3月 02

不整脈治療関連業務

心房細動(AF)、発作性上室性頻拍(PSVT)など、カテーテルアブレーション治療で必要となる心内心電図解析装置や3Dマッピング装置の操作、管理を行っています。

現在は週に3~4件のアブレーション治療を行っており、年々件数は増加しています。

ペースメーカーやICD/CRT植え込み、交換時のプログラマー操作や外来を含めたデバイスの定期点検を行っています。

8月 21

補助人工心臓(VAD)管理業務

重症心不全に対し心機能が回復するまで、あるいは心臓移植が必要と判断された方が心臓移植手術までの橋渡しとして受ける治療です。

臨床工学技士の業務内容としてこれらのことを日々行っています。

 

(1)VAD装着中の入院患者の日常点検、トラブル時の対応

(2)外来受診時の各設定、及び状態(機器外観・患者)の確認

(3)患者自宅の療養環境(寝室・電源工事)の確認

 

外来受診時の設定・状態確認

8月 21

術中モニタリング

当院では外科領域において術中モニタリングを行っています。

術中モニタリングは手術による運動麻痺などの後遺症の発生を最小限に抑え、安全に手術を施術するために行われています。

術中モニタリングが可能な脳機能としては運動、体性感覚、視覚、聴覚がありますが、当院では主に運動と体性感覚を司るMEP、SEPのモニタリングを行っています。

MEP(motor-evoked potential)とは運動誘発電位のことで脳の運動野を電極で刺激し、末梢に生じる筋電図をモニタリングすることで運動神経機能の評価をすることができます。

SEP(somatosensory evoked potentia)とは体性感覚誘発電位のことで、手足の特定の部位に刺激を加えた際に生じる電気信号を頭皮や脳表の感覚中枢で観測することで感覚神経の機能をモニターすることができます。

臨床工学技士はこうした術中モニタリングに対して機器の準備や電極の装着、術中の機器操作等を行い、安全かつ確実に手術が行えるようにサポートしています。

 


 

8月 21

人工心肺業務

心臓の弁や大動脈などの大血管手術を行う際は心臓を一度止めて手術を行います。

心臓が止まっている間、全身に血液が行き渡らず低酸素の状態となってしまうため、

止まっている心臓の代わりに人工心肺装置を用いて生命維持を行います。

臨床工学技士はこの人工心肺を操作し患者さんの生命維持活動を支えています。

当院では年間約100例の開心術に携わっており2017年より開始したTAVI(経カテー

テル的大動脈弁置換術)施行時のECMOスタンバイやペースメーカ操作にも携わって

います。

また、体外循環部門には体外循環技術認定士が2020年現在3名在籍しており、

学会参加や後輩指導など教育にも力をいれ業務を行っています。

8月 21

ダ・ヴィンチ

 

内視鏡手術支援ロボット「ダ・ヴィンチ」は、安全な低侵襲手術を支援するため医療機器であり、泌尿器科(腹腔鏡下前立腺悪性腫瘍手術)、呼吸器外科(胸腔鏡肺悪性腫瘍手術)などで使用されています。

業務として、ダ・ヴィンチ機器準備や設定を始め、ドレーピング、ドッキングの補助、術中の装置の監視、トラブル対応等を行っています。

臨床工学技士は手術前の準備だけではなく、手術に用いるロボットを安全に使用できるように手術中のサポートも求められています。


 

8月 21

心臓カテーテル業務

私たち、臨床工学技士は心臓カテーテル室において、各種造影検査や生命維持装置の操作などの務を行っています。CEとして工学的知識をもとに機器を取り扱い、医学的知識と工学的知識を併せ持って治療に関わることで、チーム医療の一端を担っています。

 

各種造影検査

ポリグラフを使用し患者様のバイタルサインを管理します。動脈圧・心電図・動脈血酸素飽和度などを監視し、冠動脈造影、頸動脈造影、下肢動脈造影、バイパス造影、腎動脈造影などの様々な造影検査を行います。また、Swan-Ganz cathetersを用いた右心カテーテル検査やpig tail cathetersを用いた左心カテーテル検査などで、ポリグラフを使用し圧測定、弁口面積測定、シャント率測定なども行っています。

 

