血小板:ペレット包埋法
Embedding of platelet-pellet
エポキシ系樹脂は水と馴染まない疎水性であることから、試料に含まれる水分をアルコールに置換して脱水します。
血小板ペレットを崩さないよう注意しながら、エッペンドルフチューブの溶液を50%、70%、90%、100%エタノールに5分間ずつ、段階的に入れ替えていきます。
100%エタノールに達すると血小板ペレットがエッペンドルフチューブから自然に離脱してきます。自然に離脱しない場合には、ペレットとエッペンドルフチューブの間に虫ピンなどを挿入して剥がして下さい。
離脱した状態で100%エタノール中で5分間軽く振盪し、100%エタノールを2〜3回交換すると脱水が確実になります。
あとは離脱されたペレットを臓器・組織片と同様に取り扱い、アセトン置換、樹脂浸透、重合等の工程が続きますが、手順はTEM試料作製:エポキシ系樹脂包埋法をご参照下さい。
包埋された血小板ペレットは、臓器・組織片に準じて切片を作製し、電子染色を施した後、透過電顕観察を行います。