バイオメディカル電顕リサーチサイト  BioMedical EM Research Site

ヒト末梢血:血小板電顕試料作製法
EM Preparation of The Human Blood Platelets

宮崎大学医学部解剖学講座 超微形態科学分野
Department of Anatomy, Ultrastructural Cell Biology
Faculty of Medicine, University of Miyazaki



血小板:ペレット包埋法
Embedding of platelet-pellet


 エポキシ系樹脂は水と馴染まない疎水性であることから、試料に含まれる水分をアルコールに置換して脱水します。

 血小板ペレットを崩さないよう注意しながら、エッペンドルフチューブの溶液を50%、70%、90%、100%エタノールに5分間ずつ、段階的に入れ替えていきます。

 100%エタノールに達すると血小板ペレットがエッペンドルフチューブから自然に離脱してきます。自然に離脱しない場合には、ペレットとエッペンドルフチューブの間に虫ピンなどを挿入して剥がして下さい。



 離脱した状態で100%エタノール中で5分間軽く振盪し、100%エタノールを2〜3回交換すると脱水が確実になります。

 あとは離脱されたペレットを臓器・組織片と同様に取り扱い、アセトン置換、樹脂浸透、重合等の工程が続きますが、手順はTEM試料作製:エポキシ系樹脂包埋法をご参照下さい。


TEM試料作製:エポキシ系樹脂包埋法へ


 
 包埋された血小板ペレットは、臓器・組織片に準じて切片を作製し、電子染色を施した後、透過電顕観察を行います。

透過電顕観察法へ

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