医学生/研修医/入局希望者向け Q & A #6 「宮崎大学消化器内科で研究はできますか?また、臨床と研究はどのようなバランスで取り組めばよいですか?」
Answer
消化器内科では研究はできます。研究は患者さんを対象とした臨床研究と、実験動物や細胞を用いた基礎研究に分けられますが、消化器内科ではそのどちらも可能です。
将来の方向性としては、1) 臨床中心、2) 研究中心、3) 臨床と研究の両方、という3つの選択肢があります。臨床と研究のバランスに関しては、個人である程度選択することができ、どれが正解ということはありません。
臨床が重要であるのは言うまでもありませんが、研究では疾患に関する新しい知見を得たり、新薬の開発に貢献したりすることができます。研究成果を通してより多くの患者さんを救うことができるという点は、研究医ならではの大きな魅力と言えます。自身の研究が新たな治療法や新薬の開発につながれば、治療が困難とされている多くの患者さんの助けとなり、医学の発展に大きく貢献することが可能です。個々の患者さんに向き合う臨床のやりがいとは、また違った形のやりがいを感じることもできます。
研究と臨床を両立することで、日常診療を通して研究テーマにつながるアイデアが得られたり、研究の知見が臨床に応用されていることを実感できたりといったメリットがあります。しかし、研究はデータ収集・仮説・実験さらに、論文執筆・学会発表など、やるべきことが沢山あります。臨床で日々患者さんを診療しながら、研究も両立することは簡単ではありません。日中は臨床を行い、研究は平日の時間外や休日に行わなければいけないようなケースがほとんどです。このため、両立のためには、サポート体制の整った職場に身を置くことが大切になります。研究の中でも、臨床研究は大学病院でなくても可能ですが、基礎研究は様々な実験設備が必要で、大学病院でなければできません。消化器内科であれば、様々な支援が可能ですので、臨床だけでなく、研究にも興味がある方をお待ちしています。
執筆 消化器内科医師 (宮崎大学 / 2009年卒)