は循環動態生理学分野教室として、循環器内科や心臓血管外科と連携し、心血管疾患の病態解明に分子細胞生物学的研究を取り入れて新しい視点での研究を展開していく予定です。その他にも各診療科領域における研究テーマに積極的に取り組み、臨床から基礎までが横断的につながる形でのトランスレーショナルリサーチを目指します。

    また、当教室は国際色豊かなラボであり、現在進行中の国際プロジェクトにおいて、グローバルな疫学診断の推進による社会貢献にも携わり、宮崎大学国際交流活動の一端を担っています。海外との交流も活発であり、国際的な環境での研究活動を楽しむことができます。

     

大学院に関する詳しい情報は、こちらをご覧ください。

 

 

教室員紹介

准教授 Associate Professor

中島 融一

Yuichi Nakajima, DVM, Ph.D

専門分野
生理学、分子生物学
資格
博士(獣医学)
所属学会
日本生理学会
日本分子生物学会
日本血栓止血学会
日本癌学会
日本がん分子標的治療学会
研究主題
老化したがん間質細胞とがん微小環境との相互作用
新規老化因子としてのチミジンホスホリラーゼの解析
細胞の老化は発がん抑制機構の一つとして知られてきた。しかし近年、老化細胞は単に細胞増殖を停止しているだけでなく、SASP(senescence-associated secretary phenotype)と呼ばれる現象を引き起こし、慢性炎症や加齢性疾患の一因となることがわかってきた。現在、がん領域で研究をしてきたThymidine phosphorylaseの細胞老化と個体老化への影響をKOマウスや分子生物学的な手法を用いて解析をしている。

助教 Assistant Professor

Radha Madhyastha

Ph.D

Field of Specialty
Molecular Biology
Qualification
Ph.D. (Zoology)
Ph.D. (Medicine)
Membership
Japanese Society for Wound Healing
Physiological Society of Japan
Japan Society on Thrombosis and Hemostasis
Fellowships/Awards/Recognitions
Japanese Government Monbusho Invited Research Fellow
Women Researcher Encouragement Award, University of Miyazaki
Research Theme
Role of microRNAs (miRNAs) in inflammation and wound healing.
MiRNAs are major regulators of gene expression and have clinical importance both as biomarkers and therapeutic targets. Currently, I am investigating the molecular mechanisms / signal pathways that are involved in the synergistic interaction between miRNAs and inflammasomes, that result in chronic inflammation and poor healing of dermal wounds. In addition, I am also investigating the efficacy of phytochemicals to negate the miRNA-inflammasome interaction, and thus prevent chronic inflammation.
It is my passion to inspire and encourage young women researchers to take up an active research career in medical sciences. Thanks to JST (Japan Science and Technology Agency)’s Sakura Science Plan, this dream is being realized. So far, about 50 young women researchers, teachers and students from India have had the privilege of visiting our department for hands-on experience and interaction with Japanese women researchers working at the University of Miyazaki. I look forward for many more successful exchanges.

助教 Assistant Professor

Harishkumar Madhyastha

Ph.D, FBRSI

Field of Specialty
Bio-interface mechanism of nanodrug.
Qualification
Ph.D. (Bioscience)
Ph.D. (Medicine)
Membership
Japanese Society for Biomaterials
Physiological Society of Japan
Japan Society on Thrombosis and Hemostasis
Biotechnology Research society of India
Society Biomaterials and Artificial Organs India.
Nepal Biotechnology Society
Fellowships/Awards
University Grant Commission- Junior research Fellowship-India
Senior research fellowship- Council of Scientific and Industrial research-India
Fellow- Biotechnology Research Society of India.
Patents
Indian Patent on Spirulina Cultivation and Technology
Japanese Patent on Hyuganatsu metabolites
Research Theme
Interdisciplinary area of medical science and environmental pollutants.
I am studying the potentials of nano sized and surface modified metallic biomaterials for tissue regeneration in the area of cardiovascular disease, dermatology and osteoporosis; and revealing the bio-interface mechanism mainly focusing on tissue stress and its resilience mechanism.
I am a fellow of Biotechnology Research Society of India (FBRSI). I am currently engaged with Indo-Japan collaborative projects on environment and human health funded by the Japan Society for the Promotion of Science (JSPS). I am appointed as a support member of Public Relations Office to focus on International Relations of University of Miyazaki, and am mainly taking a role as an Indo-Japan academic spokesperson. I am happy to be able to contribute to the international outreach programs like Sakura Science Plan (SSP), and Semester Abroad Project (SAP).
  • 大学院生 master’s Course

    吉丸晴哉

    Haruchika Yoshimaru

    医学部医学科6年

    他大学の農学部を卒業したのちに大学院に進学しました。分野を変えたことで新たに覚えなければならないことも多いですが、とても学びやすい環境なのでどんどん吸収し、有意義な学生生活を送りたいと思います。

  • 大学院生 master’s Course

    田中美与

    Miyo Tanaka

    医学部医学科1年

    2022年4月、ついに渡邉ラボの仲間入りを果たしました!!
    普段は大学病院にて臨床検査技師として心エコー検査をこなす毎日を送っています!
    渡邉先生との出会いは10年前。先生と出会い、心エコーの魅力、奥深さ、そして望先生自身にどんどん惹かれていき、気づけば「趣味=心エコー」と肩書を書かされるまでの心エコーオタクに育っていました。7年ぶりに望先生とまた一緒に頑張れるという思ってもいなかったチャンス!研究室の先生方、仲間との出会いも大切に、広い世界を見て可能性に挑戦していきたいと思っています!

