令和6年度 統合生理学系統講義
対象
医学部医学科2年生
講義概要
人体の機能を制御する神経系(中枢・末梢)について、神経生理学を中心として系統的に理解する。その理解の過程において神経解剖学・生化学・薬理学・発生学等の関連した知識も必要に応じて総合的に学習し理解する。本講義においては、神経生理学に重点をおいた系統講義を行うが、全体として神経科学(Neuroscience)全般を包括的に理解することを目標として講義・ 学習を進めてゆく。 さらに、その異常から生じる病的状態(疾患)についても随時基礎知識と関連して学習してゆく。 また、本講座がこれまでに担当してきた筋肉・神経内分泌・心電図も講義内で言及する。 基本的に以下の予定のように、指定教科書に沿って講義をすすめる。講義中に、重要項目や考え方等の指標を示すが、すべてを講義中に終了することは、困難と思われる。従って、自主学習を含めて最終的に講義で行わなかった章(第1・7・22章)を除く全章を読破し理解することが要求される。
講義予定
5-8時限(13:30-16:45)
9月11日(水) 第1回 |
2章 ニューロンとグリア 3章 静止時のニューロン膜 4章 活動電位 |
---|---|
9月18日(水) 第2回 |
5章 シナプス伝達 6章 神経伝達物質 |
9月25日(水) 第3回 |
8章 化学感覚系 9章 末梢視覚系(眼) 10章 中枢視覚系 |
10月21日(月) 第4回 |
11章 聴覚と平衡感覚 12章 体性感覚 |
11月1日(金) 第5回 |
13章 脊髄による運動制御 14章 脳による運動制御 |
11月11日(月) 第6回 |
15章 脳と行動の化学的制御 16章 動機づけ 17章 性と脳 18章 脳と情動 |
11月25日(月) 第7回 |
19章 脳のリズムと睡眠 20章 言語 21章 注意 |
12月16日(月) 第8回 |
23章 脳の配線 24章 記憶系 25章 学習と記憶の分子メカニズム |
教科書・参考書
教科書(購入または入手すること)
神経科学 −脳の探求− ベアー、コノーズ、パラディーソ 西村書店 8,690円
参考書
標準生理学 医学書院
講義予定に従い、上記教科書の該当範囲を講義前に各自すべて読んで理解する。
1)小テスト
必要に応じて、講義予定の指定した章に対する小テストを行い、理解度をチェックする。
2)試験
すべての系統講義が終了した後、その理解度を評価するために試験を行う。CBT形式の問題と論述形式問題より構成される。 基本的に、 教科書の第1・7・22章を除くすべての章が試験範囲となる。
評価
3分の2(6回)以上の出席を必須とする。
本試験において基本的に60%以上の得点を合格とする。
小テストの成績に関しては、本試験における得点状況に応じ考慮する。
疑問点等あれば下記まで連絡する。
統合生理学
宮考悟
電話:0985-85-0870 内線 2110
e-mail: takamiya@med.miyazaki-u.ac.jp
HP : http://www.med.miyazaki-u.ac.jp/1physiol/default.html
令和6年度 神経科学
対象
医学部医学科3年生
目標
医学部2年生までに統合生理学系統講義やその他の基礎教科で学んだ基礎医学の知識と、臨床医学、さらには最先端の医学研究を一連の流れとして理解する。 これまで得た基礎医学(神経生理学だけでなく、関連した神経解剖・神経生化学・神経薬理学等)の知識を神経科学(Neuroscience)として包括的に理解し、これから学ぶ臨床講義の基盤とする。さらにCutting-edgeの研究を知ることによりサイエンスとしての神経科学を大局的に理解して、将来の医学・研究を学ぶ上でのきっかけとしてもらいたい。
講義予定
前期 5-8時限(13:30-16:45) 講義実習棟303教室、7月4日のみ臨床講義室205教室
年月日 | 時限 | 項目 | 担当者 |
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5.8(水) | 5−8 | ペイン(山賀昌治 先生・麻酔科) | 宮 考悟 |
5.22(水) | 5−8 | 認知症(船橋英樹 先生・精神科) | 宮 考悟 若園 佳彦 |
5.29(水) | 5−8 | 発達障害(宮野秀市 先生・心理学) | 宮 考悟 内田 琢 |
6.26(水) | 5−8 | パーキンソン病(塩見一剛 先生・神経内科) | 宮 考悟 |
7.4(木) | 5−8 | 統合失調症(平野羊嗣 先生・精神科) | 宮 考悟 |
授業の流れ
5-6時限(13:30-15:00) 臨床の先生方に上記のテーマで講義をしていただく。
7-8時限(15:15-16:45) 講義に関連したセミナーの録画ビデオを供覧し、担当教員が解説を行う。
- 講義のメモをとるために、筆記用具(ペン、ノートなど)を必ず持参すること。
評価
-
講義が終了した後、臨床の先生の講義とセミナー供覧の2項目について1ページ程度のレポートを作成する。Microsoft Wordを使用して作成し、フォントは、日本語は明朝またはゴシック、英語はTimes New Roman とし、サイズは10.5-11ptとする。
- レポートは基本的に講義終了後2日以内にGoogle Classroomにアップロードする。
- ファイル名:整理番号-名前 (例 150-TakamiyaKogo)
- 評価は、3分の2以上の出席を必要とし、提出されたレポートを採点し、6割以上を合格とする。
※各種質問 宮もしくは各講義の担当教員まで 内線 2110 統合生理5E05号室