2 附 属 病 院 の 施 設

(2) 設 備
【過去5年間の概況】
 過去5年間の附属病院設備の整備状況は下表のとおりである。
 なお、 ライフラインに関する設備はキャンパス全体に係わることであり、 「医学部等設備」 に関する改修及び更新内容も一部含まれている。
主な整備内容
施工年度 業  務  内  容 備    考
平成7年 度電話交換機設備更新 電子デジタル交換機
無停電電源設備更新  
平成8年度 手術部空調設備改修 空調機12台
自動火災報知設備改修  
平成9年度 蒸気ボイラー及び冷凍機更新 蒸気ボイラー1台、 冷凍機2台
附属病院空調設備更新 空調機8台
平成10年度 中央監視制御設備更新  
ボイラー設備更新 ボイラー1台
病院RI貯留槽改修 地上型
冷凍機設備更新 冷凍機2台
非常放送設備更新 本体 (アンプ)
平成11年度 附属病院空調設備更新 空調機14台
受水槽改修 上水
共同溝内配管改修  
医療情報ネットワーク改修  
人工透析用無菌水製造装置更新  
【点検・評価】
1) 特高受変電設備
 現在、 変圧器3,000KVAが2台設置されているが、 既に23年が経過し、 老朽化してきている。 又、 需要電力が増大し、 デマンドが4,000KWに届こうとしている現在、 既に単機運転ではまかなえない状態である。

2) 自家発電機設備
 消防法、 建築基準法に基づく防災設備用及び医療機器等への非常電源であるが、 現在の1,500KVA×1台 (非常用) では近年の急激な電力の増加に対応できない状況である。

3) 給水設備
(1)  「市水」 の受水槽は平成11年度に地上式ステンレス製 (400) に更新している。 現在の使用量は、 約600/日であり、 今後とも現有施設能力で対応できる。
(2)  「井水」 は、 自家用井戸23/hと10/hの2本により地下タンク (1,000) に貯留し、 現在、 トイレ洗浄用、 散水用又、 冷却塔用に利用しているが、 震災等の災害対策用としても必要不可欠な設備である。

4) 給湯設備
 供給能力10/h、 貯湯槽6×2基より病院内に給湯しているが、 今後とも現在の設備で対応できる。
5) ガス供給設備
 現在50sボンベ (12,000kcal/kg) ×160本を収納するプロパン供給施設より供給しているが、 現有施設で今後の需要の増加に十分対応できる。

6) 廃水処理施設
(1) 生活廃水処理能力は、 700/日 (BOD 5ppm) であるが、 現在約600/日処理している。 今後の人員増による処理量を算定しても、 700/日を越えないと考えられる。 しかし、 25年経過した施設の老朽化は、 確実に進んできている。
(2) 実験廃水処理能力も同じく700/日であるが、 現在約300/日であるため、 今後の処理量の増加にも十分対応できるが、 施設の老朽化が進んできている。

7) 蒸気ボイラー設備
 平成9〜10年度に更新した蒸気ボイラー10t×2基により供給しているが、 今後の需要の増加にも十分対応できる。

8) 冷凍機設備
 中央式冷暖房の熱源は、 平成9〜10年度に更新した直焚冷温水発生機600RT×3基、 及び400RT×1基により供給している。 今後の負加増には、 大きな建物整備がない限り、 予備の600RT×1基を運転して対応していく計画である。

9) 廃棄物処理設備
(1)  「生活系廃棄物」 は、 平成10年度よりダイオキシン対策のため、 焼却処理を取りやめ処理業者に委託している。
(2)  「医療系感染・非感染性廃棄物及び化学系有害物質廃棄物」 は、 専門処理業者に委託している。
(3)  「実験動物」 は、 県内に実験動物焼却処理施設がないため、 平成8年度に更新した現有の焼却炉50s/hを運転している。 昨年度のダイオキシン排出濃度は、 測定の結果0.078ng/Nと低く問題はない。

10) 情報通信設備
(1)  「電話」 は、 平成8年にNTTよりISN1500を引き込みダイヤルイン (附属病院の着信は交換手が接続) で運用している。
(2)  「医療情報ネットワーク」 は、 電子カルテシステムの構築、 地域医療への貢献、 大量ネットワークトラフィックに対応するネットワークインフラ構築等を行うため、 平成11年度にシステムの更新を行った。
【今後の改善方策、 将来構想、 展望等】
1) 特高受変電設備
 現在の変圧器3,000KVA×2台が老朽化してきていることと、 需要電力が増大し (デマンドが約4,000KW)、 既に単機運転ではまかなえない状況であることから、 5,000KVA×2台に更新する必要があり、 平成12年度概算で要求中である。
2) 自家発電機設備
 近年の急激な電力の増加に対応できない状況から、 新たに 「非常・常用」 兼用として、 1,500KVA×1台を平成12年度概算で要求中である。
 これは、 常用としてピークカット運転の効率的運用も行えることから、 大幅な経費削減が図れる。

3) 給水設備
  「市水」 については問題ないが、 「井水」 については、 老朽化が著しいことから更新が必要である。 又、 震災等の防災用対策の飲料水として使用する場合は、 水質も悪化してきていることから、 「浄化装置」 を設置する必要がある。

4) 廃水処理施設
(1)  「生活廃水処理施設」 については、 更新又は大型改修の時期にきていると考えられるが、 清武町役場によると8〜10年後に 「清武町公共下水道」 が整備されることになっており、 当大学の処理量も計画の中に入っている。 このことから今後は、 公共下水道が整備されるまで、 部分改修にて維持していくことになる。
(2)  「実験排水」 については、 除外施設として、 現有施設を残す必要があることから、 現有施設の老朽部分を改修しながら使用していくことになる。

5) 冷凍機設備
 現在は、 既存設備で対応できるが、 新外来診療棟が整備された場合には、 600RT×1基を増設する必要がある。

6) 情報・通信設備
 医療情報ネットワークの今後は、 地域医療機関との連携、 患者との直接的な情報交換、 在宅医療等に貢献する必要があることから 「遠隔医療診断システムの構築」、 「県内の広域的健康福祉情報システムの構築」 等に積極的に取り組んでいく必要がある。

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