本学が開学した昭和49年6月に庶務、 会計、 施設、 学生の4課7係及び図書館1係で発足した事務局の組織は、 附属病院を開設した昭和52年4月に、 総務部 (庶務課・会計課)、 業務部 (施設課・医事課)、 教務部 (学生課・図書課) の3部6課27係の業務処理体制に整備、 更に平成2年度に教務部入学主幹が設置され、 以後、 係の再編や専門員、 専門職員の設置等はあったが、 部課体制に変更はなく現在に至っている。 国立大学の事務組織には、 国立学校設置法施行規則によって、 全学の庶務、 会計、 施設関係の事務を処理する事務局、 学生の厚生補導に関する事務を処理する学生部及び附属図書館事務部並び各学部等の事務部を置くことになっている。 これに対し、 本学をはじめとする医科大学には事務局のみが置かれ、 同施行規則に定める事務局の特例により、 庶務、 会計、 施設、 病院、 及び学生の厚生補導等に関する事務を併せて処理することになっている。 この事務組織は、 事務局と部局事務部とで重複して事務を行うことがないので、 迅速かつ効率的な事務処理体制であると言える一方、 人員に余裕がないので、 定員削減、 時代の変遷による事務の質的変化や量的増大に対応するために、 職員に過重な負担を強いていることは否定できない。 国際化、 情報化及び科学技術がめざましく発展する一方、 少子・高齢化社会の急激な進行等に見られるように社会構造が大きく変化する中で、 本学は看護学科の設置、 教育研究の高度化・個性化、 地域との連携、 生涯学習ニーズへの対応等のための改革の推進とともに、 特定機能病院としての診療体制の見直しや経営改善、 医療事故防止・安全対策等が求められている。 更には、 教育研究や管理運営の状況についての情報発信、 行政情報の公開 (カルテ開示を含む)、 事務情報化等多くの課題や新たな事務需要にも対応しなければならない。 しかしながら事務系職員数は、 附属病院の整備が完了した昭和54年度末定員290人が、 これまでの定員削減によって逐年減少し、 平成11年度末には216人となっている。 業務の円滑な処理のためには、 職員の慢性的な超過勤務と休日出勤に頼らざるを得ない状況であり、 現体制で新たな事務需要に対応することは極めて困難である。 しかも、 平成13年度から10年間で更に10%の定員削減が決定されている。 本学の事務系職員の平均年齢は41.5歳で、 年齢構成は50歳前後に集中的に分布しており、 13年度から5年間の定年退職予定者数は6人に過ぎない。 予想される定員削減目標数を、 定年退職による自然減で達成することは不可能な見込みである。 少なくなる一方の事務系職員で支障なく業務を処理し、 かつ、 前述のような諸課題や新規事務需要に対応するためには、 改めて事務組織と事務処理の在り方について抜本的に見直し、 業務の外注化、 定員の再配置、 専門的な業務遂行のための現職者の能力開発、 他機関との人事交流が不可欠である。 なお、 本学では、 教育研究を直接的に支援するいわゆる教室系職員は、 各講座等に固定的に配置されているが、 定員削減等によって各講座等の事務職員及び技術職員の配置員数は、 0人から2人と不均衡な状態になっている。 どちらかの職種の職員が配置されていない講座等にあっては、 それぞれが必要に応じ他の職種の業務にも携わらざるを得ないのが現状である。 国際的な評価に耐える教育研究を支障なく推進するためには、 直接的な研究支援職員の充実が必要と言われており、 今後の定員削減への対応をも視野に入れながら教育研究支援事務体制の在り方も見直す必要がある。 事務組織の点検評価に当たっては、 上記のような状況を踏まえつつ事務局各課の所掌事務等に関する過去5年間の概況、 問題点及び今後の改善方策、 将来構想等について記述した。 総 務 部 庶務課
(1) 文書管理 【過去5年間の概況】 文書管理は 「宮崎医科大学文書処理規程」 に基づき、 各課に文書取扱主任を置き、 当該課における文書取扱いの事務を処理している。 また、 文書は、 すべて庶務課文書係で収受するものとされ、 文書係で処理していたが、 庶務課の事務分掌等の見直しにより、 文書係が企画調査係に改組されたことから、 平成9年4月から庶務係において業務を処理している。 【点検・評価】(取組・成果・課題・反省・問題点) 文書の収受発送業務については、 各課毎の 「文書収受発送簿」 により手作業で行っており、 文書の振り分け配付、 発送業務に定員1名が対応する業務量となっている。 そこで、 業務の効率化等を推進する観点から、 平成12年3月に 「宮崎医科大学事務情報化推進計画」 が策定され、 この中で学内LANを利用した公文書収受のネットワーク化を推進することとした。 行政文書の分類・保存等については、 「宮崎医科大学文書分類保存規程」 に基づき処理しているが、 平成13年4月に施行される情報公開法に対応するため、 分類・保存期間等の見直しを行う必要がある。 また、 文書の保存整理にあたっては、 各課毎に狭隘な倉庫があるが、 増大する文書量に対応できていないのが現状である。 【今後の改善方策、 将来構想、 展望等】 行政文書の効率的管理、 保存文書利用の迅速化、 保存文書の減量化を図るため、 平成12年3月に策定した 「宮崎医科大学事務情報化推進計画」 を強力に推進するとともに、 行政事務のペーパーレス化の実施に向けた実施計画書を策定し推進する必要がある。 また、 大学として情報公開への対応をも踏まえ、 行政文書の管理において適正な保管・引継・廃棄等を行うとともに、 行政文書を一元的に管理するための文書庫の整備が必要である。 (2) 研究協力 【過去5年間の概況】 研究協力関係事務は、 科学研究費補助金、 各種研究助成金、 内地・在外研究員等公募・申請・連絡調整、 放射性同位元素使用手続き、 組換えDNA実験、 動物実験等円滑な研究遂行のためのサポート、 国際交流、 学術研究に係る調査等多岐に渡る。 科学研究費補助金を例にとれば、 申請・採択件数は巻末資料のとおり年々増加傾向にある。 また、 平成11年度から交付業務の一部が日本学術振興会に移管されたことから、 対応に若干の混乱を生じたことは否めない。 平成11年度に処理した主な公募通知・申請等は次のとおりである。