生命維持装置

大動脈バルーンパンピング(IABP)、体外式膜型人工肺(ECMO)などの操作を行い、医師と連携し治療を行っています。

6月 29

集中治療部業務

ICUでは主に心臓血管系・肺・消化器等の手術後、呼吸・循環・代謝等の主要臓器の急性機能不全、交通外傷、重症熱傷に対する治療が行われています。

また、当院は特定集中治療室管理料1を取得しており、臨床工学技士が当直体勢をとることで安全で効果的な臨床支援を24時間365日行っています。

臨床支援業務としては、CHDFをはじめ人工呼吸器、ECMO、IABPなどの重症患者さんに使用する生命維持管理装着の操作、保守管理を行っています。
※病床数16床

急性血液浄化業務

ICUで管理を要する患者さんは、感染による炎症や急性腎不全、急性肝不全などの状態となる事があります。

そのような場合、体内に溜まった有害物質を除去する目的で持続的血液濾過透析(CHDF)や血漿交換療法(PE)という血液浄化療法による治療を行っています。

当院では血液回路のプライミングから治療の導入及び回までと血液浄化治療の一連の操作を臨床工学技士が行っています。
治療中は医師の指示の下で治療条件設定やトラブル対応、機器の点検を行い安全に治療が行えるように努めています。

補助循環業務

【ECMO】
ECMOとはextracorporeal membrane oxygenation(体外式膜型人工肺)の略で、心機能と呼吸機能を代替する装置です。
回路のプライミング、導入時の医師のサポートを行っています。

※年間症例数:11(2019年度)

 

【IABP】
IABPとはIntra Aortic Balloon Pumping(大動脈内バルーンパンピング)の略で、大動脈内カテーテルを心臓に近い大動脈に留置し、心臓の動きに合わせてバルーンを拡張・収縮させることで心臓の働きを助けることが可能になります。
導入時の医師のサポート、移動時の補助を行っています。

※年間症例数:15(2019年度)

 

 

人工呼吸管理業務

当院では集中治療部や救命救急センターを中心に、人工呼吸器を用いた呼吸療法が行われています。

主に毎日の病棟ラウンドや人工呼吸器の保守管理をはじめとして、デバイスの選択・検討、移動に伴う搬送用人工呼吸器のセットアップ等の臨床支援業務を実施しています。
またNICUにおいては新生児高血圧症を対象とした一酸化窒素吸入療法も取り扱っており、導入の際にはサポートする体制をとっています。
新規購入の人工呼吸器の講習会、入職者や異動した職員向けに人工呼吸器に関する勉強会といったスタッフへの教育や技術提供も臨床工学技士が中心となって開催しており、安全な呼吸療法を提供できるよう努めています。

 

10月 08

血液浄化部業務

血液浄化療法部業務

血液浄化療法部では、血液透析やアフェレーシス治療(血漿交換、血漿吸着など)施行時の機器操作および患者管理を中心に、監視装置や水処理装置等の周辺機器の保守管理を行なっています。

(1) 血液透析業務

・当院の血液浄化療法部は原則として外来透析を受け入れておらず、慢性腎不全患者の導入、手術目的で当院へ転院してくる患者等へ対しての治療を行なっています。

臨床工学技士は、血液回路のセッティングやプライミング、透析液および周辺機器の操作、施行中の患者管理を行なっています。

 

 

(2) アフェレーシス業務

・膠原病や神経疾患患者に対する血漿交換や血漿吸着および二重濾過血漿分離、潰瘍性大腸炎やクローン病に対する白血球除去療法や顆粒球除去療法、難治性腹水の対する腹水再濃縮静注法などを行なっています。

 

 

(3) ME機器保守管理業務

・血液透析には、治療の監視装置と透析液を絶えず供給するための逆浸透水処理装置が不可欠です。副作用の少ない透析療法の遂行のためには、水質管理が合併症の発現・予防に重要な関連性を持っており、水処理装置の保守管理や水質管理は血液透析を行なうための重要な業務です。そのため水処理装置のフィルター交換や微粒子除去フィルターの交換、エンドトキシンや生菌検査を定期的に行なっています。また、透析監視装置の日常・定期点検はもちろん、異常作動時の一時診断と修理を行なっています。