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研修プログラム研修案内

キャリアパス

卒後研修(内科専門医研修)と入局後のキャリアデザインのご案内

「患者さんと患者さんの家族に寄り添い、全身を診ることのできるスペシャリストを育成します」
「常にクリニカルクエスチョンと探究心を持ち続け、時代の先をみつめるPhysician Scientist(研究医)を育成します」

(1)はじめに

医学生、研修医のみなさん、日々の研鑽、大変おつかれ様です。

みなさんは10年先、20年先の将来、どんな医師を目指していますか?

「自分の専門分野を持ちながら、全身を診ることができる確固たる臨床力を身につけたい」
「いろいろな難しい手技を、自信を持って出来るようになりたい」
「多職種のスタッフとチーム医療を実践し、患者さんと患者さんの家族に寄り添える人間味あふれる医師になりたい」
「他の医師や後輩からも頼られる総合的な知識を身につけたい」
「急性期疾患の病態を迅速かつ正確に把握し、目の前の患者さんに最善の医療を提供できるようになりたい」
「自分の手で病気のメカニズムを解き明かし、新しい治療法を見つけたい」

などなど、いろいろな医師の将来像があると思います。

当教室は、呼吸器、膠原病、感染症、脳神経内科の4部門を担当しています。

若手医師からベテラン医師まで、診療科の垣根を越えて日々切磋琢磨し、知識と技術の研鑽を重ね、世界レベルの先進医療に取り組んでいます。

第三次医療機関として、脳炎や重症呼吸不全、敗血症などの急性期疾患を中心に、多岐にわたる患者さんを常時受け入れています。

当科は、肺炎や気管支喘息、脳梗塞、関節リウマチなどのcommon diseaseから、輸入・新興感染症、肺がん、膠原病、神経難病にいたるまで、他の内科領域と比較しても非常に幅広い領域を担当する診療科です。

令和の時代になってより必要とされる、全身を診ることができ、かつ専門性を有する医師の育成に全力を注いでいます。

屋根瓦方式の臨床教育で関連病院も充実し、豊富な臨床経験を積むことが可能です。また、気管支内視鏡検査や胸腔ドレーンをはじめ手技が多いことや、勉強会などを積んで多職種でチーム医療を実践していることも大きな魅力です。

そして何より、患者さんひとりひとりと人間的に向き合い、寄り添い、一緒に治療を進めていく全人的医療を実践するのが当科の醍醐味です。

当科は家庭的な雰囲気の中で、個々の得意技を持つやる気に満ちた医師が集まり、一丸となって臨床、教育、研究にあたっています。

(2)キャリアデザイン

a. 初期研修プログラム (卒後1年目〜2年目)

内科医として最低限必要な診断・治療技術を習得することが出来ます。

【具体的な習得項目】
  1. 総合内科医的な視点からの、病歴聴取と診察に重きを置いた基本的かつ系統的な診療能力。
  2. 画像所見、生理学的所見、検査所見の解釈を含めた洞察力、臨床的技能、問題解決力、鑑別疾患を挙げる力、プレゼンテーション能力。
  3. 患者さんを中心とした多職種とのチーム医療連携と、全人的医療の実践。
  4. 将来の自分のキャリアパスを見つめた、研修中に実践すべき計画の立案と実行。
【当科で実践している内科初期研修の具体例】
  • 入院患者平均4–5名を、上級医との診療ペアのもとに担当します。
  • 月曜・金曜の教授外来診察で、臨床経験豊富な宮崎教授のレクチャーのもと、内科初診外来のファーストタッチをたっぷりと学ぶことが出来ます。

