医学部卒業生謝辞


 花々が咲きそろい、春風の吹きぬけるこの佳き日に、このような素晴らしい卒業式を挙げていただき、私達第24回卒業生一同深く感謝し、心よりお礼申し上げます。
 6年前にそれぞれの希望と理想を胸に抱き、本学に入学したことが昨日のことのように思われます。あの日から、素晴らしい先生方、友人、そして多くの方に出会うことができ、一日一日が大変充実していました。先生方には医学の知識だけでなく、医師としてのありかた、研究者としてのありかたを、臨床実習で出会った患者さんには、患者さんが医師に求めること、優しさと強さを教えてくださいました。友人達は一人では乗り越える事のできなかった6年を伴に歩み、支え励ましてくれました。うれしいことも、辛いこともたくさんありましたが、すべてが良い思い出であり、これほどまでに多くの方々に支えられてきたことに今更ながら感謝せずにはいられません。
 今ここに改めて、医師として医療に携わることを考えると、改めてその責任の重さを認識させられます。病気を治すために、日々進歩する知識と技術を身に付け的確、迅速、科学的に分析すること。人を治すために、患者さんのもつ悩みやおかれた状況を包括的に、しかし感情に流されることなく捉えること。医療をとりまく環境が刻々と変わるなか、現状に甘んじることなく、折れてしまうことのない柔軟性と強さをもち、医師として、人としてできることを探していくこと。
 これからは決して終わることない医学という道を修め、励みながらも決して初心を忘れることのないように、そして患者さんやご家族、医療スタッフ、誰に対しても一期一会という言葉を胸に刻みつつ、謙虚で誠実でありたいと思います。
 最後になりましたが、私達を今日までご指導くださった先生方を始め、職員の皆様、同窓会・後援会の方々、友人、家族、そのほかすべての方々に、深く感謝いたします。これからも皆様にはいっそうのご指導いただきたくよろしくお願い申し上げまして、お礼の言葉といたします。


                                      平成15年3月20日

                                                卒業生代表  原 田   優 

                           

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