宮崎

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大会長挨拶

第34回日本臨床寄生虫学会大会開催にあたって

 この度、第34回日本臨床寄生虫学会大会を宮崎市で開催することになりました。会員のみなさまにはご承知の通り、第31回日本臨床寄生虫学会大会を2020年6月20日に宮崎市で開催予定であったところ、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の流行を受けて同大会の開催は見送りとなり、第32回の奈良、第33回の東京を経ての、いわば再挑戦ということになります。COVID-19の流行は未だ終息してはいないものの、環境は十分に整ったと考え、今回、対面開催とさせていただきます。

 さて今回の大会のテーマは「助さん角さん、駆虫しておしまいなさい」です。大会長、気は確かか?とか、角さんの漢字が違っているのではないか?など、各方面からご指摘をいただきました。それはともかく、このテーマの言わんとするところは、「何食わぬ顔をして潜んでいる寄生虫を見つけ出し、あるいは出会い頭に行き当たった寄生虫症をきっちり治療しましょう」ということでございます。

 今日のわが国の寄生虫症は、輸入感染症、食中毒、性感染症、日和見感染症、先天性感染症など、いろいろな顔をして近づいてまいります。黄門さまご一行は、具合の悪い町娘を苦しめているものの正体はなんなのか、あらゆる手段を駆使して探ります。そして最後に、悪代官と結託した悪徳商人という構図を見抜き、ちりめん問屋のご隠居は印籠を取り出すのです。

 さあ、日本臨床寄生虫学会大会は、みなさんがお住まいの城下町、宿場町、田畑広がる農村部等々において、どのような事件が起きているのか、その目撃談、発生傾向、こらしめ経験などを共有できる貴重な場です。会員各位におかれましては、ぜひ宮崎の地にご参集いただき、各人の物語をお聞かせいただきますよう、伏してお願い申し上げます。

 

                                                           第34回日本臨床寄生虫学会大会 大会長

                                                                                                  丸山治彦