エピソード  Episode

えっ、10段階?
Awakening

宮崎大学医学部解剖学講座 超微形態科学分野
Department of Anatomy, Ultrastructural Cell Biology
Faculty of Medicine, University of Miyazaki

小・中学校の9年間、鎌倉鶴岡八幡宮に隣接した横浜国立大学教育学部(現・教育人間科学部)附属鎌倉小・中学校に通いました。







当時、同・小学校では教科書を学校に置いて帰ることを基本とし、宿題もなく、ランドセルに代わるカバンにはグローブとボールだけ入れて通学しました。同・中学校にはエスカレーター式で受験も課せられずに上がることから、実に伸び伸びと過ごしました。


ところが・・・中学校に入ると状況は一変し、外部受験で一緒になった精鋭たちが半数を占め、英語ペラペラの帰国子女も10数名在籍しました。


間もなくして一学期が終わり、夏休みを前に渡された通信簿を開けてみると5と4のオンパレード!GET!!







「なんだ 〜 with (^^)」で、ホッと一安心しながら仲間と見せ合えば、そこには6だの8だの見慣れぬ数字が・・・「えっ、これって10段階?・・・with (T_T)」まあ、考えてみれば音楽や美術が「5段階の5」をとれるはずもない訳で、実に軽率でした。


科学的思考=マイナスって、医学研究者にとっては致命的な評価です。どうしたものか・・・途方に暮れながらも、まずはマイナスを告知いただいた理科からリベンジ!をはかりました。

開眼!潜在していた能力は開化し、出し惜しみしていた科学的思考もプラス評価いただけました。







「やれば出来る」と同時に、やらなきゃ出来ないことを悟り、勉強机に向かう習慣が身につくと、成績も段階的に(飛躍的ではありませんでしたが・・・)上昇していきました。

若い頃は一寸したことが「きっかけ」で化けるものです。この自らの経験をもとに、学生に「きっかけ」や「チャンス」を与えられる教員でありたいと思います。それと同時にキチンと叱ることができる(切れるのではなく)大人でもありたいと思うのですが、まずは自らを律しなくては・・・と戒め続ける毎日です。