宮崎市立田野病院は、昭和23年田野村直営診療所として開設され、昭和28年田野町国民健康保険病院(いわゆる田野町立病院)となりました。平成3年に田野町老人保健施設「さざんか苑」が併設され、介護保険法の施行により平成12年に田野町介護老人保健施設「さざんか苑」に変更されました。その後、平成18年、宮崎市と田野町の合併により宮崎市立田野病院と宮崎市介護老人保健施設「さざんか苑」に移行しました。これらの施設は、平成27年4月から国立大学法人宮崎大学が、指定管理者として管理・運営を開始しました。なお、さざんか苑につきましては、令和4年3月末をもって閉苑となりました。
宮崎市立田野病院は、宮崎市田野町唯一の入院施設のある病院であり、宮崎市南西部に位置する救急告示医療機関です。ベッド数は42床(全て一般病床で、このうち36床は地域包括ケア病床)です。地域包括ケア病床は、急性期の治療が終わった後に、ご自宅や施設に安心して戻れるように、リハビリや退院後の生活の準備をする病床です。入院初日から地域包括ケア病床に入る場合と、初めは一般病床で治療を受け病状が安定したら地域包括ケア病床に移る場合があります。
診療体制としては、地域に密着した病院として医療・介護の提供に努め、近隣のクリニックや大学病院などの高次医療機関と常に密接な連携をとりながら、医療の質的充実を目指すとともに、24時間の救急医療体制の一翼を担っています。また、医療・介護・保健・福祉が含まれる地域包括ケアシステムの充実に寄与しています。
本院は、以下の理念・方針に基づき、「地域医療の実践とその教育」を使命としつつ、宮崎市とも協議しながら事業を進めています。
基本理念
患者及び利用者の方に良質で安全な医療・介護・福祉を提供し、地域住民の健康保持と増進に寄与し、患者及び利用者の方が心豊かに生活でき、信頼され愛される病院及び施設を目指します。
基本方針
1. 良質で安全な医療・介護・福祉の提供
患者が良質な医療・介護・福祉を受けられるように努力する。
プライバシーの保護及び利用者の権利を尊重する。
2. 臨床教育・研修の充実、医療・介護・福祉の質の向上
最新・最良の医療・介護・福祉を実践する。
3. 安心して医療・介護・福祉を受けられるような安全管理体制の確立
安全な医療・介護・福祉を提供できるように職員の安全教育に努める。
4. 地域の保健・医療・福祉機関との連携強化及び地域住民に向けた健康生活の啓発
地域に密着した医療サービスの提供、終末期医療の充実を行う。
地域の診療機関との連携強化、高次病院との連携を行う。
検診事業の充実、地域住民の健康管理へ寄与する。
5. 健全な経営基盤の確立
効率的で健全な病院及び施設運営に努力する。
この度、新型コロナウイルス感染症が5類に移行しましたが、本院では、皆様に安心して本院を受診していただけるよう、引き続き感染防止対策に努めてまいります。
これからも、地域の方々から信頼される病院を目指し、職員一同努めてまいりますので、皆さまのご支援・ご協力をお願い申し上げます。
宮崎市立田野病院
院長 渡邊 信二