プログラムのフィードバック

(ENP受講生の看護学科4年生)

4年次のENPの授業は、事前に「どういったことをやりたいか」学生の希望をとり、希望に沿う形で授業が行われた。受身ではなく、学生が主体的に参加する。問診時のやりとりや、患者とナースの具体的な状況を設定したロールプレイング、プレゼンテーションなどを行った。
 1年間英語から離れていたためすぐに単語が出てこなくて、思っていることをうまく表現できないもどかしさがあった。南部先生のクラスは、間違ってもいいから挑戦することを奨励してくれる雰囲気があり、励まされた。就職試験や卒業研究に比重をおいてしまい、英語のために時間を割き十分に向き合うことはできていなかったと思う。しかしENPのクラスの時間は集中して自分の英語の力を向上させるため表現する努力をした。自らプレゼンテーションを行う機会をもらい、準備をして取り組むことはできた。

4月から病院で看護師として働くことになるが、患者さんと英語でコミュニケーションをとる機会もあるだろうと思う。問診や、状況設定のロールプレイングは役にたつと思う。

ENPを通して、以前の自分と比べ英語を使うことに積極的になったと感じる。「間違えたらどうしよう」というよりも「どうすれば伝わるか」を真剣に考えるようになった。すごく時間がかかってしまい、おまけに上達も遅かったけれども、そのように意識が変容したことで扉がひらけたような気がしている。これからもコミュニケーションの手段として英語を積極的に使うようにしたい。根気強く、温かくご指導くださった先生方に感謝します。
N.T(
看護学科4年生)






ENPの授業は、形式が決まっているものではありません。参加する生徒が自分達のやりたいことを先生に提示すれば、先生はそれに対応してくださいます。とても自由度の高い、楽しい授業です。また私個人は、11月中旬からPrince of Songkla University(以下ソンクラ大学と記す)看護学部への短期研修へ向かうことが決まっていましたので、医療英語を使うこと、また英語を使ってのコミュニケーションに慣れることを意識して授業に臨みました。授業開始と共に、授業に関すること、雑談、全ての会話は英語で行うことになります。私は中高時代、英語に関して真面目な生徒ではありませんでした。最初の方は中々英語が出て来ず、聴き取りも曖昧で、「えーと…」「あれ…?」「照れ笑い」などを頻発し、話の腰をどんどん折っていましたが、先生が何度も何度も丁寧に言葉のキャッチボールに付き合ってくださったお陰で、回を重ねるごとにだんだんと“もっともっと、英語を使って目の前の人と話したい!”という気持ちの方が強くなり、最後の方には英語を使うことへの抵抗感がなくなりました。
私達は主に英語でのセッションを希望しました。具体的には?海外医療ドラマERの看護師が活躍する場面を視聴し話の内容についてディスカッションをする?医療に関する事柄についてのプレゼンテーションを英語で作成し、授業中に発表とセッションを行う、というものでした。それらに即して私が今ENP中に作ったプレゼンテーションは『1次救命処置の際の心臓マッサージの要点』『左心低形成症候群の子を持つとはどういうこと?」』の2つでした。(※ソンクラ大学行きの準備として、あちらで実際に行うプレゼンテーションも作成し先生にアドバイスをいただくこともしました。テーマは『自己紹介』『宮崎大学&学科案内』『日本の災害看護について』。)ドラマに関しては、先生が用意してくださった題材が、『数ある医療者の中で、看護師の役割とはなにか?』ということを非常に考えさせられる印象的なシーンを含んだものでした。気が付いたら「もっと話したい!」という気持ちが勝り、語彙がないなりに工夫をして夢中で話そうとする自分がいました。また自作の医療に関する2つのプレゼンテーションは、手技や病態などを分かりやすく説明するのが難しいと感じました。医療用語や臨床でよく使う言い回しは、よく勉強しておく必要を感じました。

私はENPを受講するまでは、英語に対して苦手意識や特別意識を持っており、自分から壁を作って敬遠していました。そんな私にとってENPは「使える英語」を身に着ける努力を始める為の、とても大きなきっかけとなりました。英語は、現在の世界で共通語となっている言語です。共通語だから、多くの人が英語を使ってコミュニケーションしています。…つまり英語は、自分の世界を一気に大きく広げるための1つの『ツール』だということが出来るのではないでしょうか。例えば、英語の論文に書かれてある事柄、世界中にいる看護職の人々、そしていつか臨床で出会う外国人の患者さんにも、『英語でコミュニケーションをとれる』ことによって、自分自身で一気に近づくことが出来るのです。

看護はその性質上、その人を取り巻く社会環境や歩んできた人生といった『ひとりの人間の持つ全て』にまで思いを馳せつつ、現在の状況をアセスメントし、援助を行う—所『全人的な視野』が必要となる分野です。私は就職を控えた今、「多忙な臨床で、果たして自分はその姿勢を持ち続けられるだろうか?」と考えてみることがあります。多忙な中でもその姿勢を維持するのに必要なこととは『自分の頭の中の引き出しを増やし、自分の心を開ける機会を多く持つこと』だと思うのですが、『自分の世界が大きく広がる』という点で、英語は間違いなくその大きな一助になります。

全ての英語科の先生方、ENPという英語学習を始める素晴らしいきっかけを作ってくださり、どうもありがとうございます。受講を終えた今となっては、機会があるのならもう1度、いや何度でも受講させていただきたい位に思っています。
Y.A (
看護学科4年生)