胸腺でのT細胞の成熟過程における細胞死（アポトーシス）の制御に関与しているFas抗原遺伝子の突然変異（lymphoproliferation）をもつMRL-Faslprと同じ突然変異をC3H系統に導入したC3H-Faslprとの間のリコンビナント・コンジェニック近交系のうちの１系統（注）．浜松医科大学で西村らによって育成され，親系統とは違った特異的血管炎を発症することが報告されている（Nose et al., 1996）．MRL-lpr/lprとC3H-lpr/lprからのリコンビナントコンジェニック系統． 　旧名 McH5-lpr/lpr．

注　２系統の近交系のＦ２から近交して育成する普通のリコンビナント近交系群とは違って、Ｆ１をどちらかの近交系にバッククロスして得られた世代から育成した近交系群．したがて、育成された近交系はバッククロスした方の親系統の遺伝子を多くもったモザイク状のバック・グランドを持つことになる （Demant and Hart, 1986）．