  • 大学院生 Doctoral Course

    山村善政

    Yoshimasa Yamamura

    循環器内科医

    循環器内科医として働きながら、大学院生としての生活を歩み始めました。生涯動き続ける「心臓」というダイナミックで不思議な臓器のことを考える日々を送っています。

  • 大学院生 Doctoral Course

    川越勝也

    Katsuya Kawagoe

    心臓血管外科医

    今年から大学院に入学した川越といいます。
    現在、心臓血管外科に従事しており,臨床と研究を行っております。
    研究では臨床(心エコーと手術)と基礎の間を埋めるような研究を行っていきたいと考えております。まだまだ不慣れな部分が多い中ではありますがよろしくお願いします。

  • 技能補佐員(研究補助・事務担当)

    丸山智子

    Tomoko Maruyama, MSc

    今までの経験を活かして研究室のサポートができ、嬉しく思います。学生時代は、両生類の個体発生と体液調節にかかわる膜タンパク質の変遷について研究をしていました。日々のコミュニケーションで英語力がUPしている気がします!自分の世界が広がる研究室です。

  • 医学研究者育成コース

    原田和将

    Kazumasa Harada

    医学部医学科3年

    研究室の明るくて優しい雰囲気に心惹かれ入室しました。素晴らしい先生方の下で多くの事を吸収し、将来役立つような技術や知識(特に心エコー)を身に付けたいです。学生の特権を使い幅広く様々な事に挑戦します!

  • 医学研究者育成コース

    成竹祐季

    Yuki Naritake

    医学部医学科1年

    本大学の教育システムの一つである研究者育成コースに参加し、研究に取り組んでいます。研究室の雰囲気は国際色豊かで自分の英語力を試せる場だとワクワクしています。まだ未熟ではありますが先生達にしっかりとついていって努力していこうと思います。

  • 共同研究大学院生 Master’s Course

    松永悠里

    Yuri Matsunaga, RDCS

    獣医内科学研究室 所属

    社会人大学院1年目です。
    臨床検査技師ですが、専門は微生物検査なので、生理学は研修の頃を思い出しながら再勉強中です。猫4頭と暮らしていて、写真の子は今年20歳になるおじいちゃんです。

  • 共同研究大学院生 Master’s Course

    松﨑美南

    Minami Matsuzaki

    フロンティア科学総合研究センター生理活性物質探索病態解析分野所属

    管理栄養士免許を取得後、大学院に進学しました。渡邉先生をはじめとする素敵なメンバーとの出会いに恵まれ、毎日楽しく過ごしています。今後は心エコーや血圧変動性について貪欲に学びを深めていこうと思います。
    (写真は趣味の部屋キャンプで焼いたパンケーキです。涼しくなったら外のキャンプに行きたいです。)

  • 大学院生 Doctoral Course

    Queen Intan Nurrahmah

    MSc

    I’m a fourth-year PhD student. My current research focuses on understanding the molecular mechanisms of bioactive components in LPS-infected wounds and analyzing the functional role of microRNA as a biomarker of treatment failure or as therapeutic agents for successfully treating non-healing infected wounds. I’m also studying the molecular mechanisms of nano-naturaceuticals in inflammation management. When I’m not in the lab, I like to picnic and spend my time with my family and cooking.

  • 大学院生 Doctoral Course

    Bethasiwi Purbasari

    MD

    I am a graduate student pursuing my Ph.D. in medicine. My Ph.D. dissertation research focuses on the role of cholinergic agonists in macrophage inflammasome modulation. I intend to be a physician-scientist because integrating the two disciplines can integrate biomolecular research and medical science to be used in the clinical application for patient care. This department motivates me to accomplish my goal because they have extensive experience collaborating with many international experts in various fields. In my spare time, I enjoy watching movies with my family.

  • 医学研究者育成コース

    渡邉知佳

    Chika Watanabe

    医学部医学科6年

    文系の大学を卒業後、2年間の社会人経験を経て医学部に進学しました。循環動態領域が大の苦手だった私ですが、かねてから密かに憧れていた渡邉先生に偶然学外実習でお会いしたことが、入室のきっかけです。心エコー図検査を通しながら多くの症例を経験させていただく中で、心血行動態のダイナミックな変化を目の当たりにし、だんだんと循環動態領域の奥深さ、面白さに惹かれていきました。
    学会での症例発表など、少し前の自分には夢にも思わなかったような世界に挑戦させていただいています。この恵まれた環境で、精一杯勉強し多くのことを学んでいきたいと思います。

 

専門外来のお知らせ

令和3年5月から、毎週火曜日の午前中のみ、医療法人青葉会のざきクリニックにて専門外来を始めます。予約制となります。ぜひ、お電話ください。

医療法人青葉会のざきクリニック
〒880-0879 宮崎市宮崎駅東3丁目9-13
電話番号:0985-61-7751