宮崎大学 医学部 内科学講座 神経呼吸内分泌代謝学分野(第3内科)

医局員ブログ

11月14日は何の日?

2013年11月27日

いきなりですが、みなさんは11月14日が何の日か、ご存じですか?

現在、世界中で糖尿病は猛烈な勢いで増加しており、世界の成人人口の約5~6%が糖尿病患者だと言われています。一般的に糖尿病は「死に至る病」との認識は薄いですが、実は年間380万以上の糖尿病患者さんが合併症などが原因で亡くなっています。これは世界のどこかで、10秒に1人(!)が糖尿病に関連する病で命を奪われている計算となり、AIDSによる死者に並ぶ数字なのです!!
このまま進むと、2025年(あと9年後ですよ!)には世界の糖尿病人口は3億8, 000万人(2007年より64.7%増)に達すると予想されています。特に開発途上国で著しく、経済成長、生活水準の向上、教育改善の大きな妨げとなっているのです。アジア、中東、アフリカ、南アメリカでは糖尿病患者数は2倍になると試算されています。
では、日本はどうでしょう。日本でも40歳以上の3人に1 人が糖尿病または糖尿病予備群であることが、平成18年国民健康・栄養調査で発表されました。
このような状況を踏まえ、国際連合(国連)は、IDF(国際糖尿病連合:現在約150カ国が加盟)が要請してきた「糖尿病の全世界的脅威を認知する決議」を2006年12月20日に国連総会議で採択し、同時に11月14日を「世界糖尿病デー」に指定したのです。この日は、世界各地で糖尿病の予防、治療、療養を喚起する啓発運動を推進することになり、国連及び主要国で様々なイベントが開催されています。日本でも(社)日本糖尿病学会、(社)日本糖尿病協会が中心となって、さまざまな活動をしています。
この11月14日を含む前後1週間ほどを糖尿病週間とし、宮崎県内でもいろいろなイベントを行っています。

まず第一弾として、南那珂地区で「元気に楽しく歩こう会」を開催しました!これは毎年、宮崎県立日南病院と日南市立中部病院のスタッフが企画し、実行している活動です。今年は、北郷町の蜂の巣キャンプ場へ行きました。子供さんからお年寄りまで老若男女、糖尿病のヒトもそうでないヒトもみんなで楽しく歩き、ゲームをしました。

(左)運動の前には血糖測定。運動後に血糖値が下がっているかどうかを見てみます。
(右)みんな童心に返って、輪投げです!得点を競いました! さぁ、何点取れたでしょうか?

次に11月10日は宮崎市のイオンモール宮崎、11月17日は都城市にあるイオンモール都城駅前店でそれぞれ無料検診を行いました。

この旗とこの看板が目印です!

スタッフはお揃いのジャンパーを着ています。

みなさん朝早くから準備に取りかかり、あっという間に準備が終了しました。もうまもなく、開店の時間です。宮崎県の糖尿病専門医の勉強会である「糖尿病懇話会」会長よりスタッフへ労をねぎらう挨拶がありました。

会長の挨拶のあとは少し時間が空きましたので、会場の様子を写真に納めてみました。
雰囲気が伝わるでしょうか?

ふと見てみると、我が糖尿病グループの海老原先生が血糖測定をしてもらっていました。

耳朶血で簡単に血糖を測定できます。時間はほんの数秒です。

正常値でした!

血糖測定以外にも、血圧や口臭を測定したり、栄養相談、薬剤相談、そして糖尿病療養指導士や専門医の無料医療相談を行っています。

糖尿病は早期発見、早期治療がとても重要な疾患ですので、こういう機会にみなさんも一度、血糖値を測ってみてはいかがでしょうか? もしかしたら・・・もしかするかもしれませんよ!

宮崎大学第三内科代謝グループ(県立日南病院 内科) 椎屋 智美