多岐に渡る業務の中で、 各講座等あてに配布していた各種の公募案内通知については、 ファーストクラスに掲示しペーパーレス化を図った。 これは、 エンドユーザーが自由に閲覧できることから、 教職員への周知徹底にも役立っている。 また、 組換えDNA実験や動物実験の申請・承認等については、 情報を可能な限りデータベース化し、 以後の事務処理に役立てている。 【今後の改善方策、 将来構想、 展望等】 研究推進には、 科学研究費補助金、 各種団体等からの助成金の獲得等、 外部資金の導入が不可欠である。 科学研究費補助金については、 年々申請・交付額は増加してきているが、 教官及び講座等事務担当者へのさらなる周知徹底を図る必要がある。 また、 国際交流を視野に入れ語学に堪能な人材を配置し、 国際化の推進にも貢献できるような事務体制を早急に整備する必要がある。 (3) 事務情報化 【過去5年間の概況】 本学は、 昭和54年1月に事務用電子計算機を導入し、 給与計算システムを皮切りに各種汎用システムの稼働を行い事務処理の合理化、 効率化を図ってきた。 平成11年よりクライアント/サーバー型の新汎用システムを順次導入している。 また、 情報技術の著しい進展に伴い本学においても全学を網羅するキャンパス情報ネットワークが拡充整備されグループウェアの導入を行い、 BBS (電子掲示板) 機能を利用した事務連絡文書等の通知を行い、 教職員や学生への情報提供等に事務業務の効率化が行われつつある。 【点検・評価】(取組・成果・課題・反省・問題点) キャンパス情報ネットワークの整備に伴い利用者にとっては、 情報を得る手段として必要不可欠なものとなってきた。 しかしながらこのような情報通信基盤がありながら十分に活用されておらず、 パソコン一人一台の環境も未整備であり、 また、 スタッフも不足している。 これらの情況を踏まえて、 今後、 行政事務の効率化、 高度化を図って行くために平成12年2月に事務情報化推進部会を設置し、 「事務情報化推進計画書」 を策定して具体的に事務業務の情報化を進めて行くこととなっているが、 具体的な事項を情報化するにあたっては、 大学全体としての環境を整える必要がある。 【今後の改善方策、 将来構想、 展望等】 本学の情報通信基盤を十分に活用するためにもパソコンの一人一台の環境を整備し、 大学全体で使用する電子メール、 ワープロソフト、 表計算ソフト等の統一化を行い事務処理の高度化、 効率化を推進する必要がある。 また、 各種事務システムが保有している各種情報は、 利用者が市販ソフトウェア等を活用し加工することで多様な資料とすることが可能である。 そのためには、 利用者のスキルアップが不可欠となる。 エンドユーザコンピューティングを実現する上で必要な各種講習会等を定期的に開催し情報知識の向上を図り、 事務情報化を推進していく上で各課にリーダーとなる必要な専門的知識を有する職員の充実と組織的に情報処理の専門的職員の育成に努めていく必要がある。 (4) 定員削減 【過去5年間の概況】 平成7年度行政職 (一) 5名、 平成8年度行政職 (一) 4名、 医療職 (三) 1名、 平成9年度行政職 (一) 4名、 平成10年度行政職 (一) 2名、 行政職 (二) 2名、 平成11年度行政職 (一) 2名、 行政職 (二) 2名の合計22名が定員削減された。 【点検・評価】(取組・成果・課題・反省・問題点) 本学では第6次から第9次定員削減までの間に72名 (行 (一) 42名、 行 (二) 28名、 教 (一) 1名) が削減されてきた。 また、 平成13年1月6日からは10%の定員削減計画が始まろうとしており、 さらに、 独立行政法人化を含め国家公務員を25%削減する計画も今後ある。 【今後の改善方策、 将来構想、 展望等】 本学は創設当時から事務組織が一元化されており、 また、 事務系職員を各講座等に配置しているため、 当初から厳しい定員配置の状態である中で、 これまで9次に亘り行われてきた定員削減や新規事業に対して、 各課の業務見直し及び係の統廃合並びに業務の専門化、 合理化を推進するための専門員及び専門職員の配置や保険請求業務・患者受付業務等の外注化を行うことで対応してきた。 しかしながら、 本年8月17日の閣議で定員管理方針が決定され、 省庁再編後の平成13年1月6日から始まる国家公務員の10%削減計画に対応するには、 他大学等との連携・統合を含め、 現在講座等に派遣している事務系職員及び事務局各課職員の適正配置並びに業務の外注化の拡大を図るなど検討が必要となる。 また、 平成12年3月に事務情報化推進部会を設置し、 5カ年計画による 「宮崎医科大学事務情報化推進計画」 を推進しているところであるが、 今後は更に3カ年計画によるペーパーレス化実施計画を策定し、 一層の事務の簡素化・効率化を図ることとしている。 (5) 人事交流 【過去5年間の概況】 平成7年度派遣4名、 受入2名、 平成8年度派遣5名、 受入6名、 平成9年度派遣7名、 受入11名、 平成10年度派遣6名、 受入5名、 平成11年度派遣4名、 受入5名の人事交流を行った。 【点検・評価】(取組・成果・課題・反省・問題点) 九州地区内の文部省各機関において他機関への派遣による啓発機会を拡充し、 幅広い経験を積ませ資質の向上、 人事の円滑化・活性化、 業務運営の円滑化・効率化等を図ることを目的として、 九州地区内の文部省各機関における 「広域人事交流運営方針」 及び 「人事交流推進協議会要項」 を定め、 活発な人事交流が行われている。 将来、 本学の中核的要員となる事務系職員を平成11年度は合計で18名他機関に派遣しており、 また、 他機関から21名を受け入れている。 【今後の改善方策、 将来構想、 展望等】 本学の事務系職員の年齢構成は、 若年層が少なく、 40才から50才の特定年齢に集中した構成となっている。 この現象は、 本学の開設当時に転任又は採用された職員が多数いることによるものである。 また、 定員事情の厳しい本学では人事交流は定員削減の対応策の一つでもある。 現在まで人事交流は概ね昇任人事として行われてきたが、 上位ポストの少ない本学としては、 他機関の協力を得ながら平行異動を含め、 活発に人事交流を推進していく必要がある。 (6) 専門職制 【過去5年間の概況】 平成7年度専門職員6人、 平成8年度専門職員11名、 専門員1名、 平成9年度専門職員12名、 専門員2名、 平成10年度専門職員15名、 専門員3名、 平成11年度専門職員17名、 専門員3名を配置してきた。 