  • シミュレーターによる訓練を含め、胸腔ドレナージや気管内挿管、髄液検査などの基本手技を習得することが出来ます。
  • 病棟カンファレンスに時間をかけるのは大学病院での研修ならではです。患者さんの病状を簡潔に他の医師に伝えられるプレゼンテーションのスキルを磨くことが出来ます。
  • 内科学会専門医、総合内科専門医、サブスペシャルティ専門医取得には適切な病歴要約を作成する必要があります。当科では研修医1年目から、上級医が病歴要約のチェックと指導を行います。
  • 神経内科専門医とともに、系統だった神経学的所見のとり方、電気生理学的検査、脳波の読み方を学ぶことが出来ます。
  • 複数の指導医による万全な指導のもとで、気管支内視鏡検査の基本手技を実践・学習することが出来ます。
  • 抗菌薬、吸入療法、がん薬物療法、免疫療法、疼痛緩和治療の実際を学ぶことが出来ます。
  • 診断に苦慮する症例を担当するにあたり、文献検索の手法とその意義を学び、臨床推論能力を高めるべくトレーニングすることができます。
  • 人工呼吸や酸素療法、一次・二次救命処置の基本を学ぶことが出来ます。

★ 宮崎大学医学部附属病院 初期研修プログラムカリキュラム

b. 内科専門医育成プログラム (後期研修. 卒後3年目〜5年目)

  • 卒後3年目以降の医師として、上級医とともに初期研修医に教えながら、内科専門医として全身を診る実力と各サブスペシャルティの基本的資質を習得していきます。
  • 主治医として患者さんの検査・治療方針をたて、病状説明を行い、多職種のスタッフとともにチーム医療の中心となり、全人的医療を実践していきます。
  • 呼吸器・膠原病・感染症・脳神経内科の各分野のスペシャリストになるべく、より専門性の高い技術と知識を習得します。
    (例:気管支内視鏡検査でのEBUS-TBNA、がん薬物療法の選択、irAE対策、びまん性肺疾患へのアプローチ、線維進行性間質性肺疾患の疾患管理、不明熱外来など)
  • 経験した症例をまとめ、学会報告や英文症例報告を行います。
  • 臨床研究や基礎研究を行い、論文作成や学術総会、国際学会での発表を経験することもできます。
    ★最近の卒後4年目での国際学会発表★
    2019年 米国胸部学会@ダラス
    2018年 欧州呼吸器学会@パリ
    2016年 欧州呼吸器学会@ロンドン

 

 

  • 内科専門医受験資格取得のため3年間のうち1年間は、複数の指導医が従事する宮崎市内の連携施設で診療にあたります。総合診療科として多数の疾患を経験することができます。
    (例:気管支喘息、COPD増悪、腸閉塞、下血、重症CDI、肝性脳症、肝細胞癌、急性膵炎、急性腎盂腎炎、各種電解質異常、伝染性単核球症など)
  • 当科関連病院の内科専攻医研修教育施設は、各学会認定の教育施設を兼ねており、新内科専門医受験資格とサブスペシャルティ専門医受験資格の両方を遅延無く得られる後期研修を送ることが出来ます。
  • 内科専攻医プログラムの期間に大学院に進学した場合も、専攻医の研修期間として認められています。

 

★ 宮崎大学 内科専門医育成プログラム

c. 内科専門医・サブスペシャルティ専門医取得〜指導医取得
(卒後6年目〜12年目以降)

  • 当科では、最短で6年目に内科専門医、7〜8年目に呼吸器専門医、リウマチ専門医、感染症専門医、神経内科専門医などのサブスペシャルティ専門医、9年目に総合内科専門医の試験が受けられます。
  • 12年目以降に各学会の指導医を取得することが可能です。
  • 大学院を希望する場合は、4年次以降大学院へ入学できます。
  • 希望により、臨床や基礎、教育の研鑽のために国内留学・海外留学することも可能です。
  • これまでに、マヒドン大学(タイ)、国立がんセンター東病院、虎ノ門病院、京都大学、独立行政法人医薬品医療機器総合機構(PMDA)などへ臨床トレーニング・臨床研究のための派遣を行っており、今後も複数の施設で研修する予定になっています。
  • 基礎研究では、アメリカ国立衛生研究所(NIH)、ノースウエスタン大学(米国)、チューリッヒ大学(スイス)、京都大学、秋田大学などへの海外・国内留学を行っています。留学後も研究を継続し、世界に新しい知見を発信し続けています。
  • 当科は、表に示すような初期臨床研修後のキャリアパスを設定しています。
  • ライフイベントを含めて各個人の事情によって内容を変化することについても柔軟に対応しています。

