宮崎大学医学部 耳鼻咽喉・頭頸部外科学教室

ごあいさつ

令和4年10月より当教室を担当させていただくことになりました高橋邦行です。森満 保先生、小宗静男先生、東野哲也先生の後任として当教室を引き継ぐことになり、大きな責任を感じております。
耳鼻咽喉・頭頸部外科の担当範囲は、聴覚、前庭覚、嗅覚、味覚といった感覚器や、嚥下、発声、呼吸、睡眠といった生命維持機能に関わる重要な器官がたくさんあります。すなわち感覚器機能、生命維持機能を、内科的、外科的な両面から対応することで、生活の質(Quality of life)の改善、健康増進を目指す診療科です。新生児から高齢者まで、全ての年齢に対応し、上気道炎、中耳炎、副鼻腔炎といった感染症、花粉症などのアレルギー性疾患から、人工内耳手術で聴覚獲得を目指す先進的な医療、気道緊急、顔面外傷など救急疾患への対応、悪性腫瘍に対する集学的治療も行っています。
当教室の責務は、大学病院として耳鼻咽喉・頭頸部外科の全領域における高度医療、先進的な研究を遂行するとともに、次世代を担う医療人の育成と、宮崎県を中心とした地域医療への貢献です。耳鼻咽喉・頭頸部外科の診療、手術は比較的小さく、見えにくい部位を扱いますが、最新の医療機器を用い、映像を共有することで、わかりやすく、安全、確実な医療を実践しています。次世代教育では、シミュレーション機器を用いて若手医師の技術向上、診療参加型実習、双方向性講義により耳鼻咽喉・頭頸部外科の魅力を伝える医学部教育に力を入れています。
耳鼻咽喉・頭頸部外科は機能改善という点から、治療の結果がわかりやすく、患者さん、医療者ともに得られる満足度が高い、非常にやりがいのある分野です。医療者が幸せを感じて仕事をしなければ、地域の皆様方の幸せと健康を守ることはできません。当教室は時代に即した多様性を認め、互いにリスペクト、協力し、耳鼻咽喉・頭頸部外科医として誇りと感謝の気持ちを持って診療、研究、教育ができるような組織を目指します。それにより、個々人が成長するだけでなく、地域の皆様方へ貢献できるものと信じています。同じ志を持った多くの皆様方のご支援、ご協力をよろしくお願いいたします。

宮崎大学医学部 感覚運動医学講座 耳鼻咽喉・頭頸部外科学教室
教授 高橋邦行