ご挨拶

 1999年1月A大学病院の「心臓と肺の手術の取り違え医療事故」をきっかけに、日本の医療安全管理が始まりました。2015年3月にはB大学病院の腹腔鏡死亡事故が報道され社会問題となり、全国の大学病院は高難度医療の信頼回復に向けて、日々先行的な医療安全活動の取り組みに邁進し、努力継続、実践行動中であります。

 2016年10月法律により特定機能病院の医療安全対策が強化され、宮崎大学病院の医療安全管理部は、医療安全管理体制の病院組織づくりとシステム指向の安全対策を行い、職員全員One Teamで医療安全を実践しています。

 医療安全管理部は、各診療科、各部門のリスクマネージャー(部署の医療安全管理の責任者者たち100名規模)と協働しながら、部署の医療安全の確保と事故防止を推進し、医療の質向上を図っています。

 基本原則である患者確認や安全の確保、高難度の医療の安全な実施、さらなる医療の質向上のために、おもな業務として、1)医療事故の収集・分析と再発防止対策の検討、2)安全管理のための学生、職員の教育や研修、3)病院各部門を定期的に巡回し、医療安全対策の実施状況の確認、4)現場の医療安全業務の質改善の支援、5)医療安全管理マニュアルの見直しと改善、6)医療安全管理委員会、リスクマネージャー会議等の実践的運営、7)患者や家族への説明、8)医療事故への対応や指導、9)医療安全に関する情報収集・職員への提供、などを地道に行っています。

 故事ことわざに「ローマは一日にして成らず。すべての道はローマに通ず」とありますが、「医療安全は一日にして成らず。すべての医療は医療安全に通ず」と常々実感しています。
 病院職員の全職種のプロフェッショナルにおいて、医療における日々の安全活動を基本にしながら、業務のカイゼン(改善)活動を現場に定着させて、病院職員全員が一致団結して、医療安全をキーワードに、部門組織を横断的に連携し、チーム医療で医療の質の向上を目指していく文化を実装させていきたいと思います。

 

医療安全管理部 部長 綾部貴典 

 

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