杉山です。
宮崎県高千穂町土呂久地区には、かつて砒素鉱山があり、慢性砒素中毒による健康被害が問題になりました。1973年から土呂久地区の住民検診が開始され、宮崎大学脳神経内科は毎年6月に神経診察と神経伝導検査により神経障害の評価を行っております。詳細は研究紹介「砒素中毒の研究」をご参照ください。
6月8日と9日に塩見先生、海老原総合病院の望月先生、酒井先生、佐藤先生、木下先生、正入木先生、杉山の7名で検診を行ってきました。塩見先生、望月先生、酒井先生、杉山の4名が診察を担当し、佐藤先生、木下先生、正入木先生の3名が神経伝導検査を担当しました。慢性砒素中毒では末梢神経障害の合併が問題になるので、神経伝導検査は重要な検査であり、若手3人には多くの検査を実施しました。これまで木下先生と正入木先生は神経伝導検査に不慣れでしたが、今回の健診でたくさんの経験を積むことができてレベルアップした様子でした。
私は今年で10年連続の参加となりましたが、診察の際に過去の健診記録を見ると以前にお会いしたことがある検診者の方が非常に多くいて、長くこの検診に関わっていると実感しました。
夜は宮崎県の担当者の方々も含めて情報交換を行いました。高千穂牛の焼肉は美味しかったですし、とても楽しかったです。