(3) 内科専攻医研修教育施設・各学会認定教育施設

  • 当教室の関連施設のうち、日本内科学会の定める内科専攻医研修の基幹施設・連携施設・特別連携施設として、県内に以下の病院があります。
  • 各学会認定の教育施設を兼ねており、当科では新内科専門医受験資格とサブスペシャルティ専門医受験資格の両方を遅延無く得られる後期研修を送ることが出来ます。

基幹施設 (1施設)

宮崎大学医学部附属病院

★日本呼吸器学会 呼吸器専門研修プログラム 基幹施設
★日本リウマチ学会 教育施設
★日本感染症学会認定研修施設
★日本神経学会 教育施設

連携施設 (8施設)

国立病院機構宮崎東病院 (宮崎市)

★日本呼吸器学会 呼吸器専門研修プログラム 連携施設
★日本感染症学会認定研修施設
★日本神経学会 教育施設

同心会古賀総合病院 (宮崎市)

★日本呼吸器学会 呼吸器専門研修プログラム 関連施設
★日本感染症学会連携研修施設

潤和会記念病院 (宮崎市)

★日本神経学会 教育施設

宮崎善仁会病院 (宮崎市)

★日本呼吸器学会 呼吸器専門研修プログラム 関連施設
★日本リウマチ学会 教育施設

都城医療センター (都城市)

★日本呼吸器学会 呼吸器専門研修プログラム 連携施設

宮崎県立日南病院 (日南市)

★日本呼吸器学会 呼吸器専門研修プログラム 関連施設

西都児湯医療センター (西都市)

★日本呼吸器学会 呼吸器専門研修プログラム 関連施設

千代田病院 (日向市)

★日本リウマチ学会 教育施設

特別連携施設 (4施設)
  • 藤元上町病院 (都城市)
  • 日南市立中部病院 (日南市)
  • 共立病院 (延岡市)
  • 池井病院 (小林市)

(4)取得出来る資格・専門医

当科では下記の各学会の専門医を取得することができます。

  • 日本内科学会 内科専門医・総合内科専門医
  • 日本呼吸器学会 呼吸器専門医
  • 日本リウマチ学会 リウマチ専門医
  • 日本感染症学会 感染症専門医
  • 日本神経学会 神経内科専門医

 

  • 日本呼吸器内視鏡学会 気管支鏡専門医
  • 日本がん治療認定医機構 がん治療認定
  • ICD制度協議会認定 インフェクションコントロールドクター
  • 日本頭痛学会専門医
  • 日本医真菌学会 医真菌専門医
  • 日本化学療法学会 抗菌薬臨床試験認定医
  • 日本化学療法学会 抗菌化学療法指導医
  • 日本結核病学会 結核・抗酸菌症認定医
  • 日本プライマリ・ケア連合学会 家庭医療専門医
  • 日本臨床検査医学会 臨床検査専門医

(5)待遇

a. 給与

  • 卒後3年目からは医員待遇(宮崎大学医学部非常勤医師)になります。
  • 週1回の外勤(午前・午後)、月2-3回の当直があり、経済的生活は十分に保証されています。
  • 関連病院勤務時は、その病院の給与体系に基づいた給与が支給されます。

b. 休暇

  • 夜間、土日、祝日はオンコール制を導入しています。従って、休日や、学会参加・研究会参加を含めた自己研鑽など、自分が自由に使える時間は十分に確保されています。
  • 年間を通して、年休とは別にリフレッシュ休暇(3日)・夏季休暇(5日)があります。

○ キャリアデザイン、キャリアアップ、夢、ライフスタイル等、先生方の個々の理想と希望にジャストミートする働き方を私たち一同で一緒に考えていきます。
○ 当科への入局は、いつでも、どの段階でも可能です。
○ お問い合わせやご質問などございましたら、いつでも遠慮なく坪内拡伸医局長、宮内俊一副医局長、宮崎泰可教授までご相談下さい。