教授挨拶

Greetings from the Professor

宮崎大学医学部感覚運動医学講座 皮膚科学分野
教授 天野正宏

2015年5月1日付けで宮崎大学医学部感覚運動医学講座、皮膚科学分野教授を拝命いたしました。1977年から2000年まで初代井上勝平教授、2000年から2014年まで第二代瀬戸山充教授のあと、三代目になります。私は1986年宮崎医大を卒業後、同大学皮膚科に入局、大学以外では県立宮崎病院、県立延岡病院皮膚科に勤務しました。また宮崎医大麻酔科研修、北里大学形成外科研修や米国マイアミ大学皮膚科留学を経験しています。様々な国や地域で地域医療をはじめ皮膚科以外の事も学べたことが、今でも大きな財産になっています。若い先生方にもぜひ経験してもらいたいと考えています。

大学医学部には「診療」、「研究」、「教育」の大きな3つの柱があります。まず大学病院は宮崎県の“最後の砦”としての性格を持ち、皮膚科も例外ではなく全県から重症薬疹、熱傷、皮膚癌など重症患者さんが紹介されます。子供から高齢者まで、また内科系から外科系疾患まで幅広く診なければならないのが皮膚科です。最先端の医療を駆使し、診療することが大学病院の使命と考えます。私の続けてきた研究テーマは南九州に多い成人T細胞白血病/リンパ腫(ATLL)の皮膚浸潤メカニズムの解明です。ATLLは発症すると約半数に皮膚浸潤が生じ皮膚科医がまず診断する機会が多く、皮膚浸潤をともなうATLLは予後不良です。若い先生方とともにこの難問に立ち向かい、その成果を皮膚科からそして宮崎から世界へ発信したいと考えています。最後に教育面ですが、多くの卒業生が宮崎に残る様により魅力的な宮崎大学にしたいと思います。そして若い先生方に皮膚科学の奥深さと魅力を伝えながら、2017年度から新専門医制度が導入されますが、宮崎で活躍する皮膚科専門医を育成したいと考えています。

先輩方が築いて来られたこの教室をますます発展させるように、精進していきたいと思いますので、今後ともご指導、ご鞭撻のほどお願い申し上げます。

最後になりますが、私たちと皮膚科学を極めたい仲間を歓迎いたします。出身大学、卒業年度、性別や得意分野(内科系か?外科系か?)を問いません。興味のある先生方はいつでもご連絡ください。

略歴

1986年
宮崎医科大学医学部医学科卒業
宮崎医科大学医学部皮膚科研修医
1988年
宮崎医科大学医学部附属病院皮膚科医員
宮崎医科大学医学部麻酔科研修
1990年
宮崎県立宮崎病院皮膚科医師
1992年
宮崎医科大学医学部皮膚科助手
1995年
北里大学形成外科国内留学
1996年
宮崎県立延岡病院皮膚科医長
2000年
宮崎医科大学医学部皮膚科助手
2008年
米国フロリダ州マイアミ大学皮膚科留学
2009年
宮崎大学医学部皮膚科講師
2011年
宮崎大学医学部皮膚科准教授
2015年
宮崎大学医学部皮膚科教授