Hearing loss in Children / Adults子どもの難聴・大人の難聴
子どものきこえ
生まれてくる赤ちゃんのうち、およそ1,000人に1~2人は聞こえにくさ(難聴)があると言われています。難聴があると、耳から入る情報が少なくなり、ことばの発達が遅れたりコミュニケーションがとりにくくなったりします。また、年齢が上がるにつれて、情緒面や社会性の発達にも影響します。
難聴は、はた目からは分かりにくいという特徴がありますが、早期に発見し適切な支援を受けることで、難聴による影響を最小限に抑えることができます。そのため、生まれて間もない時期や1歳6ヵ月児健診、3歳児健診などの節目に「聞こえの検査」を受けることが重要です。
難聴と診断された場合、難聴の原因や聞こえにくさの程度に応じた治療や、お子さんや保護者への専門的な支援を行います。宮崎県では、新生児聴覚スクリーニングセンターが窓口となり、難聴の発見、診断、保護者支援や療育などがスムーズに行えるよう、関係機関が連携しています。
大人のきこえ
大人の「聞こえにくさ」の原因は様々で、治療や手術で聞こえが良くなる場合もあれば治療が困難で補聴器が必要な場合もあります。
加齢が原因で聞こえにくくなる「加齢性難聴」では、高い音が聞こえにくくなることにより言葉の聞き分けが難しくなります。「音は聞こえるけれど言葉がはっきりしない。」「家族との会話は大丈夫だけど会議や講演会だと内容がわからない」「1対1の会話はできるのにグループでのお喋りだと聞き取れない。」などの症状がみられ、会話だけでなくコミュニケーションが取りづらくなります。
最近の研究では、難聴はコミュニケーションの困難さを引き起こすだけでなく、認知症やうつ病等の様々な疾患を引き起こすことがわかっています。難聴に対する治療が困難な場合には、初期段階から補聴器を使うことで、自身の音を感じる力を最大限に発揮し、聴力を維持することが期待できます。「聞き返し」「聞き間違い」「聞こえにくさ」を感じたり身近な人から指摘されたりする時には耳鼻咽喉科を受診し、ご自身の耳の聞こえを確認してみましょう。