本日は、宮崎大学医学部医学科5年生の永原智実さんに自己紹介をしていただきます。
永原さんは、入学以来5年間にわたり「すずかけ太鼓」に所属し、音楽祭や清花祭(宮崎大学医学部学園祭)、各種大会などで精力的に活動してきました。学業にも非常に熱心に取り組み、まさに文武両道を体現している学生です。
今回は、医学部生としてどのように学業と課外活動を両立してきたのか、そして現在の思いについて伺いました。
宮崎大学医学部医学科5年 永原智実と申します。今回宮崎、宮崎大学の良さ、自分の目指す医師像について考えを述べたいと思います。また医師は患者さんをみるにあたり、幅広い視野、視点が必要と思います。最後に気になる社会問題に関して自分の考えを述べたいと思います。
①宮崎、宮﨑大学の良さ
宮崎の一番の魅力は、人の温かさだと思います。初めて来たときから、どこかほっとするような雰囲気があって、みんな優しくて居心地がいい街です。気候も穏やかで、街の規模もちょうどよく過ごしやすいです。美味しいご飯やお酒もたくさんあって、海や山などの自然もすぐそばにあるので、暮らしていて本当に気持ちがいい場所だなと感じています。
宮崎大学は、現役生だけでなく、浪人や再受験など、いろんな道を通ってきた人が多いのが特徴だと思います。だからこそ、普段の会話の中でもいろんな価値観に触れることができて、自分の考え方の幅も広がりました。
そして、宮崎ならではの太鼓の部活があることも、私にとってはすごく大きな魅力でした。部活に入ってから、初めて「これが大好き!」と心から思える特技に出会えましたし、たくさんの素敵な仲間にも恵まれました。この時間があったから、今の自分がいると思えるくらい、本当に感謝しています。
② 目指す医師像
私は、どんなときも患者さんの目線を忘れない医師になりたいです。
医療の現場で働いていくうちに、慣れたり、少し機械的になってしまう部分も出てくると思います。でも、その患者さんにとっては、それが人生で一度きりの大切な経験であることを忘れずにいたいです。どんなときも目の前の人に真っ直ぐ向き合って、一人ひとりを大切にできる医師になれるよう努力していきたいです。
③気になる社会問題
・第一次産業従事者の高齢化について
宮崎県は全国有数の第一次産業大国です。しかし、従事者の高齢化や減少という問題に直面しています。
これは食料自給率の低下や山林管理が疎かになる事による土砂災害の増加に繋がります。
私は救急科での実習において、第一次産業に従事する方が怪我をし、大学病院に搬送される現場に何度か遭遇しました。
怪我が多く、危険だという印象が若者の参入を妨げていると感じました。
最新技術を組み合わせ、作業の効率化や安全性の向上を図り、第一次産業は面白いというイメージを定着させる事が重要であると考えます。
桂木から 永原さんへ
とても素敵なご意見をありがとうございます。
①の「宮崎の良さ」では、永原さんが宮崎大学の環境にしっかりと溶け込み、同年代の仲間や先輩・後輩と積極的に関わりながら、学生らしい協調と切磋琢磨を重ねている様子が伝わってきました。
地域に根ざした宮崎大学の温かい風土の中で、人とのつながりを大切にしながら成長している姿が印象的です。
②目指す医師像へのコメント 永原さんの「どんなときも患者さんの目線を忘れない医師になりたい」という言葉に、私自身、身につまされる思いがしました。日々の診療の中で、効率や手技に追われるうちに、知らず知らず“機械的”になってしまうことがあります。
しかし、産婦人科の診療においては、どんな症例も一人の患者さんとそのご家族にとってかけがえのない出来事であり、「その瞬間は一度きり」であることを常に意識しなければなりません。
本日も医局では、切迫早産や前期破水、子宮頸管縫縮術(シロッカー手術)などについて検討を行いました。患者さんに小さなお子さんがいて安静が難しい場合、家族の支援体制が十分でない場合など、それぞれの背景を踏まえて治療方針を考えることが求められます。これこそが「全人的治療」(ホリスティック・ケア)です。
私たちの産婦人科医局では、この全人的治療を自然に実践できるよう、日々のディスカッションを重ねています。決して肩肘を張ることなく、それでも全力で患者さんに寄り添う——そんな雰囲気が根づいています。
産婦人科の現場では、子宮内胎児死亡や人工妊娠中絶といった悲しい出来事から、無事な出産や挙児希望の方の妊娠成立といった喜ばしい瞬間まで、まさに人生の喜怒哀楽が凝縮されています。そのすべての局面で、私たちは患者さんの思いに寄り添う姿勢を大切にしています。
医学教育でも、このような「人に寄り添う医療」の精神を学生の皆さんと共有できるよう努めています。永原さんも、きっと実習の中でその空気を感じ取り、真摯に臨床に向き合ってくれたことと思います。
再来年から医師ですね。応援しています。今後ともお互い頑張っていきましょう。
11月16日の清花祭に向けた練習は、清武文化会館で行っているのですね。
そのように本日、部長の嶋田剣吾君からお話を伺いました。
最近は再びコロナの流行も見られます。うがい・手洗いを忘れず、体調に気を付けて練習に励んでください。
太鼓に打ち込む精神は、きっと医師としての成長にもつながるはずです。
仲間と力を合わせて、素晴らしい演奏になるよう頑張ってください。



