皮膚科 専攻医インタビュー🎤

2021.06.30

(左:専攻医 久保先生、右:指導医 持田先生)

  久保 致子(くぼ ゆきこ)先生 プロフィール

福岡県出身。2019年3月に宮崎大学卒業後、2019年4月から宮崎大学医学部附属病院で初期研修を行い、2021年4月から宮崎大学医学部附属病院皮膚科へ入局。

医師を目指したきっかけをお聞かせください。

弟は幼少期から重度のアレルギー体質で通院をしていて、苦しんでいる様子を間近で見ていると、何かできることがあったらしてあげたい、治したい、助けたいと小さい頃から思っていました。それが最初のきっかけになるのかなと思います。

初期研修はどちらで研修されたのでしょうか。また振り返ってみていかがでしたか。

振り返ればあっという間で、充実した毎日でした。
宮崎大学の研修の特徴が、1ヶ月単位で興味のある病院を選びローテートさせていただく独自のカリキュラムだったので、他の研修病院と違ってそれぞれの研修先病院のいいとこ取りができたんじゃないかなと、すごく充実した研修プログラムだったなぁと思いました。
県北から県南まで様々な施設に行けるので、その地域の特徴を知ることができたり、その土地の観光名所に行くことができたり、県外出身の私にとってはいい刺激になりました。

― 印象に残っている観光地はありますか?
串間に研修に行かせていただいたときは海沿いを運転するのが楽しみでしたし、都井岬など自然を多く感じることができました。

 

専門研修で皮膚科を選んだ理由をお聞かせください。

学生の時から学問的に興味があったのですけれども、実際に研修をさせてもらい、そこで皮膚は自分の目で診て診断がついて、治療をして効果がでることが目で見て分かるところに魅力を感じました。患者さんが良くなっていく過程が目に見えることは、皮膚科の特徴かなと思っています。

専門研修先として宮崎大学医学部附属病院を選んだ一番の決め手は何ですか。

他の施設のことはあまり分かりませんが、宮崎大学の皮膚科は内科疾患も外科疾患も幅広く扱っているのが特徴だと思います。もともと外科系に興味があって、こちらでは腫瘍や、外科手技の必要な重症感染症、熱傷など、幅広く扱っているところが魅力だと感じました。
手術もたくさんやってみたいですが、まずは体力をつけないとなぁと痛感しています(苦笑)。

宮崎大学医学部附属病院の皮膚科の特徴を教えてください。

女性の先生が多いです。仕事と家庭、子育てを両立させながら、仕事をバリバリこなされているのが本当にかっこいいなと思いますし、自分が今後ライフスタイルを考えていく上で相談ができるその道の先輩がいることは心強いなと思いました。

実際に宮﨑大学医学部附属病院の研修はいかがですか。

今は主に病棟業務、手術、外来では問診や、天野教授の外来に付いて勉強させていただいたり、生検をさせていただいたりしています。
病棟では自分が主治医として担当しているので、治療方針とか問題解決だとか壁にぶつかることも多いですが、上級医の先生が親身になってサポートしてくださるので、やりやすい環境だと思います。皮膚科の特徴として病棟で毎日入院患者さんの処置があって、入ったばかりですけれども自分にできることを見つけて、先輩から教えてもらいながら覚えていっています。

― 病棟での処置はどのようなことをしていますか。
病棟での処置は、内因性疾患の方や手術後の方など様々ですが、皮膚の状況で内容が変わっていくので、それに合わせてどういう処置をしていくかというのをその都度考えるよう、意識するようにしています。

 

皮膚科でやりがいを感じるのはどういった点でしょうか。

研修してまだ日が浅いので空想的なところもありますが、皮膚科医は自分の目で診て、触って状態を把握して、治療方針、処置の内容を決定して、それが治っていく過程を見るとやりがいを感じるんだろうなと想像しながら、自分もそうなれるように励んでいます。

