宮崎大学医学部 放射線医学講座
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当科においての主な検査・診療方法
検査
治療

当科においての主な検査・診療方法

2. 治療
  組織内照射/ニードリング
   舌癌をはじめとする頭頸部領域の癌、乳癌、外陰部癌など、腫瘍が体表面に限局する場合、放射線を放出する線源を腫瘍内に直接刺入あるいは挿入する治療方法がある。これを「組織内照射」という。用いられる放射線(γ線)源には、イリジウム 192、セシウム 137、金 198、ラジウム 226などがある。

 当院では、開院以来現在まで比較的早期の舌癌、子宮癌、膣癌の治療にこの治療方法を用いてきた。直径4cm以下の比較的早期の舌癌(I期、II期)の患者さんが最も多いが、通常はイリジウム 192(イリジウム 192:半減期約74日、672keVのβ線と平均エネルギー350keVのγ線を放出する放射性同位元素)のヘアピン型線源を2〜4日間癌組織内およびその周辺約5mmの領域に刺入しておくだけで、舌の機能を温存したまま癌を治癒させることが可能である。

 最近の10年間(平成6年〜15年)に宮崎大学医学部付属病院放射線科で組織内照射を実施した舌癌患者さんのその後は、治療後に舌から再発(原発巣再発)した方は47名中1名だけあった。しかし放射線治療後に頸部リンパ節転移(首のリンパ腺に転移すること)が出現した方は13名、このうち残念ながら亡くなった方は4名であった。組織内照射後、いかに早期に頸部リンパ節転移を発見し切除するかにかかっている。

 ヘアピン型線源による組織内照射の例を下に示す。舌左側縁部の癌である。腫瘍の大きさは約2cm。治療時にはリンパ節転移はなく、治療後も転移は出現しなかった。治療(組織内照射)により、障害も残さず完治した症例である。放射線治療自体がまだまだ社会に根付いていないためか、このような例は年間4〜5名と少ない。しかし、機能を残せる治療法としてより広く知ってもらいたいものである。
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