教授挨拶



■ご挨拶

平成25年3月から感染症学講座免疫学分野に着任しました佐藤克明と申します。
 私は、これまでに生体の高次機能システムであります免疫学の研究を行ってまいりました。免疫システムはウイルスや細菌などの微生物感染に対する防御や発がんへの監視を担っております。その一方で、免疫システムが破綻しますと自己免疫病やアレルギーなどの免疫疾患の発症を引き起こします。さらに、近年では免疫システムはこれらの免疫疾患のみならず、炎症というキーワードで多くの生活習慣病や老化そのものにも関与するということがいわれております。このことから、我が国では高齢化社会の加速によって、将来的に加齢に伴う“免疫が関わる様々な疾患”の罹患率が上昇し、医療費やQOL(quality of life)の低下等、その経済的・社会的損失が大きな社会問題となることが危惧されております。このことから免疫に関連する疾患の発症・増悪機構を早急に解明し、根治治療法の確立が強く望まれております。

 私の主な研究内容は免疫系の司令塔として作用する“樹状細胞”という白血球の機能を明らかにすることです。さらに、樹状細胞に目視した免疫疾患の発症・増悪機構の解明と樹状細胞を標的とした免疫疾患の疾患特異的治療法の確立に挑戦しております。これらの研究活動を通じて医療社会のニーズに微力ながら貢献できるように努めてまいります。

 教育については医学部医学科では免疫学・生体防御学の授業を担当しております。
私は真に独創性の高い個性を、巧みに世界へと押し出すことのできる若者の育成という教育理念のもと、この宮崎の地で教育活動を通じてリサーチマインドを有する医師・研究者として次世代科学及び医療技術を担う有望な人材の育成に是非取り組みたいと思っております。



佐藤 克明 Katsuaki Sato