【点検・評価】(取組・成果・課題・反省・問題点) 専門職員及び専門員制度の導入は、 職員の処遇改善並びに業務の専門性・複雑性に伴い、 昭和62年から医事課に専門職員を平成8年に専門員を庶務課に配置し、 その後特定の課 (医事課・学生課) に専門職員制を導入したことからその数は年々増加してきており、 また、 命課 (所掌事務を命じている) 専門職員も配置している。 今後、 専門員等の数は益々増加するものと思われる。 【今後の改善方策、 将来構想、 展望等】 今後、 業務の高度化、 多様化、 専門化が益々増加することが予想されることから、 これらの業務を処理する専門員等を配置して対処することとなるが、 専門員等は部下を持たず一人で業務を処理していくことから、 主任専門職員を配置するなどして、 専門職員同士或いは専門員及び係との連携を図り有効に機能する体制を整備する必要がある。 (7) 人材確保と育成 【過去5年間の概況】 平成8年度2名、 平成11年度3名の事務職員を採用した。 【点検・評価】(取組・成果・課題・反省・問題点) 本学は事務系職員が高齢化しており、 特定の年齢層に集中している。 課長補佐以下の平均年齢は男性が42.6歳、 女性が33.2歳である。 しかも、 定年退職者、 辞職者が少ないうえ、 定員削減の実施で空き定員が殆どない状態がここ数年続いており、 新規採用が少なく後進を育成できない現状である。 このままの状態が続けば全体が益々高齢化するため、 若手人材の確保による組織の若返りと活性化が強く望まれるところである。 【今後の改善方策、 将来構想、 展望等】 大学の管理運営と教育研究を支援する事務組織にとって、 次代を担う人材の確保と育成は必要不可欠であるが、 定員削減等により新規採用ができない状況であるため現職者の育成及び人事交流で補っていくしかない。 現在、 係長以上の女性職員は1名だけであり、 女性職員も男性職員と同様にその職務遂行能力等を考慮し、 役職への登用を積極的に進め、 女性職員の士気向上と組織の活性化を図っていく必要がある。 (8) 教室系職員 【過去5年間の概況】 平成7年度事務官34名、 技官10名、 平成8年度事務官33名、 技官5名、 平成9年度事務官33名、 技官10名、 平成10年度事務官32名、 技官10名、 平成11年度事務官30名、 技官10名の行 (一) 職員を配置してきた。 【点検・評価】(取組・成果・課題・反省・問題点) 本学では講座等に定員内事務職員及び技術職員を配置し、 講座等における事務及び研究支援業務等を行っている。 これまで9次に亘って行われてきた定員削減では、 教室系職員も同様に削減してきたが、 まだ講座等に多数の事務職員を配置している状況である。 また、 教室系事務職員は採用時から人事異動を殆ど実施していない。 【今後の改善方策、 将来構想、 展望等】 今後実施される国家公務員の1割減、 さらにその後予定されている25%削減計画に対応するには、 従来のように講座等に事務職員を配置することは困難である。 このような状況を勘案すると、 教室系職員の配置について大きな見直しが必要である。 そのためには、 各講座等に配置している事務職員を統合、 組織化し、 講座等の事務を組織的に処理していく体制を整備する必要があり、 平成12年4月から事務局に集中化することとした。 さらに、 事務の活性化及び処遇改善を図る観点から、 講座間又は事務局への人事異動も活発に実施していく必要がある。 (9) 職員研修 【過去5年間の概況】 平成7年度から平成11年度にJST基本コース研修、 主任研修、 中堅職員研修、 接遇研修を実施し、 文部省、 人事院、 九州地区で実施している監督者研修、 階層別研修、 初任者研修、 専門研修に参加している。 また、 平成11年度から新たに九州地区の技術専門職員研修、 民間派遣研修を実施することになり、 そのうち技術専門職員研修に参加させている。 【点検・評価】(取組・成果・課題・反省・問題点) 職員の研修は、 職員が現に担当し、 又は、 将来担当することが予想される職務を能率的に遂行するための能力を付与し、 向上を図ることであり、 文部省、 人事院、 地区当番大学が主催する研修に参加するほか、 宮崎県内3機関合同 (宮崎大学、 宮崎医科大学、 都城高専) で実施している研修 (JST基本コース研修、 JST応用実践コース研修、 初任者、 主任、 中堅、 係長・専門職員、 補佐研修、 接遇研修) にも参加している。 その内、 JST基本コース研修、 主任研修、 中堅職員研修、 接遇研修は本学の当番で実施している。 また、 平成12年度から放送大学の授業科目を利用した教養研修を実施する。 【今後の改善方策、 将来構想、 展望等】 科学技術の進歩、 国際化、 情報化の進展等、 変動する社会に応え、 専門化、 高度化する業務に対応できるよう必要な知識・技術等を修得させ、 職員の資質、 能力の向上を図る研修は益々重要なものとなる。 今後も、 監督者研修、 階層別研修 (中堅、 主任、 係長等)、 初任者研修、 専門研修 (電算、 語学、 技術等) への研修に積極的に参加させていく。 さらに、 本学でも独自に教養研修、 語学研修、 パソコン研修、 民間派遣研修等を計画的に実施する必要があり、 また、 教育職員についても公務員倫理、 セクシュアル・ハラスメント等の研修を実施する必要がある。 |
会計課
(1) 予算関係事務 【過去5年間の概況】 概算要求事務については、 例年10月上旬に各講座・診療科等に対し要求事項の照会を行い、 翌年の1月又は2月頃に 「学内ヒアリング」 を実施している。 それを基に機構・定員について、 国立関係分は将来計画審議会、 病院関係分は将来計画委員会、 大型設備については国立、 病院の予算委員会において検討し、 その後、 病院運営審議会及び教授会の議決を経て概算要求書をはじめ関連書類の作成を行っている。 なお、 「学内ヒアリング」 は、 平成11年度概算要求分から実施している。 また、 要求に当たっては極めて厳しい財政状況にあることから、 既定の施策や機構・定員等についても全般的な見直しを行い、 経費の徹底した節減合理化を図るとともに、 自己収入の適切な確保に努め、 新規施策についても教育・研究・診療の充実を図る上で真に貢献しうるものに厳選している。 なお、 予算の学内配分については、 効率的な予算執行を行うため、 できる限り早期に学内配分を行うこととしており、 当初予算示達に基づき歳出予算配分書を作成し、 国立、 病院の予算委員会で検討した後、 7月の教授会 (国立関係分)、 病院運営審議会 (病院関係分) で決定している。 