宮崎大学医学部附属病院は、2022年7月20日よりNIPT(非侵襲性出生前遺伝学的検査)を開始します。
一般的には、この検査で赤ちゃんの病気が確定すると考えられている傾向がありますが、NIPTはあくまで確率を出す検査です。
そのため、ご自身がどのくらいのリスクがあるのかなどの情報を十分に理解して受検する必要があります。
当院では、まずは「遺伝カウンセリング」を行い、検査について十分理解いただいた上で、検査を受けるかどうか考えていただくようお願いしております。
NIPTについては、次の点をご理解ください。
① この検査は特定の染色体異常(21トリソミー(ダウン症)、18トリソミー、13トリソミー)のみ調べます。
NIPTの結果が正常(陰性)でも、胎児に異常がないという事を保証するわけではありません。
※生まれてくる赤ちゃん100人中、3~5人ほどは先天的な疾患をもって生まれてきます。
その中で染色体が原因の疾患は約25%で、3つのトリソミーはさらにその中の一部です。
②NIPT「陰性」とは、3つのトリソミーの可能性が低いという意味です。
結果が陰性でも、1/10,000程度の確率で21トリソミーの子どもが生まれることがあります。
③NIPT「陽性」とは、3つのトリソミーのうちいずれかの可能性が高いという意味です。
「陽性」でもその染色体疾患ではない場合もあります(偽陽性といいます)。
④したがって、NIPT「陽性」の場合は、確定検査(羊水検査)を行う必要があります。
⑤超音波検査で赤ちゃんに何らかの異常を認める場合は、3つのトリソミー以外の染色体異常が見つかることがあると言われています。
そこで、そのような方には最初から羊水検査の選択肢をご提示することがあります。
NIPTを実施するにあたり、妊婦さんの妊娠週数(出産予定日)や、超音波検査などの情報が必要です。
この検査を希望する方は、まずはかかりつけ医療機関の先生にご相談ください。
その上で、ご不安な方は遠慮なく遺伝カウンセリング部(0985-85-9766)までお問い合わせください。
NIPTに関するリーフレットを作成しましたので、こちらもご覧ください。
※2024年7月 リーフレットの内容を一部更新しました。