専門研修で1番勉強になっているのはどんなことですか。

毎日、全部が勉強になります。上級医の先生方の考え方だったり、手技での手の動かし方だったり、近くで見ることがとても勉強になっています。

― 上級医の先生方の手技を近くで見てどうですか?
上級医の先生方の手技はカッコいいです。いざ自分がすると全然できないし、あんなに素早くできるのを見ると、本当に憧れます。

専門研修をされる中で、苦労された事、難しいと感じるところはどういったところでしょうか。

苦労の面では、入院患者さんを自分以外の人が担当していたらもっとより良い結果になっていたのかなと不安に思ってしまうことがあります。そうならないためにも日々勉強をコツコツしないといけないですし、周りの先生方の考え方だったり、手の動かし方だったり、見て聞いて学んでいます。

何か専門研修中に印象に残っているエピソードはありますか。

重症薬疹の患者さんを担当して、広範囲のびらんによる痛みで日常の動作がままならず苦しまれている姿を見てきて、薬剤投与や外用療法で皮膚が上皮化していき、最終的にご飯も食べれるようになって歩いて帰られたというのが、すごく嬉しかったです。
どの患者さんでも元気になって帰られる姿は共通して嬉しいです。それがやりがいに繋がるのかなと思います。

指導医の先生方のご指導はいかがですか。

皮膚科はアットホームな雰囲気だと思います。どの先生もお話ししやすくて、親身になってくださいます。普段から「大丈夫?」と気にかけて声をかけてくださいます。優しさの中にも熱意があり、私のような若手にも考える機会を与えてくださり、意見を尊重してくださいます。
病棟7階に皮膚科の医局があって、若い先生が集まって、楽しく談笑してます。病棟は基本的に若手の先生が担当していて、その良さといいますか、話しやすくて、何かあれば相談して助けていただけて恵まれた環境だなと思います。

皮膚科のカンファレンスについて教えてください。

月曜日にメインのカンファレンス、金曜日にミニカンファレンスがあります。月曜日は入院患者さんについてと、皮膚科ならではの病理組織検討会、臨床写真検討会をやっています。皮膚科としての目を養う貴重な時間だと思っています。
自分も入院経過や病理所見を実際に発表しますので、それに向けて毎回勉強し、さらにどのように説明すれば簡潔に要点が伝わるかプレゼンの勉強にもなります。さらに天野教授を始め、上級医の先生方が熱心にディスカッションを交わし、また、症例に対して論文なども多く調べて報告してくださいますので、大変勉強になりますし、毎回刺激になります。

― 発表は緊張しますか?
ものすごく緊張します。毎回やっていますが慣れなくて、どうプレゼンすれば良いのだろうと考えながら何回も練習して、毎回ひとり反省会をしています(笑)。

 

今後のキャリアについて、どのような方向性でキャリアを積んでいきたいですか。

日々の診療を通して臨床力を高め、また、興味のある外科系に重点を置ければなと思います。あとは女性として子どもを持つこともあるかもしれないので、その時に皮膚科の女性の先輩方のキャリアやアドバイスを参考にしながら、考えていければなと思います。
皮膚科の専門研修期間は5年間と長い道のりですが、すごく奥深い分野なので、コツコツと積み上げていきたいです。

専門研修病院を選ぶポイントを初期研修医に向けてお願いします。

個人的には、研修は興味のある診療科を絞るよりかは、様々な診療科をまわって良かったなと思いました。学生の時は興味がなかったけれども、実際に研修でまわってみると、あっ!この診療科好きかも、楽しいかも、面白いかもって新しい発見があったので、偏らずいろんな科をまわって、自分の好きな科を見つけてください。あとは、私は県外出身だったので、地元の病院も見学に行ったりしたのですけれども、興味があるところはできる限り見学に行ってもらって、決めていただければなと思います。

最後に宮崎大学医学部附属病院のPRをお願い致します。

他の診療科の先生方もすごく優しいので、科を超えて助けてもらっています。
また、県外出身ですが、病院のスタッフさんも含め宮崎県の方々は温かい人柄で、美しい自然や美味しい食べ物に囲まれて、人にも環境にも恵まれたところで仕事ができているなと思っています。県外の方も一度来ていただければ良さが分かると思うので、ぜひ病院見学にお越しください。