教授:新竜一郎
プロフィール
長崎大学医学部卒。長崎大学大学院医歯薬学総合研究科修了。財団法人ヒューマンサイエンス振興財団リサーチレジデント、長崎大学COE研究員を経て、
2004年~2007年米国ロッキーマウンテン研究所(モンタナ州ハミルトン)客員研究員
2007年4月、長崎大学 大学院医歯薬学総合研究科 感染免疫学講座 助教
2008年1月、同テニュアトラック助教
2011年4月、同テニュアトラック准教授
2012年4月、同准教授
2016年3月、宮崎大学医学部 感染症学講座 微生物学分野 教授
2016年3月より、当教室に赴任しました。宮崎には、それまで来る機会がなかったのですが、平地が多くて広くて住みやすく、またおおらかな人々が多いという印象で、宮崎での生活はとても気に入っています。
私はこれまで、致死性の神経変性疾患で伝達性(感染性)でもあるプリオン病(伝達性海綿状脳症)の病態解明と診断・予防・治療法の開発を主要テーマとして研究活動を行ってきました。我々の研究活動における強みとしてはプリオンの試験管内増幅法のパイオニア的存在であり、それを駆使した研究が遂行できる点が挙げられます。今後は、研究分野をプリオン病と類似した病態機構を持つ多くの異常なタンパク質凝集性神経変性疾患にも拡げ、さらにこの分野の研究の進展に貢献したいと考えています。また微生物学分野の全く新しい領域にも新たに挑戦していきたいと考えており、我々と共に新しい分野に挑む気概のある若い研究者の力を必要としています。
微生物学は、細菌、ウイルス、真菌、プリオン等、数多くの幅広い病原体を扱う基礎医学系の学問で、臨床医学の感染症学とも重なる重要な分野です。教育においては宮崎大学のスローガンである「世界を視野に地域から始めよう」に基づき、「微生物学を通して世界を見る人材育成」を目指したいと考えています。一方では研修制度も変わり、我々の時代でも少なかった基礎医学系講座へ進学する大学院生がさらに減少し、医学部出身者に至ってはもはや絶滅危惧種といっても過言ではありませんが、それでも研究とはとても魅力的でやりがいのある活動であり、大学院生・スタッフと共に研究を行い、1人でも多くの優れた研究者・医師・社会人を育成できればと願っています。
趣味
乱読、乱学習(神経科学、経済学、物理学、数学など)、スポーツジム通い
研究プロジェクト
①プリオン病を始めとする神経変性疾患(レビー小体病やアルツハイマー病など)の病態分子機構の解明と新たな診断・治療法の開発
②ロタウイルスの分子疫学(長崎大学医学部中込教授との共同研究)
③微生物学(Treponema pallidumの培養法等)や生命誕生(生命ホモキラリティの謎等)に関する新規テーマ