企業訪問記

台湾視察記


2024年3月12日から台湾(台北市)へ3泊4日で視察旅行した。県庁から2名、安井株式会社から2名、そして私の5名が参加した。台湾で医療機器(コウプライト:LED照明器付きプラスチック鈎)の販売を展開する同社とパートナーの代理販売店CHIUYU MEDICALが医療機関へ訪問する際に同行し、今後、宮崎県内企業が海外へ展開する場合の台湾の医療事情(環境)を見聞する事が目的であった。

台湾の人口は2300万人、うち65歳以上は17%である。一方で、出生率は0.87%と少なく、近い将来、高齢化社会を迎えることになる。人口の割に病院数は多いと聞いた。Medical center 26, Regional hospital 51, District hospital 479, Clinic 22,653あり、北部に15(Public 6, Private 9)のMedical centerがある。そのうち、國立臺灣大學醫學院附設醫院を訪れた(写真)。「何て人々の多い事!」、午後4時でも院内に患者とその家族で溢れていた。夕方5時から9時まで通常の診療(Evening clinic)があると聞いて驚いた。医師は食事をする間も無く、1人あたり3分診療をしている。国立病院で1日50人、私立病院では300人外来患者を担当するらしい。

台湾の医療機器の90%は輸入に頼る。今回、美容外科を標榜する病院、クリニックを計4件訪問した。代理店担当者は製品の特徴を知り尽くし、一所懸命に医師に売り込む姿が印象的であった。また、多忙な中、医師の方々は日本からの来訪者を丁重に対応して下さった。商談も一歩前進したようだ。販売店の立場では、競合品の多いものの売り込みは大変で薄利と聞いた。医療機器の開発にはオリジナリティを見出す必要がある事、また、海外展開するには信頼出来る現地のパートナーが必須であることを学んだ。

台湾の人々は「親日」と聞いていたが、その通りだと思う。また、早朝のジョギングでは市民の生活を垣間見る事も出来た。短期間であったが、充実した旅であった。復路の機内は台湾から福岡を訪れる乗客で満席であった。宮崎―台湾間の直行便が再開されることを期待したい。


2024.03.18. 企業訪問記