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桂木教授の部屋

医学科4年生統講義始まる

5月19日 医学科4年生の系統講義が始まりました。第1時限は8時40分~10時10分で産婦人科の系統講義が始まりました。いきなり『産婦人科はね、』と硬く始めるのも芸がないので、社会問題から入りました。

アメリカにおける高校生での学校でのライフル乱射事件、本邦での親が子供にタバコの火を押し付けて消した、複数個のタバコの消し後があった実の両親による虐待事件など、常識では考えられない事件が後を絶たない事。そのような方の一部は学習障害である事や、衝動的行為に及びやすいADHDである場合もあります。こんな話題から入りました

私達医師は病院で外科、内科、小児科などの診療科に分かれて診療を行うが、最終的には病気のみを治すわけではなく、その人の改善に役立つような仕事をする事ができれば良いと思います。上記のような事件を解決する事はできなくても、医師という人を治療する立場であれば、どのような環境が、どのような疾患が社会を震撼させる事態に発展するのか、考察する姿勢は重要と思います。

産婦人科の講義は、単に病気を学ぶ場ではなく、人の一生に寄り添う姿勢を学ぶ場でもあります。冒頭に述べたような、常識では理解できない事件の背景には、個人の発達特性や社会に適合する困難性が潜んでいることもあります。医師は診療科を越えて「人」を診る存在です。知識・技術を超えて、社会の中で本当に役立つ力を身につけ、宮崎大学から世界へと貢献できる医師へと成長していってください。こんな事を話しました。

切迫流産、切迫早産、多胎妊娠と順調に講義は進んで行きました。

授業の終わりに何名かの学生といかに4年生を有効的に過ごすかを語り合いました。その学生達は言ってました『5月に系統講義が全科目始まり、7月にはプレオスキー試験、各診療科の試験、また、西医体でも燃焼します。8月に症候学の講義もあるし、CBT試験もあります! カリキュラム見ても大変ですね。』『大変ですが、目標に向かって頑張ります!』

皆さんは医学部4年生で今後はベッドサイドトレーニングが実際11月からはじまり、待ちにまった白衣を着ての臨床トレーニングが始まります。その時に内科、外科、小児科、等々の知識を入れておきベッドサイドトレーニングを充実させましょう。4年生以降が正に正念場で勉強はこれからです!

といいつつも、私も宮崎大学医学部4年生の頃は大変でした。大変でありつつもそれ以上に楽しかったですけどね。試験が大変であった記憶がとても強いですが、もっと講義からしっかり聞いておけば良かったと思います。皆さんは医師になってからは患者さんの良い聞き役にならねばいけません。患者さんに『この先生、あまり聞いてくれそうでないから嫌だな~。色んな事言ってもアイパッドから目を上げないからねー! アイパッドには書いてない自分の症状を話している時も顔をあげてくれない!』と思われないようにするには学生時代から講義にでて、話をする先生の話を良く効く癖を付けると良いと思います。誰の話は聞くけど、誰の話は聞かないなど、平等性を欠く事が最も避けるべき行為です。医師になって、その態度を急に身に着けるのではなく、4年生の現在から良い聞き手である医師の卵でいて下さいね。『系統講義出発ー!』これまで、頑張ってこなかった人もこれから頑張れば十分です。私は辛い時いつもこう思ってます。今を持って良しとすべし。この言葉はいつも私を慰めています。これまで何十回、何百回この言葉に支えられたか分かりません。小学生くらいから唱え続けています。

講義後に多くの学生が階段教室より教卓近傍に降りて、お話に来てくれました。まずはボート部です。左から岩本晴佳さん、岩本将吾君(キャプテン)、(私桂木)、緒方侑里さん(女子キャプテン)、加茂雅晴君(マネージャー)です。宗くるみさんは体調不良でお休みとの事でした。九山前は練習が出来ずに大変でしたね。2027年の国民スポーツ大会が宮崎に決まり、新富町富田浜の艇庫をどうするかが大問題ですね。こちらもOB、学生課入れて、協議していこうな。明日の講義も来て下さい!皆さんの活動を応援しています!

続けてすずかけ太鼓部です。すずかけ太鼓部は宮崎医科大学・宮崎大学医学部開講50周年記念式典でも華麗な演舞をしてくれました。まずはそちらを紹介します。私は15期生ですが、宮崎大学50周年事業では多くの記念事業が行われました。一つは学生棟におけるグループ学習室の造設(2020年)、学生食堂の改修(2022年)、臨床シミレーション演習ルーム拡充(2022年)、ローソンの設置(2022年)です。そして今年はついに205教室をすずかけホールへの改修の竣工、着工、完成の年です!!

従来本日の系統講義も205で行われていましたが、そのすずかけホール工事の準備のために105で行われました。

本日講義後に撮影したすずかけ太鼓メンバーです。左から大川万葉さん、石橋眞咲さん、(私桂木)、河原隼人君、横山美緒さん、西山碧さん

続いてラグビー部です。私は学生時代ラグビー部でロックの5番をしていました。今年の九山では宮崎大学ラグビー部は堂々の3連覇を飾りました。おめでとうございます。決勝戦は2週間前の5月6日(振替休日)でした。キャプテン迫田君から優勝の連絡を受けて、自宅で一人乾杯をしたOBは私だけではないと思います。

九山でのラグビー部の活躍をダイジェストで振り返ります。キャプテン迫口君よりメモを頂きました。

会場:山口県 維新百年記念公園ラグビー・サッカー場 5月4日 初戦 対山口大学 勝利 19-14 シードスタートで2回戦からの試合。緊張の初戦に加え、1回戦を勝ち抜いてきた山口大学に苦戦した。

5月5日 準決勝 対長崎大学 勝利 46-0 ミーティングにより修正をかけ、スタートから抜かりなくチーム力を出し切れた。

5月6日 決勝 対大分大学 勝利 17-5 3年連続、決勝での顔合わせ。優勝に向けた気迫と互いへのリスペクトが溢れ出る試合であった。予想通りのロースコアの展開であったが、意地のDFで終始リードし続け、優勝を勝ち取った。全員で勝ち取ったこの3連覇を誇りに思いたい。

左から武野裕駿(たけのひろと)君、迫口享平(さこぐちきょうへい)君、西山碧(にしやまあおい)さん、(私桂木)、井園龍成(いぞのりゅうせい)君、江夏賢(えなつけん)君、中島篤朗(なかしまあつろう)君

4年生の皆さん、系統講義、今後の試験、オスキー試験、CBT試験お疲れ様です。その後にクリクラⅠで会いましょう。病気ではなく、患者を診よ。慈恵医大の創始者 高木兼寛の言葉です。細胞レベルで癌になった部位のみをみるのではなく、その人のおかれた家族背景などを念頭に入れましょう。そういう意味と私は理解しています。その人の全人的な治療を行うのが本当の医療と思い今日は教鞭に立ちました。また明日の講義も来て下さい。医療は日々の出会いからです。まずは明日講義棟105で出会いましょう! あなた方はこの世に生を受ける前は、子宮内に存在する胎児でした。胎児はどのように健康度を評価するか!をお話しします。それが未来のあなた方に成長したのです!