研究課題は、医療および環境に関する広い範囲を視野に入れており、これらは課題別に異分野融合(医農・医工連携)・産学官連携などを活用し、常に社会実装を意識した研究を心がけています。
【研究課題】
第1期(2019年11月~2024年3月)
当講座では、医療環境の改善を目的に、衛生・安全・快適性といった多面的な要素を重視し、環境分野との融合を図ってまいりました。特に新型コロナウイルス感染症の拡大に伴い、飛沫・接触・空気感染への対策が急務となり、深紫外線LEDやオゾン水などの技術を活用した研究に取り組みました。
これらの技術は、耐性化を来さず残留性がない点等から、持続可能な感染対策手段として期待されており、新型コロナウイルスを含む複数の微生物に対する不活化効果や特性を評価することで、医療現場に有益な情報を発信することができました。
第2期(2024年4月~)
第2期では、より医療分野に重点を置き、当講座が専門とする透析医療に関する研究を主軸としています。
透析医療は、日常的かつ長期的な管理が求められる分野であり、医療資源の効率的な活用や治療精度の向上が重要な課題です。
主な研究テーマは以下の通りです。
- 血圧異常の検知方法を含むモニタリング機能の現状を評価し、実臨床におけるドライ体重調整との関連を解析。
より精度の高い予測や判断支援を可能にすることで、透析医療の質と安全性を高め、医療従事者の負担軽減を目指します。
- 水質改善をはじめとする医療と環境の融合的課題に取り組みながら、オンラインHDFの国際普及を支援し、グローバルな医療貢献を目指しています。
今後も、医療環境の向上と持続可能な医療技術の開発に向けて、積極的に研究を推進していきます。