【点検・評価】(取組・成果・課題・反省・問題点) 概算要求にあたっては、 例年5月の教授会・病院運営審議会の議決を経てから提出期日までのわずか約1ヶ月半の間で各要求事項ごとに広い範囲から資料を収集し、 これをとりまとめる作業を行わなければならない。 また、 学内予算配分については、 予算の効率的な執行を行うため、 事務局各課から年間の運営経費を事業計画にきめ細かに計上させ、 これを厳しく査定し配分を行っている。 これらの作業は、 同時期に重なって行われるため、 現在の配置人員では時間的余裕がなく苦慮しており、 配分方法等の見直しを含めた検討が必要である。 【今後の改善方策、 将来構想、 展望等】 概算要求事務については、 例年10月上旬に各講座・診療科等に対し要求事項の照会を行い、 翌年の1月又は2月頃に 「学内ヒアリング」 を実施し、 最終的に例年5月の教授会・病院運営審議会の議決を経た後、 資料の収集、 とりまとめ作業を行っており、 どうしても学内予算配分と同時期に重なって行わなければならない状況である。 したがって、 翌年1月又は2月頃に実施している 「学内ヒアリング」 を12月頃に実施し、 3月の教授会・病院運営審議会で議決を得ることにより、 早期に資料収集等の作業が行えるため、 学内予算配分との時期をずらすことが可能であると思われる。 (2) 歳入徴収事務 【過去5年間の概況】 授業料収納事務については、 平成8年度以前は手書きによる納入告知書を作成して収納事務を行ってきた。 平成9年度からは本学独自の授業料債権管理事務システムを導入したことにより、 電算処理により納入告知書の作成が可能となったことから、 収納事務の省力化が図られた。 なお、 授業料の収納は、 納入告知書による銀行振込又は現金の窓口納付にて行っている。 【点検・評価】(取組・成果・課題・反省・問題点) 現行の授業料納付方法においては、 多額の現金の窓口収納を行う際の安全性の問題、 収納窓口の混雑や持参収納が原則である等、 学生に不便を来たしている状況を踏まえると、 早急に収納事務の改善・合理化を図る必要がある。 【今後の改善方策、 将来構想、 展望等】 今後の改善策として、 金融機関を経由して納付する授業料代行納付制度を導入し、 収納事務の改善・合理化を図る必要がある。 また、 新汎用システム (授業料債権管理事務システム) については、 現在、 導入に向けて準備中であり、 これを早急に稼動させて事務の省力化、 合理化を図る必要がある。 (3) 国有財産管理事務 【過去5年間の概況】 国有財産の管理については、 講座等ごとに監守者及び補助監守者を定めて管理している。 台帳価格等の事務については、 国有財産管理事務システムを導入して管理している。 火災防止対策として、 学内防火管理規程に基づき、 火災発生時に迅速な対応がとれるよう毎年防火訓練を実施し、 自主防火体制の強化と防火に対する意識の高掲を図っている。 【点検・評価】(取組・成果・課題・反省・問題点) 価格改定等の事務は、 法律に基づき5年ごとに電算処理を行っており、 その都度プログラムのメンテナンスが必要になってくるが、 この業務については、 毎回電算担当係 (者) に任せているため、 当該担当者に異動があった場合、 業務遂行上支障を来たす恐れがある。 【今後の改善方策、 将来構想、 展望等】 国有財産管理事務を円滑に遂行するためには、 まず第一に、 価格改定等の事務など、 電算処理事務に対応可能な要員の育成を図るとともに、 適切な人事配置計画も必要である。 第二に、 種々の業務においてパソコン等を活用し、 独自のシステムを運用するなど、 弾力的な事務処理が可能となるよう、 業務処理の再検討を行う必要がある。 (4) 契約関係事務 【過去5年間の概況】 調達第一係・調達第二係・外部資金担当では、 物品の調達契約、 各種の役務契約及び電気料等の長期継続契約及び物品管理を行っている。 契約事務に係る支出負担行為から請負業者への支払までの一連の事務の省力化・合理化を図るため、 また、 予算の執行状況を迅速に把握するため、 従前より予算執行管理事務システムにより電算処理している。 なお、 契約事務のうち特に、 高度かつ専門的知識を必要とする特定調達契約事務については、 迅速・適切な処理を行う必要から、 平成10年度より専門員 (政府調達担当) を配置している。 【点検・評価】(取組・成果・課題・反省・問題点) 現在、 国費に係る契約事務については、 電算処理しているが、 委任経理金及び科学研究費補助金の予算執行については電算化されていない。 また、 物品管理については、 物品管理官及び各物品供用官はそれぞれ物品管理簿及び物品供用簿を備え、 これにより物品管理を行っているが、 現在、 これらの帳簿への必要事項の記載は手書きにより処理しているのが現状であり、 その件数も年々増加している。 【今後の改善方策、 将来構想、 展望等】 今後、 事務の省力化・合理化を図るため、 物品管理については、 平成13年度より物品管理事務システムを導入予定であるが、 委任経理金・科学研究費補助金についても経理事務システムを早急に導入し、 これらに係る事務の省力化・合理化を図る必要がある。 (5) 外部資金関係事務 【過去5年間の概況】 平成10年度から、 従来、 総務係、 用度第一係及び用度第二係で所掌していた産学連携等研究費、 奨学寄附金並びに科学研究費補助金に係る受入・契約及び支出事務を、 専門職員 (外部資金担当) の所掌として、 これらの事務の一元化を図った。 当初は、 専門職員 (1人)、 係員 (2人) の体制であったが、 平成11年度から専門職員の外、 係員 (1人)、 賃金職員 (1人) の体制が現状である。 【点検・評価】(取組・成果・課題・反省・問題点) 昨今の産学連携等研究関係の制度改正に伴い、 業務量が年々増加している。 特に医薬品の臨床研究 (治験等) においては、 契約事務の他、 委託元、 薬剤部及び医事課との連絡調整並びに、 変更契約等の事務量が年々増加している状況である。 今後は、 産学連携等研究等の制度改正に伴う本学の受入体制の整備が急務と考えられるが、 これに対応するための業務 (複数年度契約に係る予算執行の方法等) 量も今後増加することが想定される。 【今後の改善方策、 将来構想、 展望等】 委任経理金・科学研究費補助金についても経理事務システムを早急に導入し、 これらに係る事務の省力化・合理化を図る必要がある。 |
業 務 部 施設課
