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骨折にはどんな種類があるの?

スポーツ傷害Q&A

骨折の種類には、皮膚のキズ(傷口)の有無、折れ方の程度やそのほか様々な種類があります。打ったり捻ったりした際に、痛み(疼痛)や腫れ(腫脹)のみでなく、変形やシビレなど麻痺症状がある場合、すぐに病院に行きましょう!

キズの有無による分類

  1. 閉鎖骨折(単純骨折、皮下骨折):普通骨折といえばキズ(傷口)を伴わないこの骨折のことです。
  2. 開放骨折(複雑骨折)(図1):折れた部分と皮膚の傷口がつながっている骨折で、ばい菌が入りやすいのですぐに病院に行きましょう!複雑骨折は、バラバラに折れている骨折(粉砕骨折)とよく間違われて使われていますので注意しましょう。

図1:開放骨折
皮膚の損傷(キズ)があるため骨折部(骨が折れた部分)と外界(皮膚の外)とつながっており、感染(ばい菌が入る)の可能性が高くなるのですぐに処置が必要である。

折れ方の程度による分類(図2)

  1. 不完全骨折、亀裂骨折:一般にヒビが入ったと言われる骨折で、完全には折れていませんので骨がズレることはありません。
  2. 完全骨折:一般の骨折のことで、完全に骨が折れていますので折れた部分がズレることがあります。ズレがひどい場合、骨折部分を戻す操作(整復術)が必要になります。

その他の骨折

若木骨折

こどもの骨は、若木や竹のように弾力性があるため大人のようにボキッと折れるのではなくしなるように折れます(図3)。

裂離骨折

以前は剥離骨折と呼ばれていました。成長期に多い骨折で、こどもの時は、骨が成長過程にあり弱いため、捻った際や筋肉が急に縮んだ際に腱や靱帯が切れるのではなく、くっついていた骨が剥れてしまう骨折のことです(図4)。

疲労骨折

繰り返しの力が加わることでおきる骨折で、足や下腿の骨によくみられます。

参考文献

学校の運動器疾患・障害に対する取り組みの手引き」日本学校保健会、2009