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医学生/研修医/入局希望者向け Q & A #11-① 「消化器内視鏡はどのように修練を積んでいくものなのですか?(前編:スクリーニング検査)」

医局員ブログ

Answer

消化器内視鏡の修練で最初のステップは、上部消化管内視鏡のスクリーニング検査です。新入局員は、食道-胃-十二指腸の模型を使って、一連の操作(上下左右アングル・トルク操作、押し引き、吸引、送気送水、各種ボタン等)が自然にできるように練習します。内視鏡操作が安定してきたら、上級医の監督の下で実際の検査を担います。内視鏡診断はとても奥深い領域で、我々も日々勉強しているところでありますが、まずは、胃癌リスクとなるヘリコバクターピロリ菌感染の診断と、異常所見に気が付いて組織生検などの精査の計画を立てて実行できるようになることが大事です。

次の段階は、大腸内視鏡検査です。上部内視鏡検査よりも挿入自体の難易度が高く、本を読みながら模型で練習したり、上級医の挿入を見学したりして、実践に出る前に、基礎となる型を身に着けるのが大切です。しかし、模型で完遂できるようになっても、実際の検査では、多種多様な大腸の形態により一筋縄ではいきません。上部消化管内視鏡検査同様、上級医の監督の下で、丁寧に修練を積んでいきます。(後編:治療内視鏡へ続く)

トレーニング用の模型(モデル)については、当科の鈴木翔先生の総説がありますので、以下のURLをチェックしてみてください。

http://www.med.miyazaki-u.ac.jp/home/gastroenterology/files/2023/11/20231124115239.pdf

執筆 消化器内科 医師(宮崎大学 2018年卒)