(1) 事務機構等 【過去5年間の概況】 上記のとおり施設課は、 「9次定員削減計画」 により平成11年度事務組織は、 平成7年度より2名減となり25名 (欠員1名) で構成している。 また、 宮崎大学及び都城高専と、 概ね3年間を目処に人事交流を行っている。 【点検・評価】(取組・成果・課題・反省・問題点) 「設備係」 と 「整備係」 の業務分担が、 不明瞭であり、 それぞれの持ち場において 「機械屋」 として身につけなければならない技術、 技量が全般に渡って収得できない業務分担となっている。 この業務分担の見直しは、 他大学へ異動した場合、 専門分野全般において 「即戦力」 となるうえでも、 ぜひ実施する必要がある。 他大学との人事交流は、 広い視野で業務に携わることができ、 自分の技量を見つめ直す機会と、 新しい技術と手法等が経験出来ることから、 可能な限り継続させていきたい。 【今後の改善方策、 将来構想、 展望等】 「設備係」 と 「整備係」 は、 平成12年度から 「機械係」 と 「整備係」 に改め、 それぞれの担当分野における、 技術職員としての能力と向上を図るため、 規程の一部を改正する予定である。 (2) 施設等の企画立案及び予算 【過去5年間の概況】
【過去5年間の概況】
文教施設整備事業の過去5年間の総執行額は、 約44億4千万円であった。 平成7年度及び平成10年度のように、 補正予算が組まれた年度は比較的事業費も大きいが、 平均すると約8億9千万円/年となる。 これは、 新規事業を除けば新設医大の平均といえる。 また、 総執行額の約58%が建物の増・改修に、 残りの42%が基幹整備の改修及び更新に当てられた。 【今後の改善方策、 将来構想、 展望等】 学内修繕における 「契約件数」 は平均すると86件/年であるが、 これは事業費も含め、 他の新設医科大学と比較すると極めて少ない。 築後20〜25年を経過し、 維持保全に必要とする諸経費も確実に増えてきていることから、 今後はもう少し施設・設備の維持保全に学内経費を充当する必要があると考える。 特に、 学内共有部分の必要な維持管理費の負担については、 合同施設委員会に諮り、 捻出の方法を協議していく計画である (4) 施設等の設計・積算 【過去5年間の概況】 工事設計積算のほとんどは自前であるが、 規模の大きな建物、 手持ちのソフトでは入力できない構造計算を要するもの、 また特殊性を要する耐震診断は外注委託としている。
設計積算は、 主に工営係2名、 電気係3名、 設備・整備係8名で当たっているが、 ここ5年間で図面のCAD (コンピュター支援設計) 化及び予定価格内訳明細書の電算化を行うなど、 業務の効率化に取り組んでいる。 今後の定員削減に対応するためにも、 更なるCAD化、 DB (データベース) 化を推進していく必要がある。 【今後の改善方策、 将来構想、 展望等】 今後は 「工事・設計等図面管理システムの構築 (CADを利用した図面台帳及び改修工事等図面のDB化)」 及び 「施設業務管理システムの構築 (大学施設に係わる各種情報のDB化・既存施設の利用状況のDB化・保全台帳のDB化等)」 を推進し、 なお一層の効率化を図っていく予定である。 (5) 施設等の維持保全等 【過去5年間の概況】 過去5年間の維持保全業務に要した、 経費は下記のとおりである。
各種設備の老朽化及び拡充、 また建物の新・増築等に伴い、 維持管理業務に係わる経費は、 年々確実に増大してきている。 また、 維持保全業務を専務としている 「行 (二)」 職員は現在7名いるが、 今後、 定年退職に伴い、 定員削減の対象になることが十分考えられるため、 業務の外部委託経費が増大することは必須である。 これは管理責任も含めて、 今後の維持保全業務の重要な課題といえる。 【今後の改善方策、 将来構想、 展望等】 現在、 「設備係」 と 「整備係」 が全員で、 維持保全に当たっているが、 平成12年度から事務組織規程の一部見直しを図り 「機械係 (名称変更)」 は、 計画・設計・発注業務等に専念、 「整備係」 は設備の維持保全業務に専念する内容に改正する予定である。 これは、 現在の 「半農半漁」 体制を取りやめ、 維持保全業務のプロフェッショナルを育成することと、 今後の定員削減に備え、 全ての保守業務をローテーションすることにより、 「何でもこなせる」 人材を育成することを目的とする。 |
医事課
(1) 医事業務 【過去5年間の概況】 平成6年度に一部始まった医療事務の専門業者への委託は以下のように推移した。 当初は専門業者の視点から診療報酬請求事務の適正化及び正確化並びに請求洩れの防止を図る目的で導入したものであるが、 入院・外来業務の組織改編・業務改善の推移とともに外注化は順次拡大されてきた。 平成7年度は、 入院係に2名、 外来係に1名の外注職員が派遣されてきた。 平成8年度は、 入院係及び外来係を統合し、 入院外来担当専門職員4名と入院外来担当を7名配置した。 この職員とともに派遣されてきた外注職員3名で入院外来分を併せて担当することとなった。 この体制は2人1組みで2〜3診療科の入院外来分を併せて担当して分担することで、 業務量の均一化と担当者不在の解消及び診療報酬請求事務知識の向上を図ることを目的とした。 平成9年度は、 外注職員が6名派遣され、 委託業務している担当診療科が明確に区分された。 また、 中央診療事務係を照査係に組織名称を変更した。 平成10年度は、 入院業務の全てを専門業者に委託した。 【点検・評価】(取組・成果・課題・反省・問題点) 医療事務の外部委託は、 その専門家の視点で診療報酬請求事務の改善を図ることと、 併せて職員の知識向上を図ることを目的として導入し、 現在は、 定員削減と相まって入院請求業務の全部を委託している。 しかしながら平成10年度の会計実地検査では高額ではないにしろ手術における麻酔料等の請求洩れが、 平成8年度に引き続き指摘された。 これは一概に入院担当者の能力によるところだけではなく、 手術部における伝票チェックにも一因があった。 外来窓口の業務は入院外来担当専門職員5名 (男性) と係員3名 (男性1、 女性2) が担当しているが、 好感 (印象) 度からみると女性が相応しいことは否めない。 【今後の改善方策、 将来構想、 展望等】 職員は原則として3年程度で担当部署を異動するが、 外来受付や電算機を操作しての診療料金計算及び診療報酬請求事務の知識を短期間に習得することは極めて困難である。 毎日数百人の患者の受付と料金計算を遺漏なく処理するためには相当の経験を有する人員で対処するのが望ましい。 そこで現在入院のみの業務委託を外来を含めて、 患者受付及び請求業務の全般を委託することを計画する。 これにより患者サービスと請求業務の精度の向上を目指すものとする。 本学の職員については日常的に点数表を繙きながら事務処理を行う業務内容とし、 担当者の専門性を高め、 次のように業務を担当し、 診療報酬請求事務の適正化に寄与させるものとする。 ただし、 医事課の未経験者が配置されることもあることを前提に担当内容 (分野) を合理的に吟味・検討しなければならない。
