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光環境応答を司る光センサータンパク質の作動メカニズム
シアノバクテリアは最初の光合成生物であり、光合成の集光装置としてフィコビリ
ソームを持ちます。多くのシアノバクテリアには、光を最大限に活用するために、
緑色光/赤色光照射下において、その光の吸収に適したフィコビリソームの構成色素を変化させる補色順化という機構が備わっています。この補色順化を制御す
る光センサータンパク質に焦点をあわせ
研究をスタートしました。最大の興味は、光受容をトリガーとするシグナル伝達がどのような仕組みで制御されているのかです。ここには、センサータンパク質
の構造変化が深く関与していることは
間違いありません。この光センサータンパク質において、光受容の心臓部はGAFドメインに結合したテトラピロール色素、シグナル伝達はヒスチジンキナーゼ
ドメインが担っています。これらの
作動メカニズムに関する情報は、決定的に不足しおり、光センサータンパク質全体の構造も未だにわかっていません。現在、ラン藻に由来する幾つかの光セン
サータンパク質の構造・機能解析を進めています。
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Annu. Rev. Plant Biol.2006,
57:127-150 D.M. Kehoe et al. |
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これまでに我々のグループは、光合成色素の合成経路の構造生物学研究を
進めてきました。この経路で合成された色素は、光合成生物において様々な機能を担っています。その一つが光センサータンパク質の発色団としての機能です。
私は、研究のステージを一歩進め、光センサータンパク質の機能解明に取り組みはじめました。このテーマは2010年にスタートした新しいテーマです。
成果の詳細は、タイミングをみて更新させていただきます。
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