ドクターヘリ

ドクターヘリとは…

重症救急疾患に対応できる医療機器を装備し、医薬品を搭載した救急専用のヘリコプターの事です。
消防機関からの出動要請に基づき、救急医療に精通した医師(フライトドクター)及び看護師(フライトナース)がドクターヘリに同乗し救急現場へ向かいます。
これにより、いち早く患者さんに救命医療を行うことが可能となり、より良い予後の獲得が期待されます。


ドクターヘリの仕組み

ドクターヘリの仕組み

要請

緊急時に消防機関からドクターヘリ要請ホットラインにより救命救急センターに出動要請の電話連絡が入ります。
当院のドクターが要請電話を受け、傷病者の情報を収集すると同時に、運航管理担当者と出動に必要な気象条件を考慮して出動判断を行います。

準備

ドクターヘリ運航スタッフ(操縦スタッフ及び医療スタッフ)は、出動要請があった場合、直ちに出動準備を開始します。
医療スタッフ(フライトドクター及びフライトナース)は、必要な医療機器を準備し、操縦士は目的地へのフライトに必要な情報を確認します。

出動

ドクターヘリの出動要請から5分以内に基地病院を離陸し、救急現場へ出動します。
操縦士は運航管理室と連絡を取り、目的地情報及びランデブーポイント等の情報を確認します。
傷病者の情報は、目的地までの飛行中に消防無線で現場救急隊と交信し、傷病者の容態を確認します。
これらの情報を運航スタッフ間で共有し、着陸後、直ちに医療が開始される準備を整えます。

到着

あらかじめ定められたランデブーポイントに着陸します。医療スタッフは、現場救急隊の救急救命士等の協力を得ながら、直ちに医療を開始します。

搬送

搭乗医師の処置完了後、傷病者の容態や搬送時間、傷病者又は家族の希望等を考慮して、搬送先医療機関を決定し、ドクターヘリで搬送します。
(傷病者の搬送手段は、最終的には医師が決定し、ドクターヘリによる搬送を行わず救急隊の救急車等による搬送を行うこともあります。)


宮崎県ドクターヘリ運航要領より抜粋

■救急現場からの要請

救急現場出動及び救急現場から医療機関へのドクターヘリによる救急搬送については、以下のとおりとする。
なお、災害発生時については別項によるものとする。

(1)出動要請
@要請者

救急現場への出動要請は、原則として消防機関が行う。
なお、個人からの直接の要請は受け付けない。

A出動要請の判断

消防機関は、119番通報を受けた時点、又は救急隊員が救急現場に到着した時点で、「ドクターヘリ出動要請基準」に基づいてドクターヘリ出動の必要性があると判断した場合は、出動の要請を行うことができるものとする。


ドクターヘリ出動要請基準

(1)生命の危険が切迫しているか、その可能性が疑われるとき
(2)重症患者であって、搬送に長時間を要することが予想されるとき
(3)特殊救急疾患の患者(重症熱傷、多発外傷、指肢切断等)で搬送時間の短縮を特に図るとき
(4)救急現場で緊急診断処置に医師を必要とするとき


■医療機関からの要請

病院間搬送のためのドクターヘリの出動については、以下のとおりとする。

(1)要請
@要請者

要請者は、宮崎県内の医療機関とするが、病院ヘリポートを有しない医療機関は消防機関を通じて要請する。
なお、個人からの直接の要請は受け付けない。

A搬送元医療機関の医師による要請の判断と出動要請

搬送元医療機関の医師は、より高度な医療、又は専門的な医療を行わなければ患者の救命及び社会復帰に関わるなどの理由から、ドクターヘリによる他医療機関への搬送が必要であると判断した場合は、ホットラインを使用してドクターヘリの出動を要請できる。
なお、この際の判断には「ドクターヘリ出動要請基準」を準用する。