(2) 手術部に係る診療報酬請求業務の改善 【過去5年間の概況】 平成8年度の会計実地検査において、 手術麻酔を主とする請求洩れが指摘された。 これは手術部における手術票への記載洩れやチェックの不備を原因とするものであったため、 平成9年12月に請求事務のための専任の非常勤職員を配置し、 その改善を図った。 【点検・評価】(取組・成果・課題・反省・問題点) 非常勤職員の配置は、 手術票の記載事項や使用された薬品・材料の確認を行う他、 手術に関するマニュアル作成等に一定の効果を上げることが出来た。 その結果、 平成10年度の会計実地検査における指摘は前回より大幅に減少した。 【今後の改善方策、 将来構想、 展望等】 専任の非常勤職員を配置したその結果は次の会計実地検査でも評価されるが、 手術の現場は緊迫した状況の中で刻々変化する患者の状況に合わせて実施されるものであり、 その医療行為が洩れなく医事会計に記録されるのは大変困難な事柄である。 したがって医師・看護婦・事務職員で毎日、 前日の手術について点検を行う等の工夫を重ねれば、 なお一層その効果を上げることが期待できる。 (3) 療養費債権管理事務 【過去5年間の概況】 平成6年度迄、 収入係の3名で徴収事務、 窓口での収納事務、 未納督促等の債権管理を担当していた。 平成7年度に職員の待遇改善と業務の専門化を図るため、 療養費債権管理担当専門職員に振替え配置し、 主に債権管理事務を担当している。 【点検・評価】(取組・成果・課題・反省・問題点) 療養費債権担当専門職員は日々の外来患者、 定期及び退院時の入院料さらに毎月平均400〜500人の時間外救急患者の未納分の納入告知書発布と債権管理を行っている。 これらの取り扱う療養費は多数にのぼるため、 滞った債権は漸次増加しており、 1名でその回収にあたるにはかなりの労力を必要としている。 【今後の改善方策、 将来構想、 展望等】 従来、 収入係においては、 徴収事務、 収納事務、 債権管理事務を3名で分担して処理を行っていた。 平成7年度からは債権管理事務については、 療養費債権担当専門職員が担当している。 徴収事務と収納事務については、 主に収入係で担当しているが、 窓口での収納事務は処理件数が多いことと、 正午頃迄の時間帯に集中することから、 2名では対応出来ず、 療養費債権担当専門職員も状況に応じては対応せざるを得ない。 本来、 専門的に債権業務を処理するために専門職員を配置したが、 3名で3業務を分担し、 補完しながら合理的に業務を遂行出来ないか検討中である。 (4) 患者給食業務 【過去5年間の概況】 患者給食業務を円滑に実施するため、 平成6年4月に栄養管理室を設置し、 室長・主任栄養士・調理師長・副調理師長・主任調理師を配置して食品の衛生管理・食中毒予防の徹底を図っている。 栄養管理室は5人の管理栄養士、 20人の調理師により患者に対する栄養指導・食事の提供を行っている。 洗浄業務については一部を外部に委託している。 給食業務の電算化については、 昭和64年1月に給食部門が稼動し、 平成元年9月に食事オーダリングが稼動を開始して現在に至っている。 【点検・評価】(取組・成果・課題・反省・問題点)
【過去5年間の概況】 本院の病歴管理は、 入院診療録及びインアクティブの外来診療録 (最終受診から6月以上来院がないもの) については中央集中管理を行なっているが、 アクティブな外来診療録は各診療科で管理している。 病歴室は昭和52年の開院以来、 200平方メートルに約41万冊の収容の保管棚で運用してきたが、 収容能力が限界に達したため、 平成9年3月に旧電算事務室40平方メートルに手動式移動棚を増設して入院診療録34,500冊 (19,746人分) を収容した。 それでも収容能力の限界を超えたため、 永久保存としていた保存期間を、 平成11年2月に外来診療録については5年間、 入院診療録については15年間とし、 それを超えるものについては破棄することとした。 【点検・評価】(取組・成果・課題・反省・問題点)
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教 務 部 学生課
(1) 文書管理 【過去5年間の概況】 学部教務関係事務は、 学部学生の授業時間割、 教育要項・臨床実習要項の作成、 講義室の管理、 学籍簿・学業成績原簿・進級判定及び卒業判定資料の整理・保管、 非常勤講師の任用計画・執行、 関連教育病院運営協議会、 学生の修学指導、 医師国家試験受験時の事務手続き、 在学・成績・卒業等の各証明書の発行、 教務・厚生委員会の事務などを平成10年度から専門職員1名と課付き職員1名で担当している。 【点検・評価】(取組・成果・課題・反省・問題点) 教務事務に関する範囲は多岐にわたり、 また処理件数も多いことから、 2名の職員で対応するには限界があり、 定期試験の会場設営、 成績表の点検・確認などの人手を要する業務については、 学生課全体で対応している。 また、 講義等の開始前の開錠と終了後の施錠については学生課、 入学主幹所属の職員で対応している。 一方、 平成13年度から新カリキュラムによる授業の実施に向けて、 現在、 教務・厚生委員会の下に設置された基礎教育科目系、 基礎医学系、 臨床医学系の3検討部会で具体的な見直し作業を行っている。 この検討部会における企画立案に当たる事務の支援として、 それぞれの部会に2名の職員を配置している。 【今後の改善方策、 将来構想、 展望等】 チュ−トリアル・OSCEの導入、 FDワ−クショップの実施など、 医学教育の改善・改革に伴い、 教務に関する事務は増加する一方にあり、 学生課職員全員で対応しているが、 進級判定・卒業判定及び学業成績原簿の整理及び管理は、 その性質上、 担当者を限定し、 厳格に処理する必要があるため、 合理化が進んでいない。 