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医学生/研修医/入局希望者向け Q & A #9 「カンファレンスでのプレゼンテーションが苦手です。毎回緊張してしまいます。どうしたら良いでしょうか。」

医局員ブログ

Answer ①

当科の研修では, 毎週木曜日の全体カンファレンスの際に研修医の先生方に自分の受け持ち患者さんのプレゼンテーションを5分~10分程度で行ってもらいます.学生さんには, 週の後半に教育医長を相手に患者さんのプレゼンテーションを行ってもらいます.

主治医の先生と事前に打ち合わせをして,患者さんの臨床情報を把握し練習をして,発表に臨みます.最初は皆さん緊張した様子ですが,失敗を恐れる必要はありません.最初から完璧な人はいませんので,機会を重ねて上達していけば問題はありません.研修医の皆さんはローテート期間中に,3-4回は発表の機会があり,回数を重ねる毎に皆上達していきますので,学会発表の練習の場だと考えて, 試行錯誤して取り組んでみてください.

執筆 消化器内科 医師(宮崎大学 2017年卒)

Answer ②

私も人前で発表するのは苦手で、カンファレンスや学会発表での苦い経験や恥ずかしい経験が複数あります。大勢の前で生き生きと話せる先生を見ると、羨ましく感じてしまうことも多いです。特に学生時代や研修医時代は、どうしても臨床経験が少ないので、自分の発言に自信が持てずに、早口になったり声が小さくなってしまうことが多かったように振り返ります。しかし、我々医師にとって、患者さんの情報を皆で共有して多角的な視点から治療方針を協議するために、プレゼンテーションは避けては通れない項目です。私の実体験からプレゼンテーションが上手くいかないときのパターンを2つご紹介したいと思います。

一つ目は、情報量が多すぎる→時間を気にして早口になる→呼吸が乱れてパニックになるというパターンです。対策としては、カンファレンスや発表がどれくらいの長さが適当かを事前に調査して、それに合わせて、カルテ記載やスライドで画面に提示する内容と実際に声に出して発表する内容を取捨選択することが大事だと思います。症例の核、議論の中心となるポイントを明確にして、そのために必要な情報を取り揃えていくようなイメージです。詳細な内容は後でディスカッションの際に補足すればよいという考えのもとで、症例提示は、時間と心に余裕をもてるよう準備をしておくと自分のためにもなるし、また聞き手にとっても集中して聞きやすいものになると思います。

二つ目は、上記とも関連しますが、カルテ記載やスライド作成で満足してしまい、発表の練習が不足しているパターンです。私のようにもともと苦手意識のある方は、発表原稿を作るものよい対策だと思います。自分の声を録音して聞いてみると,思ったより理解しにくかったり,ニュアンスが違って聞こえるなど改善点が見つかることが多いです。慣れるまでは、緊張しない方法を探すよりも、緊張はする前提でそれでも口が動くように発表の練習をすることのほうが、上達の近道なのかもしれません。

プレゼンテーションの技術の向上は、患者さんへのわかりやすい説明にも寄与すると考えます。

執筆 消化器内科 医師(宮崎大学 2018年卒)