成果と展望


リーダー150 国立大学病院を含めた多くの医療機関の経営環境は深刻な状況に置かれており、財務基盤の安定化は喫緊の課題である。このような中、早急に、病院経営を主導できる有為な人材育成を行う必要がある。本事業は、このような重大な課題に対して、有効かつ具体的な解決策を提供すること目的としている。さらに、本事業は単なる人材育成ではなく、全国立大学病院の経営改善の実践指導も含まれる。

本事業で実施する具体的な取組は、主に2つである。
それぞれに以下のような効果が期待できる。

 1.経営改善アカデミー

はかせ150

 過去の補助事業で開発した医療サービス・イノベーション論に加え、新規に医療サービス経営論および同演習を開発し、履修証明制度により全国立大学病院の医師、看護師等の医療専門職と経営担当の事務系職員を対象に、経営分析、経営改善の手法を教育する。手法には、HOMAS2等の量的分析と教育用電子カルテのケーススタディによる質的分析が含まれる。

 

これによる効果は以下のものが挙げられる。

① 病院経営を主導できる有為な人材の育成を行うことができる。
② 単なる教育ではなく、具体的な経営改善策を立案することにより、各国立大学病院の経営が改善する。
2.経営改善セミナー

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 年に2回、経営改善の実践指導のためのセミナーを開催する。セミナーはテレビ会議により全国立大学病院に発信する。本セミナーは単なる手法の紹介等ではなく、優れた経営改善活動を行っている病院のノウハウをセミナーで発表することにより、各病院の弱点の克服を図る。

これによる効果は以下のものが挙げられる。

 

① これまで経営に関する情報の交流がなかった国立大学病院において、経営に関する知識循環の場を提供する。
② 具体的な経営改善ノウハウを広めることにより、各国立大学病院の経営が改善する。