学生関係事務の内、 電算化が可能な業務については現在、 洗い出し作業を行っており、 平成14年度から導入される学生総合サ−ビスシステムに切り替えていくことにしている。 また、 本学は平成13年度に看護学科の設置が予定されているため、 看護学科のカリキュラム、 学年暦、 時間割、 シラバス等の作成及び講義室、 実習室の確保などの作業を進める必要があり、 今後、 就任予定教官との打ち合わせや設置準備委員会及び関係する委員会で具体的な案を検討する必要がある。 更には、 看護学科学生が入学してきた場合の対応策も検討しておくことが求められているため担当職員の配置など、 実施体制を整備する必要がある。 (2) 大学院教務事務関係 【過去5年間の概況】 大学院教務関係事務は、 大学院の授業担当状況及び授業時間割、 学籍簿の整理及び管理、 学位論文 (課程博士、 論文博士) 全般に関する業務、 学生に対する修学指導及び大学院小委員会の事務について、 専門職員1名及び課付き主任1名を配置し対処している。 【点検・評価】(取組・成果・課題・反省・問題点) 現行の大学院カリキュラムは、 平成10年度から実施しているが、 社会の変化に対応した教育・研究を行うため、 平成13年度からの実施に向けて授業科目の見直し案を策定している。 また、 大学院のシラバスは作成されていなかったことから、 平成12年度に大学院授業担当教官の協力を得てシラバスを作成し、 入学した院生等が授業科目を選定する際の資料として活用できるよう改善することにしている。 なお、 このシラバスは外国人留学生にも理解できるよう英文併記にする。 【今後の改善方策、 将来構想、 展望等】 現在、 本学の大学院生在籍数は、 定員に満たない状況が続いている。 大学院を活性化するには、 大学院生の増加が不可欠であり、 制度的な改善として、 社会人特別選抜の実施及び昼夜開講制度の導入が急がれる。 学生課は、 大学院小委員会で検討するための他大学の実施状況等の調査、 資料収集等の業務を進める必要がある。 (3) 留学生関係事務 【過去5年間の概況】 昭和60年4月、 最初の留学生を受け入れて以来、 平成11年度には12名の留学生が在籍している。 外国人留学生関係事務は、 受け入れ講座及び当該留学生との連絡、 調整を始め、 ビザの取得・更新に係る諸手続き、 資格外活動許可申請等に伴う入国管理局への取り次ぎ、 アパ−ト等の斡旋、 その他留学生の修学及び生活上の助言・指導や留学生団体との連絡調整、 さらには研究・見学及び帰国旅費、 諸証明書に関する多種・多様な業務があり、 大学院事務を担当している専門職員及び課付き主任の2名で対応している。 【点検・評価】(取組・成果・課題・反省・問題点) 留学生と教職員との交流を図るための企画として、 留学生やその家族との懇談をする留学生の集いを毎年実施している。 また、 図書館閲覧室の一角に留学生コ−ナ−を設け、 日本文化に関する本・ビデオを配置し、 留学生が日本での生活に早く順応できるように、 環境面についても取り組んでいる。 文化、 生活習慣の違う留学生の対応にあっては、 専門性と語学力を必要とされることから、 窓口対応については語学 (英語) に堪能な職員を配置し、 便宜を図っている。 また、 文部省及び入国管理局が実施している説明会には、 開催の都度、 担当者を出席させ手続き等の遺漏がないように努めている。 【今後の改善方策、 将来構想、 展望等】 留学生が研究に専念し、 安心した生活を送れるよう支援するためには、 研究室の確保や本学学生或いは留学生同士の交流の場としての談話室の確保など受け入れ講座を含め、 大学が一体となって取り組むことが求められる。 また、 多岐にわたる受入業務や、 生活支援業務を積極的に遂行するためには、 留学生係の設置、 専門の担当職員を配置する必要がある。 (4) 学生活動・課外活動関係事務 【過去5年間の概況】 学生会は、 教育・課外活動、 更には、 学生生活を有意義に過ごすための環境改善などについて、 学生自身の問題として話し合うために、 毎年学生大会を開催している。 これら学生の活動に際しては学生係で対応しており、 学生大会の会場提供、 要望書の受付、 学長・副学長との交渉の調整などを行っている。 また、 課外活動としては、 体育系・文化系合わせて57サ−クルが活動しており、 サークルの設立、 活動状況のなどの事務手続き、 九州山口医科学生体育大会、 西日本医科学生体育大会などの大規模大会の開催に当たっては、 関係機関との連絡調整や開催準備室の確保、 後援会への経費要求のための事務手続きなどの学生の活動について援助を行っている。 【点検・評価】(取組・成果・課題・反省・問題点) 学生が課外活動等を通じて得られる様々な経験は、 豊かな人間性を育成するために重要であり、 学生会の活動に対しては、 大会会場となる教室の確保・提供や情報収集を、 課外活動に対しては、 活動の拠点となる部屋の確保、 各種用具用品の発注、 課外活動施設等の点検・修理などの支援を行っている。 また、 課外活動上で発生したケガ又は事故等については、 サークルの顧問教官等と連絡を取りながら迅速な対応を行っている。 特に、 毎年開催している体育、 文化系サークルの部長を対象にしたリーダーシップセミナーについては、 事前に各サークルの部長等とも連絡を取りながら、 内容及び協議テーマを決めるとともに、 実施に対するアンケートを行うなど、 活動面での成果を上げることに努めている。 【今後の改善方策、 将来構想、 展望等】 大学は、 学生活動及び課外活動に対しては、 学生及び各サークルの自主性を尊重する立場から可能な限り関与しないことにしているが、 ここ数年、 一部の学生或いは特定のサークルの活動において、 問題となるような行動が発生している。 学生課では、 交通事故や問題となるような行動の発生を未然に防止するため、 学生への指導、 助言を徹底するとともに、 今まで以上に学生会との意見交換やリーダーシップセミナーの内容を充実するなど、 きめ細かな対応が必要である。 (5) 生活援助関係事務 【過去5年間の概況】 生活援助関係事務は、 学生の奨学金、 入学料・授業料の免除及び徴収猶予、 学生の健康相談、 学生旅客運賃割引証、 通学証明書の発行、 アルバイト、 新入生のアパート斡旋や教室及び課外活動施設の使用申し込み、 運動用具等の借用申し込みなど、 学生生活を過ごす上での様々な支援業務があり、 専門職員1名の他、 学生課全体で対応している。 