透過型電子顕微鏡観察・撮影法
Transmission Electron Microscopy
(使用機器:日立ハイテクノロジーズ社製 透過電子顕微鏡 HT7700)
まずは切片を載せたグリッドを試料ホルダーの先端部にセットします。
写真の試料ホルダーは一度に3枚のグリッドをセットできます。
試料ホルダーのカバーを閉じたら、電子顕微鏡本体へ挿入します。
ピンの位置を合わせて前室まで挿入した後、ポンプを作動させて前室内を真空状態にします。
真空に到達すると「EVAC」がグリーンに点灯するので、更に奥の鏡筒へと進めて行きます。
最新の電子顕微鏡は明るい部屋で、モニター上の操作画面で複数の仲間と一緒に観察することが出来ます。
加速電圧(HV)をONにして80 kVに到達後、フィラメント電流をONにすると電子ビームを得ることが出来ます。
まずは絞りを開いて、弱拡大(操作画面の「LowMag」をクリック)で観察したい切片を中心に合わせます。
次に絞り(通常は「2」を選択)を入れて、強拡大(操作画面の「Zoom−1」をクリック)の観察に移ります。
ここでCCDカメラを稼働させると鮮明な画像が映し出されます。
トラックボール(STAGE CONTROL)で観察視野を移動させ、倍率(MAGNIFICATION)や照度(BRIGHTNESS)、焦点(FOCUS)を調整しながら狙いとする細胞をフレームに捉えます。
ここでオートフォーカスをかける「AF start」(青矢印)をクリックし、シャッターに相当する「Freeze」(赤矢印)をクリックするとデジタルカメラの感覚で写真撮影が完了するので、良い写真が撮れたら「Save」(緑矢印)をクリックして保存します。
保存された画像は指定のフォルダに収録されるので、電子媒体に記録して持ち帰り、研究室のPCで保管することが出来ます。