ごあいさつ

挨拶

宮崎大学医学部附属病院 救命救急センター センター長

落合秀信

宮崎大学医学部附属病院救命救急センターも5周年をむかえることができました。
この間、医師会や行政、消防はもとより、宮崎大学医学部附属病院救命救急センターと連携し支えていただきました皆様方に深く感謝いたします。
”いつでもどこでも地域に根差し高度な救急医療の提供”、”地域と連携し地域で最強の救急医を育成”、”世界を視野にいれた情報発信”、そして“県全体の救急医療の底上げに貢献する”を合言葉に教室員一同日々研鑽に励んでおります。
救命救急センター開設より現在まで、新たに18名の情熱あふれる医師たちが加わってくれました。当教室は、学内が12名、県内外の関連施設勤務が7名、国内留学が3名とまだまだ小さな教室ではありますが、救急科専門医を目指す若い先生方が毎年来てくださり、いつも活気にあふれ若い力がみなぎっています。

診療におきましては、受入患者数は年間1,600名程度と少なめではありますが、入院患者総数における重症患者さんの割合は8割近くと高く、また、受け入れ疾患も、特殊救急の要である多発外傷、熱傷、中毒はもとより、重症感染症、心疾患、脳疾患、呼吸器疾患、消化器疾患など多岐にわたり、初期治療はもちろんのこと入院治療や集中治療に至るまで幅広く診療にあたっています。また、周辺地区の一次救急にも対応しています。入院患者さんの在院日数も10日程度で推移しており、これも後方連携を快く引き受けていただいている諸医療機関の皆様方のおかげと深く感謝しております。今後も宮崎県における重症救急の最後の砦として、各診療科との連携をはかりつつ24時間365日体制で高度の救急医療を提供できるよう努力を重ねていく所存です。

一方、“病院まで持たない命を救う”を合言葉に運航を開始したドクターヘリにつきましても、県民の方も身近に感じていただけるようになりその有用性は広く認識していただけたと思っています。昨年度は465件の要請をいただきました。ドクターヘリ出動の6割近くは交通事故や労災事故などの重症外傷を含む救急現場への出動であり、現場からのすみやかな医療投入がなかったら救命できなかったと思われる事案も数多く経験しています。また、夜間や悪天候時などドクターヘリ運航不能時の保管として平成26年4月よりドクターカーの運行も開始しました。さらには、ドクターヘリやドクターカーでも近隣に到達できないような場所で生じた重症患者に対し、防災ヘリコプターのホイスト装置を用いた医師の現場投入も平成28年2月より開始しています。今後もこれらを駆使し、“病院までもたない命”を数多く救っていけるよう病院前救急診療においても日々精進を重ねております。

研究におきましては、日常診療における疑問に対し深く掘り下げるというスタンスで、病院前救急診療、外傷診療、集中治療、重症感染症、血液凝固異常等に関する臨床に即した研究を行なっています。これらの研究成果は、日本救急医学会総会のみならず各関連学会で発表を行なっております。また、連携校であるカリフォルニア大学アーバイン校の救急・災害医学とも定期的にsenior residentやjunior facultyが訪問を行い、国際的視野からの救急診療システムの研究も継続しております。

教育につきましては、病院前から救急外来、集中治療まで、場所を問わず幅広く救急疾患に対応できる“地域で最強の救急医を地域ぐるみで育成”するための研修プログラムを立ち上げています。
研修プログラムにおいては、専攻医の先生が“主役”として診療にあたり、指導医のもとで可能な限り多くの経験を積み実力をつけていけるプログラムとしており、短期間に実践的な技術と知識を身に着けることができるということでとても好評です。現在このプログラムに沿って研修中もしくは研修を修了した医師は11名になり、各方面で中心となり活躍しております。今後も国際的に十分通用する実力を持ち、かつ地域の実情に応じた救急医療を背負って立てる医師を一人でも多く育成していく所存であります。

最後になりますが、我々の使命は,国際的な視野をもちつつ地域との連携をさらに深めることにより救命救急センター機能の更なる充実を図り、いつでもどのような状況においても迅速かつ高度な医療を提供できる体制を維持すること、そしてそれを実践できる人格と能力を持つ医師を一人でも多く育成することと考えております。繰り返しになりますが救急医療は診療も教育も研究も連携なしでは成り立ちません。一人でも多くの先生方と連携させていただくことが宮崎県の救急医療のさらなる充実における早道と思っております。教室員一同、今後も諸先生方との連携を第一に考え、微力ではありますが宮崎の救急医療のさらなる充実に貢献したいと思っている所存でありますので、変わらぬご指導ご鞭撻のほど、よろしくお願い申し上げます。


挨拶

看護師長

藤浦まなみ

 平成28(2016)年4月より当センターの看護師長に就任しました藤浦まなみと申します。看護師長歴15年目になり、これまで救急領域の看護管理に携わったことのない私ですが、“命をつなぐ”“For MIYAZAKI”の精神で、諸先生方や看護師スタッフと共にチーム医療に貢献していきたいと思っています。どうぞ、よろしくお願い申し上げます。

平成24(2012)年4月宮崎大学医学部附属病院に救命救急センター開所と同時に宮崎県ドクターヘリの運航が開始され、平成29(2017)年4月で5年目を迎えます。これまで、県内外の方々のご協力により貴重な教育指導・ご支援を頂き、当センターの機能が果たせるようになってきております。また、救急看護に携わる看護師の育成におきましては、救急医療に携わる諸先生方のご支援・ご協力、また、先進施設での研修や学会等を通して、救急看護を担う看護師に求められる基本的能力(知識・技術・態度)の育成に力を入れてまいりました。平成26(2014)年4月には、ドクターヘリの補完としてドクターカーを導入し、夜間や天候不良など、ドクターヘリが飛べない場合に備えております。さらに、防災救急ヘリ「あおぞら」との連携も強化され、病院前の救急体制の機能も前進しております。さらなる救急看護のスキルアップ、臨床現場においては、リーダーシップのとれる看護師の育成を現在の課題としております。

救急看護に特有な教育に関しては、平成27(2015)年度から、救命救急クリニカルラダー(フライトナース・ドクターカーナースの教育プログラムを含む)を構築し、看護体制の充実に繋げれらるよう現場でのOJT(On the Job Training)を含め、計画的に勉強会での学習を深めております。
インターンシップや就職説明会におきましても、救命救急センターで働くことの魅力やフライトナースからのメッセージを伝えることで、就職を希望してくる学生さんも増えてきております。次世代を担う学生や子供たちの中には、フライトドクターやフライトナース、救命救急に携わるスタッフに憧れる人々が多くいます。夢が実現できるように、ドクターヘリ・ドクターカー展示も積極的に行っております。機会がありましたら、活動を紹介させていただいたり、実際にお話させていただけるとありがたいと思っています。どうぞ、お気軽に声をかけてください。

“For MIYAZAKI”宮崎の地域医療の発展のため、また、命をつなぐ”救急・災害医療の充実、人材確保・育成のためにもスタッフ一同一丸となってこれからも取り組んでいきたいと思います。


宮崎大学医学部附属病院救命救急センター