【点検・評価】(取組・成果・課題・反省・問題点) 学生が必要とする諸証明の交付を受けるには、 授業のない休憩時間帯 (特に昼休み) に手続きをしなければならないが、 この時間帯は職員の休憩時間と重なっている。 このことから、 学生課職員による昼当番制を設け、 対応している。 また、 担当者がいなくても対応できるよう窓口業務のマニュアルを冊子化し、 学生へのサービスが低下しないように努めている。 一方、 奨学金や日本育英会奨学金の募集に際しては、 説明会を実施するなどのきめ細かい対応を行っている。 【今後の改善方策、 将来構想、 展望等】 在学・成績・卒業等の各証明書は公印等を要することから、 申し込みと同時に交付できないため、 学生に不便を強いている。 定員削減が進み、 限られた人数で迅速・的確に、 効率よくサ−ビスをするためには、 学生関係業務の電算化が急務であり、 今後は、 勤務時間外における学生サ−ビスの向上を図る観点から諸証明の自動発行、 履修状況、 成績確認等の電算化が課題となっている。 (6) 健康管理及びメンタルヘスル関係事務 【過去5年間の概況】 本学学生の健康の保持増進を図るとともに保健管理に関する専門業務を行う施設として昭和61年4月に保健管理センタ−が設置され、 センタ−所長 (併任)、 講師 (カウンセラ−)、 保健婦の3名のスタッフと9名の学校医を中心に定期健康診断、 呼吸器系の検査、 B型肝炎抗原検査・抗体価検査、 ワクチン接種及びメンタルヘルスを含めた学生健康相談等の業務を行っている。 学生課では、 これら業務を支援する立場から、 学生と保健管理センタ−の連絡、 調整及び保健管理センタ−運営委員会の事務について、 専門職員1名を配置し対応している。 【点検・評価】(取組・成果・課題・反省・問題点) 毎年実施される定期健康診断業務には、 保健管理センタ−のスタッフと学生課の職員が共同であたり、 また、 保健管理センタ−運営委員会の会議開催についても、 保健管理センタ−のスタッフと連絡を取りながら行っている。 【今後の改善方策、 将来構想、 展望等】 多様化、 複雑化した社会の中にあって学生からの相談は増え、 その内容も多岐にわたっており、 保健管理センタ−の業務は多忙を極めている。 今後は、 学生課職員、 保健管理センタ−のスタッフ及びグル−プ担当教官の3者がなお一層緊密な連携を取りながら、 学生の指導にあたる必要がある。 |
図書課
(1) 図書館広報活動 【過去5年間の概況】
【過去5年間の概況】 図書館職員のための学外研修には、 次のように出席している。
図書館専門研修としては、 上記以外に大学図書館職員研修 (文部省/4日間)、 大学図書館員長期研修 (文部省/3週間) があるが、 業務の都合や旅費等の制約から参加が困難である。 さらに、 図書館の電子化推進には、 個々の努力以外に体系的に知識を得られる情報システム研修に参加できるようにする必要があるが、 過去の研修歴からもわかるように受講されていない。 【今後の改善方策、 将来構想、 展望等】 高度情報化社会を迎え、 利用者のニーズも多様化・高度化している中、 専門職として不断の自己研鑽、 啓発により個人レベルでの高度な知識・技術を習熟していくことは勿論、 今後も学外での図書館専門研修に積極的に参加し、 かつ学術情報を扱う図書館としては電子図書館化を推進していくために図書館専門研修以外に情報研修を受講しなければならない。 (3) 図書館情報システムの運用 【過去5年間の概況】 平成10年にCD−ROMサーバー導入、 平成11年に図書館業務システム更新を行い、 情報化の整備・充実に努めてきた。 今では、 図書館の利用案内等利用者サービスはホームページ上で、 学内への連絡はファーストクラス (学内専用ネットワーク) の掲示板で行っている。 【点検・評価】(取組・成果・課題・反省・問題点) 二次情報データベース (medline、 医学中央雑誌等)、 図書館業務システムの運用管理については情報処理センターの協力もあり一応対応ができている。 今後、 ホームページの更なる充実、 電子ジャーナルへの対応を行う必要がある。 【今後の改善方策、 将来構想、 展望等】 図書館サービスをより充実したものにするためには、 総合的な図書館情報システムの策定が必要であり、 企画・開発能力の備わった専門的技術のある職員の配置あるいは専門職の要員養成に向けて計画的に推進することとしている。 (4) 施設・設備の改善 【過去5年間の概況】 現有建物は建築以来22年を経過し、 年々蔵書数は増え続け、 近年蔵書収容率は100%を越えている。 これに対応するため平成8年度及び平成9年度に図書館の2階に開架書架を増設、 平成11年度には電動式集密書架を1階閲覧室に設置、 約16、 000冊の蔵書が収容可能となった。 しかしながら、 対処療法的な措置では増加する蔵書の配架スペースの確保が困難であるばかりか閲覧室のスペースが狭隘となり、 図書館の機能を充足させる新たなスペースが確保できない状況となっている。 この状況を解消するため、 図書館の増築・改修計画を将来構想として策定したところである。 【点検・評価】(取組・成果・課題・反省・問題点) 図書館の増築・改修計画の実現に向けてのアクションプランを早急に策定する必要があるが、 そのための具体的な計画案について目下検討中である。 【今後の改善方策、 将来構想、 展望等】 今後も、 利用者ニーズを的確に把握しながら、 将来計画のフィードバックを委員会等で行い、 最善の施設・設備の改善に向けて努力したい。 |
入学主幹 【過去5年間の概況】 平成11年度に平成2〜10年度の 「宮崎医科大学における入学者選抜の追跡調査」 報告書を作成した。 また、 入試改革では、 平成11年度にカテゴリー (総合得点) を追加し、 平成12年度入試からは、 入学者選抜の追跡調査報告書の結果を基にカテゴリー別選抜をやめ、 前期日程・後期日程とも小論文と個人面接による選抜方法に変更した。 【点検・評価】(取組・成果・課題・反省・問題点)
本学が求める優秀な学生を、 いかに確保するかは最も大切なことである。 今後は一層の広報活動の充実が必要となる。 大学案内等に本学のアドミッションポリシーを明文化し、 広く広報活動を行うことが益々重要となってくる。 これまでの大学説明会の見直し、 体験を伴うオープンキャンパスの充実、 新たな 「大学紹介ビデオ」 の作成、 ホームページでのきめ細やかな情報提供、 高校訪問等が必要である。 |