B搬送先医療機関の決定

搬送元医療機関は、原則として事前に搬送先医療機関を決定しておかなければならない。
また、搬送元医療機関は、基地病院及び搬送先医療機関との間で、搬送日時や受入体制の確保、ドクターヘリの離着陸場所、離着陸場所からの搬送方法等について事前に調整しておかなければならない。

C搬送元医療機関の離着陸場所の決定

搬送元医療機関が病院ヘリポートを有しない場合、当該医療機関は、管轄消防機関に搬送への協力を依頼し、依頼を受けた管轄消防機関は、あらかじめ定められたランデブーポイントのうちから使用する場所を選定する。
管轄消防機関は、当該場所の管理者に使用を連絡し、離着陸に備えた対応を依頼するとともに、支援隊を出動させて安全確保の措置を取り、ホットラインを使用してドクターヘリを要請する。
なお、当該医療機関が病院ヘリポートを有する場合は、管轄消防機関への協力依頼は不要である。

D搬送先医療機関の離着陸場所の決定

搬送先医療機関が病院ヘリポートを有しない場合、当該医療機関は、管轄消防機関に搬送への協力を依頼し、依頼を受けた管轄消防機関は、あらかじめ定められたランデブーポイントのうちから使用する場所を選定するとともに、運航管理室に当該場所を連絡する。
管轄消防機関は、当該場所の管理者に使用を連絡し、離着陸に備えた対応を依頼するとともに、支援隊を出動させ、安全確保の措置を取る。
なお、当該医療機関が病院ヘリポートを有する場合は、管轄消防機関への協力依頼は不要である。

(2)出動
@出動の判断

基地病院は、要請者から連絡のあった患者の重症度その他の状況等を勘案し、ドクターヘリによる搬送が必要であると判断した場合は、ドクターヘリを出動させる。
ただし、搬送する時点での気象条件等により出動不能の場合は、その旨を要請者に伝える。

(3)搬送
@医療機関とランデブーポイント間の搬送

搬送元医療機関は、当該医療機関からランデブーポイントまでの間、患者搬送先医療機関は、ランデブーポイントから当該医療機関までの間、患者を搬送する。
なお、やむを得ない事情により、自らの搬送の手段がない場合、又は他に適当な搬送手段がない場合は管轄消防機関に当該ランデブーポイントと当該医療機関の間の救急搬送に関して協力を依頼することができる。

A引継ぎ及び搬送

搭乗医師が、搬送元医療機関の医師から必要な引継ぎを受けた後、準備が整い次第ドクターヘリは患者を搬送先医療機関へ搬送する。


フライトナースからのメッセージ

平成30年度よりフライトナースリーダーに任命されました。救急看護認定看護師としての知識を活かし、「命を救い、生を支える」を目標に、患者さんが1日でも早く社会復帰できるように医師や運航スタッフ、消防など関係する他職種の皆様と協力して活動しています。また、同時に家族看護も心がけて介入しています。
現在、フライトナースの育成にも取り組み、平成30年2月に新たに1名のフライトナースが加わっています。 リーダーとしてフライトナースをまとめ、次期フライトナースの育成にも力を注ぎ、教育プログラムをさらに充実させていけるよう活動していきたいと思います。

フライトナースリーダー 川越 由紀

平成30年2月からフライトナースとして独り立ちし、自己研鑽を重ねながら活動しています。 フライトナースには、救急医療における幅広い知識や技能および他職種との連携、コミュニケーションなどの能力が求められます。 そのため、日頃から、患者さんの疾患からくる症状や状態をアセスメントし、経験を振り返ることで、次に生かせるように努力しています。 プレホスピタルの現場では、学ぶことも多くあり、挨拶やコミュニケーションを積極的にとることを心がけ、チームの一員として信頼される看護師を目指していきたいと思います。
患者さん、ご家族には少しでも不安が軽減できるよう声をかけ、
『For MIYAZAKI』の精神で自分自身も更に成長できるよう頑張っていきたいと思います。

フライトナース 酒元 彰人


宮崎大学医学部附属病院救命救急センター