
宮崎大学医学部感覚運動医学講座 皮膚科学分野
教授 緒方 大
2025年11月1日付けで宮崎大学医学部感覚運動医学講座、皮膚科学分野教授を拝命いたしました。1977年から2000年まで初代井上勝平教授、2000年から2014年まで第二代瀬戸山充教授、2015年から2025年まで大三代天野正宏教授が務められ、私が四代目になります。
私は2005年鹿児島大学を卒業後、初期研修医制度が始まって2年目ということもあり、福岡県の麻生飯塚病院で初期研修を行いました。その後は皮膚科であっても診断のみならず治療まで幅広く患者さんの役に立ちたいという思いから、皮膚外科・皮膚がんの勉強をしたいと考えるようになりました。
研修後は静岡がんセンター、埼玉医科大学、MDアンダーソンがんセンター、国立がん研究センター中央病院を経て、この度宮崎大学皮膚科に赴任することとなりました。これまで、皮膚がん治療を中心に、関連する外科診療科で手技を習得し、内科的な全身管理を学ぶ機会を得たこと、そして様々な国や地域での医療を経験できたことが、私にとって大きな財産になったと考えています。若い先生方にもなるべく早い時期に様々な経験を積んで成長してもらいたいと考えています。
皮膚は全身を包む重要な臓器であり、目に見える皮膚そのものに所見が現れるという特徴があります。開設以来、宮崎大学皮膚科は臨床に強い大学として知られており、私自身もその系譜を引き継いで「皮膚を通して全身を診る」を心がけて臨床・教育を行っていきたいと考えております。これに加え、前任地である国立がん研究センターで私が開始した医師主導治験や複数の臨床研究・基礎の先生方との共同研究を、宮崎大学でも継続して実施することで、それらの成果を地域から世界へ向けて発信していけるような教室にしていきたいと考えております。
また、基幹病院、そして開業の先生方との病診連携をうまく取りながら、コモンディジーズから重症疾患までを幅広く経験できる若い先生方にも魅力のある教室運営を目指したいと思います。
2025年12月
