コラム  Column

三体問題
Three Body Problem

宮崎大学医学部解剖学講座 超微形態科学分野
Department of Anatomy, Ultrastructural Cell Biology
Faculty of Medicine, University of Miyazaki

あれもこれもそれもしなくてはならないと考え込んで、仕事や勉強が進まないこと・・・ありますよね。そんな時に「二つまで。三つを超えるからいけない・・・」なんて、考えたことはありませんか?

古典力学や天文力学の世界には、難解で有名な「三体問題 Three Body Problem」が存在します。二つの物体が干渉し合う作用は容易に解けるのに対し、三つになると極めて難解になる。二つが三つだから難易度は1.5倍・・・どころの話ではありません。

お手玉も二つは簡単でも三つになると・・・とっても難しい。ドラムも両手のスティックは簡単でも、フットペダルが加わると・・・とっても難しい。ケーキが二つなら「どっちにしようかな?」で決まることも、三つだと「どれにしようかな?」と迷ってしまう。

あれもこれもそれもしなくては・・・と考え込まずに、あれを片付けたら、これを済ませて、それを終わらせる。一つずつ。三つに悩んで一つも出来ないどころか、四つも五つも出来ちゃいます。